シカゴ7裁判はアメリカ人向けの反戦裁判ドラマ!感想とネタバレ

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アメリカで非常に高い評価を受けている裁判もの。おそらく日本人にはあまりピンとこない話です。55点

シカゴ7裁判のあらすじ

『シカゴ7裁判』予告編 – Netflix

ベトナム戦争の最中、イリノイ州シカゴで民主党の大会が開かれていた。それに対し、ベトナム戦争に反対する人々は大会の会場近くの公園に集結し、デモを実施しようとしていた。

デモ参加者たちは平和的な運動を目指していたが、警察に制止されたことで衝突はもはや避けられなかった。警察が警棒でデモ参加者を殴り、けがを負わせことが引き金となり、暴動へと発展した。

その結果、暴動を扇動した罪でデモ参加者のリーダー格8人が逮捕され、起訴されてしまう。しかし彼らが最初から政治目的で政府からターゲットにされていたことは明らかだった。8人のうちの一人、ボビー・シールはブラック・パンサー党の幹部で、ほかのメンバーと面識もなく、自分の弁護士を呼ぶことも許されなかった。

そんな中、裁判が行われていったが、彼らの無実を訴えや不当な扱いが反体制活動家達をさらに刺激し、ますます反戦の声が広がっていくのだった。

シカゴ7裁判のキャスト

  • サシャ・バロン・コーエン
  • エディ・レッドメイン
  • ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世
  • ジェレミー・ストロング
  • ジョセフ・ゴードン=レヴィット
  • アレックス・シャープ
  • フランク・ランジェラ
  • ジョン・キャロル・リンチ
  • マイケル・キートン

シカゴ7裁判の感想と評価

モリーズ・ゲーム」のアーロン・ソーキン監督による、実話ベースの裁判ドラマ。ベトナム戦争の真っただ中に起きた暴動の主導者として逮捕され、起訴された7人の行方を描いた反戦映画です。

実際に起訴され、裁判にかけられたのは8人でしたが、ブラックパンサーのメンバーだったボビー・シールが途中で裁判から切り離されたことから、残った7人がシカゴ7と呼ばれるようになったそうです。

裁判ではボビー・シールに対する扱いがとにかくひどく、そもそもほかの7人とは無関係だっただけでなく、弁護士も与えられなければ、ほとんどの発言を聞いてもらえず、最後は猿ぐつわをかまされる、という非人道的な対応は見ていられなかったです。

結局裁判から切り離されたとはいえ、彼を含めてシカゴ8ではなく、シカゴ7として同件が一般的に認知されていること自体が差別的ともいえますね。

同件はそもそも政府の政治目的からスタートしているのは明白で、8人は最初から国家の安全の脅威としてのマークされていたのが分かります。そして反政府運動のリーダー格を見せしめに刑務所に送り込むことで、ベトナム戦争を正当化する政府が反戦派の声を抑え込もうという目的があったのでしょう。

もともとそんな不当かつ理不尽な狙いがあったせいで、当然裁判も公平なものとは言い難く、いかに昔からアメリカの司法が腐っているかがよく伝わってきます。

特に政治的裁判となると、その傾向が余計に強く感じ、「黒い司法0%からの奇跡」や「殺人者への道」や「リチャード・ジュエル」といった冤罪ドラマと比べても救いようがない偏見のもとで裁判が進んでいくのが見ていて嫌になってきますね。そんな裁判という名の政治的茶番劇を延々と見せていくのがこの映画です。

ほかの裁判ドラマと本作が違うのは、事件よりも先に裁判シーンからストーリーがスタートしていくところで、実際に事件当日に何が起こったのかを裁判を通じて小出しにして見せていくのが特徴です。

そのせいか、同事件をすでに知っている、あるいはベトナム戦争時代を生きた人には突き刺さるんだろうけど、初めて知る人にとっては話に入っていくのに時間がかかり、感情移入しづらいなぁ、という印象を受けました。

つまるところあくまでもアメリカ人向けの映画で、裁判シーンが多すぎるのが最大の問題ですね。最後まで見れば、それなりにドラマチックな部分もあり、ラストシーンでは心を動かされた気にはなるけど、最初から最後まで終始ぐいぐい引き込まれる、といった裁判ドラマではなかったです。

一方でキャストは「ブルーノ」や「ボラット」で知られるサシャ・バロン・コーエン、「リリーのすべて」や「博士と彼女のセオリー」のエディ・レッドメインが主役扱いで、マイケル・キートンが脇役で出ていたりと、なかなか豪華でした。

特にコメディアンとしてのイメージが強いサシャ・バロン・コーエンのシリアスな役柄も新鮮で良かったですね。被告人8人、裁判官、弁護士、検察官のキャラがそれぞれ光っているし、彼らのパフォーマンスを見る分にはそこそこ楽しめるんじゃないでしょうか。

この映画に足りないところといえば、どうしようもないやるせなさをひっくり返すほどのカタルシスかもしれませんね。ラストシーンは反戦路線の感動狙いなんだろうけど、なんか満足なスカッするものがなかったなぁ。

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