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【動画】誰もがそれを知っているは不完全燃焼!感想とネタバレ

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この記事は 約5 分で読めます。

結婚式の当日に起きた不可解な誘拐事件をもとに家族がドロドロになっていく様子を描いたサイコスリラー。

ベルリン映画祭やアカデミー賞受賞監督が海外で初監督して、そんなにうまく行かなかった作品です。44点(100点満点)

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誰もがそれを知っているのあらすじ

姉妹の結婚式のためにアルゼンチンから子供たちを連れてスペインの実家を訪れたラウラは、久々に家族や幼馴染のパコと再会して幸せだった。

ところがそんな幸せな時間も長くは続かなかった。結婚式の当日、あろうことか年頃の長女イレーネが誘拐されてしまったのだ。

まもなくして誘拐犯から身代金の要求が届いた。警察に通報したら娘が殺されてしまう恐れがあることもあって、ラウラはパコの協力を得ながら自分たちだけで事件を解決しようと試みるが、、、

誰もがそれを知っているのキャスト

  • ペネロペ・クルス
  • ハビエル・バルデム
  • リカルド・ダリン
  • バルバラ・レニー
  • インマ・クエスタ

誰もがそれを知っているの感想と評価

セールスマン」、「ある過去の行方」、「別離」、「彼女が消えた浜辺」、「英雄の証明」などで知られるアスガル・ファルハーディー監督によるスペインを舞台にした心理スリラー。

毎回完成度の高い作品を作るアスガル・ファルハーディー監督にしては、ストーリーがそれほどでもなかったです。

いつも面白いので期待値が高くなってしまっているというのもあるでしょうが、プロットに穴があるなぁ、という印象を強く受けました。

物語は、家族の結婚式のために里帰りしたスペイン人女性ラウラを中心に進んでいきます。ラウラには幼い男の子とティーネイジャーの女の子の二人の子供がいます。

ティーネイジャーのイレーネはスペインに着くなりノーヘルでバイクに乗ったり、教会の鈴を勝手に鳴らしてしまったり、といったお転婆な性格の持ち主です。

そんなイレーネは結婚式の夜、突如として姿を消します。事件現場では結婚式のホームパーティーが行われていたにもかかわらず、目撃者は一人もおらず、ラウラは途方に暮れます。

ラウラは幼馴染のパコに協力を仰ぎ、元警察官の友人などに助言を聞いたりしながら、娘の後を追いますが、犯人の手がかりは一行に見つかりません。

そのうち親族たちは犯人捜しよりもお互いを疑い、責めるようになり、身代金の支払いや過去の土地の売買をめぐって揉め始める、、というのがストーリーの流れです。

まず、一番最初に気になったのは、あれだけたくさんの人がいる中で十代の女の子を誰にも気づかれずに誘拐する、というプロ中のプロの手口です。CIAとかモサドでも無理じゃない?

抵抗されたり、叫ばれたりしても関係ないというなら分かるけど、こんな状況で秘密裏で誘拐なんてできないでしょ?

それも犯人はスクリーンに登場する限りでは二、三人の素人組織という設定になっていて、なおさら無理だろって思いましたね。身代金の回収のシーンなんて忍者かよってぐらい不可能なことしてましたよね。

続いて親族たちが延々と、誰が身代金を払うだ、あいつが怪しいだ、なんだと的外れなことばかり議論しているのも不自然です。素人なんだからまず警察行こうよ。警察に行かなくても殺されるリスクはどっちにしろあるんだから。

もちろん誘拐事件を題材にはしているものの、描きたいのはあくまでも「家族」だった、というのは伝わりました。

誘拐をきっかけに家族間の問題を浮き彫りにして、村でラウラの家族がどんな立ち位置にあるのか、どんなふうに村人たちから見られているのかなどを描きつつ、かつて恋人同士だったラウラとパコの過去をさかのぼっていくのはまだいいでしょう。

しかしどれも説得力のあるエピソードじゃないし、誘拐事件と関係性を持たせようとするにはちょっと無理がありましたね。

一方でペネロペ・クルスをはじめ、スペイン人俳優の演技は文句なしによかったです。ペネロペ・クルスのやつれた感じの出し方がすごかったです。ペネロペはただの美人女優じゃないんだよなぁ。

何か不穏なことが起こりそうな予感をさせる不気味な演出も健在です。音楽もスペインらしさが出てて良かった。

しかしそれでも物足りなかったですね。やはりどんなに才能溢れる凄腕の監督だろうと、海外を舞台に外国人キャストを起用して映画を撮るとおかしなことになるっていうのが改めて分かりました。

よっぽどその国と文化に精通していたら違うのかもしれないけど、まあたいがい不自然な話になりますよね。きっと是枝裕和監督もフランスで映画を撮ったらミスると思いますよ。

だからこそアレハンドロ・イニャリトゥ監督の「バベル」は凄かったって言えるんですよ。

誰もがそれを知っているのネタバレ

物語のオチとして使われていたのは、実は誘拐されたイレーネは、かつて恋人だったラウラとパコの子供だった、という部分です。しかしそれも早い段階で読めましたね。

そもそもラウラとパコを実生活でも夫婦であるペネロペとハビエル・バルデムをキャスティングしたらダメじゃない? だって見るからにこの二人できてるじゃんっていう雰囲気が出ちゃってるもん。

あと、最後に早々と家族がスペインを去っていくのが不完全燃焼でしたね。犯人を捕まえるのはどうでもいいのかよ。

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