2016/07/10

バベル(原題Babel)


出演者はとにかく豪華で、これが名作じゃなかったらどれが名作なんだと言いたくなる、格好よすぎる映画。90点(100点満点)

あらすじ

アメリカ人夫婦リチャードとスーザンはモロッコを旅行中、バスの中で突然銃撃を受ける。妻のスーザンが負傷し、乗客はパニックに。テロリストの仕業ではないかと思われていた犯人は家畜の世話するモロッコ人の少年だった。同じころ日本の東京に住む聾唖のチエコは母親を失い、父親とも関係が上手くいかず孤独な日々を過ごしていた。誰とも分かりあえない彼女は体の関係を通じて誰かとつながろうとする。一方、アメリカに住む家政婦はメキシコで開かれる息子の結婚式に出席するために自分が面倒を見ているリチャードとスーザンの子供たちを一緒に連れていってしまう。一見全く無関係の登場人物たちだが、話が進むに連れて彼らは見えない糸で結ばれていく。

文句
どこかのサイトのアンケートで「2007年最もがっかりした映画2位」になっていましたが、日本の視聴者大丈夫?と心配になります。もしかしたらこの映画を理解するには日本とメキシコとモロッコとアメリカを旅行しないとダメかもしれません。そうしたらそれぞれの国がどれだけ見事に映し出されているかが分かります。

アレハンドロ・イニャリトゥ監督の演出は言うまでもなく最高です。なぜ日本のことをろくに知らない外国人監督があれだけ美しく東京を撮れるのか。なぜ日本語も分からない外国人監督が日本で長年活動してきたわけでもないのに菊池凛子という名女優を一発で発掘できたのか。

それは彼が天才だからに違いないです。どこの世界のどの監督がアメリカ、メキシコ、モロッコ、日本をつなぐ映画を作れるんでしょうか? 間違いなく彼にしかできないことです。

ただ、ストーリーに無理な部分がいくつかあるのは確かですね。モロッコで猟をした日本人が現地人に自分の銃をプレゼントする。日本人のお母さんが銃で自殺する。不法滞在しているメキシコ人がメキシコに帰ったのにまた正規の方法でアメリカに戻ってこようとする。

この辺のおかしなところはおおいにつっこんでいいと思います。だけどこれだけおかしな部分がありながらも尚飲み込まれ、素直に感動した映画は他に例を見ない。一番いらないと思ったのはほかでもないブラッド・ピット。バスが行ってしまったときの表情。公衆電話から子供に電話しているときの泣き方。お願いだからあんな演技で名作を台無しにしないでもらいたいです。

個人的には歯医者さんとおまわりさんにはチエコとセックスしてもらいたかったですね。あそこでやらなかったことでなんだかきれいな映画になっちゃった感があります。もっとドロドロにしてもらいたかった。特に歯医者さんにはチエコとやった後に「今すぐここから出ていけ!」ってあのセリフを言ってもらいたかったですね。その方がチエコが余計に可哀想な女に見えてよかったと思います。

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