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オフィシャル・シークレットは英国が嫌いになる映画!感想とネタバレ

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イギリス政府と勇敢な女性のバトルを描いた実録ドラマ。これを見たらイギリス政府が嫌いになること間違いなしです。65点

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オフィシャル・シークレットのあらすじ

2003年、キャサリン・ガンはイギリスの政府通信本部の職員として情報収集と暗号解読の任務に携わっていた。

ある日、キャサリンはアメリカとイギリスが秘密裏にイラクと戦争をするために国連の承認を得るために非常任理事国に働きかけていた、とするメールを読み、驚愕する。

キャサリンはアメリカとイギリスが違法にイラク戦争を始めようとしていることを確信し、戦争を阻止するために秘密情報をリークすることを決意する。しかしそれは国家反逆罪に問われることを意味していた。

オフィシャル・シークレットのキャスト

  • キーラ・ナイトレイ
  • マット・スミス
  • リス・エヴァンス
  • アダム・バクリ
  • マシュー・グード

オフィシャル・シークレットの感想と評価

「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」で知られるギャヴィン・フッド監督による、イラク戦争の不当性を訴えた勇敢な女性の政治ドラマ。

情報機関で働くヒロインが、イラク戦争に関する政府の陰謀を察知し、戦争を起こさないために起訴されるリスクを背負いながらも、事実をリークした実話ベースの物語です。原作はノンフィクション『The Spy Who Tried to Stop a War』。

人としてのモラルを優先するか、それとも職業倫理、あるいは法律を優先するかを天秤にかけるヒロイン、キャサリンの葛藤と、戦争を食い止めるために自ら罪を犯すことを決断した彼女と政府との戦いをサスペンスタッチで描いていて、派手な映画ではないものの、緊張感があります。

系統としてはCIAの闇を描く「ザ・レポート」と似ていますね。いわゆる政府の悪事を暴露しちゃうぞ系の映画ってことです。また、ここで描かれていることは「バイス」でもつづられていましたね。

この映画の場合、ご存じイラク大量破壊兵器でっちあげ問題の真相と当時の様子をイギリス側の目線で映し出していて、戦争を止めるために勇気あるイギリス人女性があんな修羅場をくぐっていたとは知りませんでした。

法治国家の中で生活していると、合法か不法かで自分の行動を決めがちですが、法を守ることが必ずしも人として正しいとは一概に言えませんよね。

キャサリン・ガンの場合がまさにいい例で、国家の機密を外部に漏らすことは重罪とは知りつつも、不当に戦争をすることを許せず、イギリス国民だけでなく、イラクの人々を守るためにキャサリンは法律違反をすることを選んだわけです。

皮肉なのはキャサリンのリークが新聞に取り上げられ、大騒ぎになってもイギリス政府はアメリカと協力してイラクに侵攻する姿勢を変えず、結局多くの人々の命が奪われてしまった、ということです。

一旦クズたちが国のトップに立ってしまったら自分たちの都合で戦争を始めたり、事実をもみ消したり、邪魔な人々を消したり、なんでもやらかすからどうしようもないですね。

キャサリンの場合、イギリス政府はキャサリンを攻撃するのではなく、彼女の夫を攻撃することで精神的に追い詰めていきます。夫はイスラム教徒であり、トルコ人の移民だったことからなにかと言いがかりをつけ、不当に逮捕し、強制送還をちらつかせる、といった汚い手を使うのです。やり方がねっちこいですね。もう住まなくていいでしょ、あんな国。

キャサリンは幼い頃から台湾に住み、またJETプログラムで日本に住んでいたこともあるためおそらく日本語も話せるはずです。劇中には中国語で話すシーンもあって語学が堪能であるようだから、どこの国でも住めそうですけどね。

ただ、語学が堪能だったために国の情報機関に引き抜かれ、そこで働いてしまったのがある意味、運の尽きでしたね。

また、リークしたとしても正直者だから全然隠せないし、同僚たちが尋問を受けているのを見て、心を痛めたのかすぐに自白しちゃうところに人柄が出ていましたね。

そんなキャサリン役を演じたのは、キーラ・ナイトレイでした。キーラ・ナイトレイの演技って微妙なのが多いし、「わたしを離さないで」しかり、「素晴らしきかな、人生」しかり、「ロンドン・ブルバード」しかり、出演作は外ればっかりです。しかし本作ではなかなかいい仕事をしていましたね。

特にこれといった印象深いシーンはなかったものの、終始安定した困り顔芸を見せていたと思います。決して泣いたりはしないんだけど、とにかく困った顔してましたね。あれで十分だったと思います。

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