2016/09/21

レヴェナント:蘇えりし者(原題THE REVENANT)

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レオナルド・ディカプリオとトム・ハーディが共演を果たしたサバイバルアクションドラマ。雪景色がきれいで、アクションシーンもリアル、出演者の演技も素晴らしいのにストーリー性に欠ける惜しい作品。60点(100点満点)

あらすじ

アメリカ西部の原野、ハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は狩猟の最中に熊の襲撃を受けて瀕死(ひんし)の重傷を負うが、同行していた仲間のジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に置き去りにされてしまう。かろうじて死のふちから生還したグラスは、自分を見捨てたフィッツジェラルドにリベンジを果たすべく、大自然の猛威に立ち向かいながらおよそ300キロに及ぶ過酷な道のりを突き進んでいく。

シネマトゥディより


文句

アモーレス・ペロス」、「バードマン」などでお馴染みのアレハンドロ・イニャリトゥ監督による最新作です。自分の愛する息子を殺された男が、犯人を殺すために死の淵から生還し、寒さの厳しい雪道を越えて、相手を執念で探し出す復讐劇です。題名の「REVENANT」は「帰ってきた人」、「亡霊」、「幽霊」といった意味があるそうです。まさに死から生還した男の話だからです。

時代は1820年代、手付かずのアメリカの大地を探検する白人のハンターたちがインディアンたちと抗争になります。てっきりそのまま白人対インディアンの争いの物語になっていくのかと思いきや、ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)がインディアンとの自分の息子を仲間に殺されたことで、彼に対する復讐心を燃やす、というふうに途中で白人対白人の個人的な闘争劇に変わっていきます。

そのせいかインディアンたちはいつの間にかストーリーから消えていき、都合のいいシーンだけで再び登場するといった役割に成り下がります。特に物語が終わってからは最初の戦いは一体なんだったんだろうというモヤモヤが残ります。インディアンたちや白人たちの背景もほとんど説明されることなく、復讐劇だけに時間は割かれ、ストーリー性に欠けるとはまさにそのことです。

インディアンの妻がいたヒュー・グラスはインディアンからも、白人からも一目置かれている存在で、そのポジションはまるで「ダンス・ウィズ・ウルブス」の主人公のようでもあります。見方によってはなんであいつだけあんなに優遇されているんだ、という立場でもありますね。

一番気になったのはレオナルド・ディカプリオが父親役ということです。あれはかなりのミスキャストです。やっぱり独身貴族のイメージが強すぎて、父親も息子も同じ世代の友達のような感じに映っちゃっていました。プライベートでまだまだ遊んでるからか、あるいは気持ちの問題なのかとにかく若いんですよね、ディカプリオって。お父さんの感じを出すには実際に子供を持ってから何年かしないと無理なのかもしれませんね。

しかしそれ以外のところでは演技は普通にすごいです。その辺が日本の俳優とハリウッドの俳優の違いかもしれません。実力が人気に伴っているから、あまり突っ込みようがありません。特に熊に襲われて大怪我をしてからの演技なんかはやばいですね。

そうそう、熊といえば途中大きな熊が出てきて、主人公と格闘するシーンがあるんですが、ちょっと今までのCGの感じとは違って、びっくりしますよ。迫力があって、同時にやりすぎなところが笑えてきます。よく考えると、あそこが一番の突っ込みどころですね。あれだけ熊にいたぶられたら普通死ぬだろって。熊さんをなめちゃいけないよ、熊さんを。

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