凶悪

残酷で、えぐい連続殺人事件の真相を、とある記者が取材しながら突き止めていく驚愕のスリラー。ノンフィクション小説を基にしているだけに事件は詳細に描かれていて、リアリティーがありました。50点(100点満点)

あらすじ

ある日、ジャーナリストの藤井(山田孝之)は、死刑囚の須藤(ピエール瀧)が書いた手紙を持って刑務所に面会に訪れる。須藤の話の内容は、自らの余罪を告白すると同時に、仲間内では先生と呼ばれていた全ての事件の首謀者である男(リリー・フランキー)の罪を告発する衝撃的なものだった。藤井は上司の忠告も無視して事件にのめり込み始め……。

シネマトゥデイより


文句

ノンフィクション小説「凶悪 -ある死刑囚の告発-」の実写映画で、残虐で、怖くて、見ごたえのある作品です。

ヤクザな男たちによる、実際に起こった保険金目当ての連続殺人の手口と犯人たちの狂った精神状態をリアルに描いています。

レイプ、拷問、殺人のシーンの描写に容赦がなく、見ていて気分が悪くなるレベルです。ただ、目を覆いたくなるようなシーンをごまかすのではなく、しっかりと描いたことには好感が持てます。お酒を飲ませ、スタンガンで電気ショックを与えて、殺害するシーンとか、怖くてちびります。スリラー映画として日本だけじゃなく、海外でも十分に受けそうな内容でした。

保険金目当ての殺人の手口がすごく日本的で、暴力の程度の違いはあれど基本は子供のいじめの延長なんですよね。立場の弱い人を強い人が集団で精神的、肉体的に攻撃してジワジワ殺していくというのがなんとも日本っぽいです。殺すにしても銃で撃って終わりとかじゃないんですよね。

保険金殺人を依頼したのが被害者の家族だったりするところなんかも事件の異常性をより強調していました。自然と凶悪な人間には凶悪な人間が集まってくる、あの環境が恐ろしいです。

この映画の問題点はテンポの悪さでしょう。こういう連続殺人事件ものはどれだけ視聴者をゾクゾクさせるかが肝心になってくるのに全体的にダラダラしていました。もっとスピーディーな展開があったらよかったんですけどね。

一方で殺人を率先してやる元暴力団の須藤を演じたピエール瀧は、見る者に恐怖を与える迫真の演技をしていました。体はでかいし、いかついし、雰囲気があるし、あんな悪党を演じられるんですね。

犯人グループの首謀者を演じたリリー・フランキーもはまっていました。力より、悪知恵を働かせて人を操り、集団で暴行するときだけ調子に乗って割り込んでくる、というゲスいキャラが似合っていました。心優しくて、若者にアドバイスする中年のおじさんみたいなキャラより、あっちのほうがよっぽどリリー・フランキーにははまり役のような気がします。

須藤の女役で出演した松岡依都美の「ヤクザの女」っぽさもリアルでいいですね。タトゥーを入れた彼女の豊満な体はやけにエロく、隣の部屋に子供を残したままセックスするなんていうモラルの低さがあの役柄にマッチしていました。ああいうこと平気でしてる元ヤンの夫婦とかいそうだもんなぁ。

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