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万引き家族は面白い!安藤サクラの泣き演技にやられた感想とネタバレ

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演技はうまいし、笑えるし、ドラマチックだし、皮肉がこもってるし、文句のつけようがない名作。ちょっと時間を置いたらぜひまた見たい映画です。82点(100点満点)

万引き家族のあらすじ

【公式】『万引き家族』大ヒット上映中!/本予告

治(リリー・フランキー)と息子の祥太(城桧吏)は万引きを終えた帰り道で、寒さに震えるじゅり(佐々木みゆ)を見掛け家に連れて帰る。見ず知らずの子供と帰ってきた夫に困惑する信代(安藤サクラ)は、傷だらけの彼女を見て世話をすることにする。信代の妹の亜紀(松岡茉優)を含めた一家は、初枝(樹木希林)の年金を頼りに生活していたが……。

シネマトゥデイより

読者の森さんとブルージャスミンさんのリクエストです。ありがとうございます。

万引き家族の感想

数々の名作を世に送り出してきた是枝裕和によるカンヌ映画祭パルム・ドール受賞作。家族の血のつながりをテーマにした人間ドラマで、その完成度の高さに脱帽しました。

是枝裕和監督のおすすめとそうでない映画作品ランキング
是枝裕和監督の「万引き家族」がカンヌ映画祭で最高賞となるパルムドールを受賞したのを記念し、おすすめ映画をランキングで紹介します。

シリアスな問題を取り上げつつ、決して過剰な感動は狙わず、ユーモアと事件性を混ぜて芸術性と娯楽性の絶妙なバランスを保っています。

無駄な回り道はせず、冒頭のシーンから「万引き家族」がどういう家族であるのかを直接伝えてくるので余計な説明を必要とせず、すんなり話に入っていけます。

キャストの演技と監督の演出が自然なので、あとはワンシーンワンシーンをじっくり堪能するだけでしたね。

是枝裕和監督は、これまで一貫して家族の絆をテーマに映画を撮っていて、テーマの主軸は同じでもその都度視点と設定を変えて全く違った面白いストーリーを提供し続けているのがすごいです。今回の作品はその集大成といってもいいんじゃないでしょうか。

「万引き家族」は様々な事情を抱えた老若男女6人。みんな血のつながった家族とはいい思い出がなく、赤の他人同士で寄り添って生活しているほうがよっぽど本当の家族のように見えます。

かといって6人が純粋な愛情や思いやりだけでつながっているかといえばそうではなく、お金目的だったり、孤独が嫌だったり、労働力として必要だったり、なにかとお互いを利用し合う関係です。

自分たちを家族と呼びたいけど、どうしてもためらってしまう、本当の家族になりきれない6人。血のつながりとは一体なんなのか。親子とは、家族とは、というのを改めて考えさせられますね。

考えさせられるほど人物描写は申し分なかったし、家族の撮り方もまた上手かったです。何度も高い位置から撮っているのが特に印象に残りました。

駐車場のシーンとか、花火のシーンとかがそうで、あえて花火を映さずに花火を見ている家族を頭上から撮るっていうのが斬新。

家族が生活している家の散らかり具合とか、サイズが合っていない服とか、シミのついた布団とか、カビだらけの風呂とか、随所にこだわりが見られて感服しました。

キャスティングなんて完璧じゃないですか? また樹木希林の独壇場になるのかなぁっと思っていたら、ちゃんとそれぞれに見せ場があって、それぞれが素晴らしい仕事をしましたね。

子役はいつも通り安定してるし、安藤サクラの演技なんて異次元のレベルです。あの泣き演技なに? ギャーギャーわめかず、声を出さずに悔しそうに手の甲で涙を拭きながら泣くっていう、僕が一番好きな女性の泣き方ですよ。あのシーンだけ何度でも見れますね。あれをおかずに白飯3杯いけます。

こんなに有名になっても人気が出てもちゃんと脱ぐし、プロだよなあ。安藤サクラが日本映画界の標準レベルになればいいのに。

リリーフランキーと安藤サクラのセックスシーンは映画史上に残る笑えるラブシーンでしたね。化粧気のない嫁が急にコスメ商品を持って帰ってきてメイクをばっちり決めてスケスケの薄着で旦那の前でアピールするっていう分かりやすい行動に出るんですが、昼飯を食べてる途中に我慢できなくなっておっぱじめるっていうのがいいです。

それも久々にやりました感が出てて、旦那のほうは長い間、嫁に対して欲情することがなかったんでしょう。それでもこの日は最後までうまくできたからすっかり自信を取り戻しちゃったりしてね。男の自信なんて単純で、あんなもんだから。

そんな旦那を見て、嫁のほうも嬉しそうだけど、本当のところは「汗も掻いてないわよ」ってまだまだ満足してないっていうのが微笑ましかったです。そしてちょうどそのとき子供たちが家に帰ってくるっていう流れは最高でした。

最近の是枝監督の作品は笑いが多くなりましたねぇ。ユーモアのセンスが研ぎ澄まされていってますね。下手なコメディ見るより全然笑えるもん。

でも笑いが売りじゃないから盛大に滑ることもないし、感動が売りじゃないから興ざめすることもないし、上手いよなぁ。このテクニシャン。

ところどころに皮肉も込められていて、誘拐事件の被害者家族がクズだったり、優しい人々が悲惨な運命をたどったり、ラストは悲劇といえなくもないです。

しかしなによりこの映画の最大の皮肉は、日本人よりフランス人に先に評価されたことだと僕は思っています。

きっとこの映画がカンヌを獲っていなかったらこれほど日本ではヒットしなかっただろうし、日本人のアホ視聴者の大部分は見なかったんじゃないのかなぁ。

日本映画なのに外国人に先に評価してもらって、賞を与えて権威をつけてもらわないと、自分たちでまともな評価が下せない、っていうね。自分自身の物差を持ってないのかよ。そんな現状が悲しすぎます。

あまりにも悲しくなってきたので、ちょっとこれから声を出さずに悔しそうに泣いてきます。もう手の甲で涙拭いちゃうよ。拭いちゃうからね。

コメント

  1. RenoBank より:

    なるほど。
    これは観たくなりました。

    もともと安藤サクラが出てるだけで観ないとなぁとは思っていましたが、決定です!
    ありがとうございます。

  2. ジゼル より:

    先に外国に評価してもらわないと・・・って
    いうのは昔からそうでしたねえ・・・。
    「羅生門」がそれですよね。日本ではこんなの絶対当たらない、とか
    言われて散々だったのに、ベネチアで賞を獲得したら手のひら返し・・・と
    黒澤監督が冷笑的に振り返っていて印象的でした・・・。

    外国様をあがめすぎじゃないですかね。映画だけじゃなく、他のことでもすぐ
    「外国では~」と何かにつけ免罪符にしたり、煽ったり。
    日本独自の価値観、評価にもっと自信を持っていいんじゃないかと思います。
    日本という国自体が「反日」なのでは。

    • 映画男 映画男 より:

      そういう映画を上げると、キリがないですよね。批判するのも絶賛するのも権威と意見をそろえてからじゃないとできないっていうのがださいですよね。

  3. 森本隆 より:

    ようやくこの映画の感想が読めて嬉しかったですし、映画男さんの批評に思わず「うん、その通り!」と納得させられました。安藤さくらさんの泣きのシーンは、これまでの女優さんでは観たこともない演技で、ホント白飯3杯ものでした!