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ゲティ家の身代金は醜くて面白い!感想とネタバレ

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金目当てで誘拐された少年の身代金をめぐって金持ちの大人たちが払うかどうかもめにもめる話。アクションではなく、あくまでも誘拐犯たちとの交渉に焦点を当てた、一風変わった事件ものです。68点(100点満点)

ゲティ家の身代金のあらすじ

1973年7月のローマ。犯罪者たちの用意周到な計画に基づいてジョン・ポール・ゲティ3世が誘拐されるという事件が発生した。

犯人たちは、当時フォーチュン誌によって”世界一の大富豪”に認定されたゲティオイル社社長の石油王のジャン・ポール・ゲティに孫の身代金1,700万ドルを要求したが、彼は支払いを断固拒否する。

表向きは「もしここで身代金を支払ったら、他の14人の孫たちも金目当てに誘拐されるかもしれん」という理由ではあったが、総資産50億ドルとも言われるゲティは極端な吝嗇家としても知られていた。その裏で元CIAの交渉人チェイスを呼び寄せ、孫の奪還作戦を指示する。

余裕飄々としているゲティとは対照的に、3世の母親であるアビゲイル(ゲイル)は息子が殺されるかもしれないと怯えていた。ジョン・ポール・ゲティ2世との離婚で既にゲティ家を離れていたゲイルには身代金の支払いは不可能であった。

一方で警察やチェイスはゲティ3世もしくはゲイルによる狂言誘拐を疑い始める。ゲイルの一挙手一投足を報道しようとマスコミが付きまとい、事件は世界中を巻き込んで加熱していく中、ゲティ3世の切り取られた耳が新聞社に送り付けられるという事態が発生する。

wikipediaより

ゲティ家の身代金の感想

エイリアン: コヴェナント」、「オデッセイ」、「悪の法則」、「ブラック・レイン」、「ブレードランナー」などでお馴染みのリドリー・スコット監督による、実際の事件を基にした誘拐ドラマ。大富豪の孫の誘拐から救出までを描いた金に汚い人間たちの物語です。

もともと、大富豪役にケビン・スペイシーが起用されていましたが、セクハラスキャンダルの末降板し、上映直前にクリストファー・プラマーが急遽代役となった、いわく付きの映画です。結果、ケビン・スペイシーじゃなくて良かったんじゃないかな。

ストーリーは、石油会社で大儲けした世界一の大富豪ジャン・ポール・ゲティと彼の息子家族を中心に進んでいきます。ジャン・ポール・ゲティの息子は妻ゲイルと彼女の間に生まれた子供たちとごく普通の生活を送っていました。

ところがある日、息子は父親の会社で働きだしてから豪遊を始め、家庭を顧みず、モロッコで若い女とヒッピーのような自堕落な生活を始めます。

まもなくして息子とゲイルは離婚。二人の子供ポールをゲイルが引き取ることになります。ところがイタリアに戻ってきたポールは何者かによって誘拐され、誘拐犯はゲティ家に多額の身代金を要求してきたのでした。

しかしゲイルはゲティ家とはすでに縁が切れており、お金が集められるはずもなく路頭に迷います。そんな中、ゲイルはジャン・ポール・ゲティにポールの身代金を払ってもらうように直談判しに行きます。

ジャン・ポール・ゲティにとってもポールは特別に可愛い孫。しかしすんなり身代金を払うのは家族の誘拐を誘発することになるとして支払いを拒否します。

メディアに対しても断固として身代金の支払いはしないと公表したことで、マフィアは痺れを切らし、ポールの耳を切り落としてしまう、、、というのがあらすじです。

見所は、誘拐犯と被害者家族の身代金の交渉、そして現金と人質の交換の下りでしょうか。大金を巡って様々の人たちの思惑がうごめく様子が面白いです。

お金を払いたくない大富豪のゲティ。いくら払ってでも助け出したいゲイル。人質をマフィアに売り渡した誘拐犯。誘拐犯を装ってお金を騙し取ろうとするチンピラ。犯人側と被害者家族をつなぐ交渉役。無能な警察。スクープに群がるマスコミ。

とにかくたくさんの人たちが一つの事件をめぐってエゴをむき出しにする姿が救いようがないほど醜くてリアルです。

そんな中でも唯一人間的だったのはポールのお母さんのゲイルと元CIA捜査官で交渉役を買って出たチェイスぐらいでしたね。あの二人までゲスかったらホラー映画になってました。

もしかしたらほとんどの人は、ジャン・ポール・ゲティはお金持ちなんだから身代金ぐらい払っちゃえばいいじゃん、と思うかもしれません。

確かに誘拐犯にお金を払っても人質を生きて返してもらえる保障はどこにもないし、前例を作ってしまうことで他の家族のメンバーも標的になってしまう恐れがある、という彼の意見は間違っていないでしょう。

僕の知り合いにもブラジルで子供を誘拐されたことがある人がいますが、その人も支払いを断固拒否して誘拐犯の要望を突っぱねたそうです。そしたら最後は犯人が折れて子供を開放してくれました。

お金を払っても殺されることもあるし、払わなくても開放してくれることもあるから難しいですよね。何が正解ってないし、だからこそ交渉が重要になってくるのでしょう。

ジャン・ポール・ゲティがすごいのはしぶしぶお金を払うことに決めたのはいいけど、身代金で所得税を節税し、控除額分だけを支払い、残りは利子をつけて息子に貸し付けるという行動に出たことです。この期に及んで節税って金持ちの考えることはやはり違いますね。

芸術品には平気で何億も使うのに孫の命のためにはお金を渋るというケチっぷりがなければそもそも彼があれほどの富を築けなかったのかもしれません。

そんなジャン・ポール・ゲティをこの映画は強欲な悪者のように描いているのが印象的でした。でも本当に悪いのは誘拐犯なんだけどね。

ジャン・ポール・ゲティの人生もなかなか興味深いです。世界初のビリオネア。結婚5回。愛人多数。孫の数は14人。こんな人に普通の家族愛を求めても無理でしょって話ですよね。

ジャン・ポール・ゲティは劇中、すごいことを言っていました。

「自分が持っているお金を数えられるなら、その時点であなたはお金持ちじゃない」。

こんなこと言ってみたいわ。

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