2017/10/04

時計じかけのオレンジ(原題A CLOCKWORK ORANGE)

見る者を2時間16分の拷問にかける、ドS監督が作ったドM向け映画。ダラダラしていて、普通につまらない駄作です。27点(100点満点)

時計じかけのオレンジのあらすじ

舞台は近未来のロンドン。クラシック音楽、中でもベートーヴェンをこよなく愛する15歳のアレックス・デラージをリーダーとする少年4人組“ドルーグ”は、今夜もコロヴァ・ミルク・バーでドラッグ入りミルク“ミルク・プラス”を飲みながら、いつものように夜の世界の無軌道的な暴力行為“ウルトラヴァイオレンス”の計画を立てていた。

労働の担い手とならない老人は街中にゴミのように打ち捨てられホームレスとなっており、アレックスたちは酔って寝ていたホームレスを棍棒でめった打ちにする。(中略)

興奮冷めない一行は盗んだ車で郊外へ走り、困窮を装って助けを求め、親切心から扉を開いた中年作家の家にマスクを被って押し入り「雨に唄えば」を歌いながら暴れ、作家を押さえつけ目の前で作家の妻を輪姦した。

翌日、いつものように学校をサボったアレックスは、レコード店で引っかけた女の子2人と自宅でセックスをする。その後、グループのリーダーをめぐって仲間と一悶着を起こすが、その夜仲間と共に金持ちが住む一軒家へ強盗に出かける。

アレックスは男性器をかたどったオブジェで老婦人を“トルチョック”し撲殺するが、昼間のいさかいが原因で仲間から裏切られ、彼だけが警察に逮捕される。

アレックスは懲役14年の実刑判決を下され、収監されて2年が経とうとしていた。牧師と懇意になるような模範囚を装っていたアレックスは、内務大臣にキリスト教への信仰心とクラシック音楽の趣味を見出され、さらに犯罪歴から野心を気に入られ、「ルドヴィコ療法」の被験者となることと引き換えに刑期短縮の機会を得る。2年の獄中生活から逃れるため、アレックスは志願した。

治療のためアレックスは施設に移送された。その治療は、被験者に投薬を行った上で拘束服で椅子に縛り付け、“リドロック”のクリップで見開いた状態にまぶたを固定し、眼球に目薬を差しながら残虐描写に満ち満ちた映像をただじっと鑑賞させ続けるというものだった。

wikipediaより

時計じかけのオレンジが嫌い!

ロリータ」、「シャイニング」などでお馴染みのスタンリー・キューブリック監督の問題作。アンソニー・バージェスによる同名小説を基にした、皮肉と悲観と風刺に満ち溢れた、芸術かぶれたちが必ず絶賛する映画です。

3Pのセックスシーンを早送りで撮ったり、カメラを頭に装着して撮ったような当時では斬新な撮り方がいくつか見られ、1971年の作品にしては撮影技術は確かに高いです。

それに対し、絶え間なく続くミスマッチなクラシックBGM、ナンセンスな会話、舞台喜劇のような大袈裟な動き、中途半端な暴力とセックス描写が2時間以上続く、映画史上に残る「時間を返して欲しい作品」とも言えそうです。

不良少年たちが無慈悲に暴力や性的乱暴を重ねるエピソードが多いんですが、そのわりにはリアリティーに欠け、パンチやキックは空振りにしか見えないし、レイプやセックスシーンでは女性の裸をどこか漫画的に描いていて、残虐性やエロスが中途半端です。

これでもうちょっと恐怖や官能的な部分あればまだましだろうけど、それがないんですよ。あるのは不快感ぐらいで。なによりリズムが悪くて、眠くなります。

特に気になったのはロシア語と英語のスラングで組み合わされた「ナッドサット」という造語の数々ですね。存在しない言葉を小説や映画の中で使うのはSFなどのジャンルではお馴染みのことだし、それ自体はさほど問題はないでしょう。

問題なのはストーリー上、特に重要でもなく、大した意味も持たない造語を連発することで、それによって会話が余計に分かりにくくなっているんですよね。

そして芸術かぶれたちや映画通馬鹿野郎たちがこの映画を溺愛する理由はまさにそこにあって、多くの人が理解していない言語やストーリーを自分は理解できましたけど、あなたは?と優越感に浸りたいだけなんです。

人が理解できないのを見て悦を感じちゃう意地悪なタイプはそこら中に生息しています。必要もない場面であえて英語で喋りだしたりして、ドヤ顔で語学力をひけらかそうとする奴もこのタイプだし、新米のバイトに「そんなこともできないのかよ」とベテランのスキルを見せたがる正社員も同じです。

そういう奴のタンスの中を見たら、きっとこんなTシャツが入っているはずです。嫌いだわー、こんな奴。服装で好きな映画と自分の芸術センスを主張するなって。ロッキーのTシャツでも着てろ、お前は。

 

時計じかけのオレンジのトリビア

本作がカルト映画やアートとして、多くの監督、ファンを魅了にしたのには多くの裏話やトリビアが存在することとも関係しているでしょう。例えば本作にはこんな舞台裏の秘話があります。

1、ダース・ベイダーが出演している

刑務所を出所後アレックスが行き場を失い、転がり込んだ家は以前彼が強盗に入った家と同じ家でした。そこには自分のせいで車椅子生活を強いられた作家と筋肉ムキムキの男ジュリアンがいます。

作家の恋人のようにも見えなくないジュリアンは実は作家のボディーガード。異様に手足が長く、ボディービルダーのような体格をしているのが特徴です。

実はこの人、スターウォーズのオリジナルシリーズでダース・ベイダーの中に入っていた俳優デヴィッド・プラウズです。ボディービルダーのような体をしているのは、実際にボディービルディングのチャンピオンだからです。

ジョージ・ルーカスがこの映画を見て彼を知ったことは有名な話で、もしこの作品がなければスターウォーズのダース・ベイダーも違っていたことでしょう。

2、「雨に唄えば」はアドリブ

劇中、アレックスが強盗を働き、女性をレイプするシーンで彼がノリノリで歌って踊るシーンがあります。そこで歌われる曲はミュージカル映画でもお馴染みの「雨に唄えば」。

実はこの曲を歌ったのはアレックスを演じたマルコム・マクダウェルのアイデアで、脚本にはないアドリブだったのです。これについては、歌詞を覚えてたのがたまたま「雨に唄えば」だけだったからとか、ハリウッドにおける幸福感を象徴する当時の歌が「雨に唄えば」だったので、アレックスの狂気性を表現するためにあえてその歌にしたなどの説がありますね。

3、セックスシーンを早回しにしたのは検閲回避のため

前述した3Pのシーンは早送りで見せていますが、あれを撮るために約30分間カメラを回し続けたそうです。わざわざ早送り映像にしたのは検閲の目を逃れるためで、そのおかげでポルノ映画扱いではなく、劇場公開当初はX指定に認定されています。

さらに30秒ほどカットしてR指定にしてから再び劇場公開するなど、あのシーンはかなり物議をかもしたシーンだったようです。ちなみにX指定を受けながらアカデミー賞の作品賞にノミネートされた作品は「真夜中のカーボーイ」とこの「時計じかけのオレンジ」だけです。

まとめ

他にも多くの作品で「時計じかけのオレンジ」をモチーフにしたり、言及していたりと、なにかとこぼれ話には尽きない作品であることには違いないです。

ですが、つまらない人にとってはぶっちゃけそんなことどうでもいいでしょう。間違っても、トリビアを確かめるためにもう一度見るなんてことはしちゃダメですよ。

何年ぶりかに見たら、もしかしたら自分の感性や価値観が変わって、面白く感じるかもしれないなんていう軽い気持ちで鑑賞したら、2時間つぶれますよ。万が一、苦しむのが好きなのっていうのなら、もう何も言うことはないけど。

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