2014/05/26

ラスト・ベガス(原題 LAST VEGAS)

last-vegas

15点(100点満点)

58年来の親友同士であるビリー(マイケル・ダグラス)とパディ(ロバート・デ・ニーロ)、アーチー(モーガン・フリーマン)とサム(ケヴィン・クライン)。彼らの中で唯一独身のビリーが年下の恋人と結婚することになり、仲間たちがラスベガスに集結する。独身最後のバカ騒ぎとばかりにアーチーらが盛り上がる中、パディだけがしかめ面をしていた。

シネマトゥディより

文句

お爺ちゃん俳優たちが繰り広げる、恥ずかしくて、痛すぎるドタバタコメディー友情映画。マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・クラインといったキャスティングだけで勝負している、「エクスペンダブルズ」と同列における低レベル映画で、ターゲットが第三世代の人たちなのか、若者なのかはっきりしない的外れな一本。

この手の映画はうんざりです。「くっだらねえぇ」って心の奥底から声が出てきます。最近本当に「お爺ちゃんたちも頑張ってるんだからね、人生結構楽しんでるんだから」的な映画が多くて寒々しい思いにさせられます。高齢者が人生を楽しむことは大いに結構だし、それを描く映画があってもいいでしょう。しかしハリウッドのバカ監督たちは高齢者に若者と同じことをやらせて「人生楽しんでいる」と描くのです。高齢者には高齢者なりの楽しみ方がある、というのが想像がつかないのか、いつまでたっても若者たちとバーで喧嘩させたり、ナイトクラブに繰り出しては若い女を口説いたり、というアイデアしか思い浮かばないのです。

この「ラストベガス」もいい年したビリーが年下の女性と再婚する前に、ラスベガスに友人たちと行ってバチェラーパーティーをしよう、という「ハングオーバー」やその他のダメダメ映画の王道をひた走ってるのです。僕はアメリカにも住んでいたし、アメリカ人の友人もたくさんいましたが、ラスベガスでバチェラーパーティーを実際にやったなんていうバカは一人も知りません。日本でいうところの東京ディズニーランドで結婚式を挙げた、とかそのぐらいのコテコテのアイデアに相当するはずです。なのにハリウッド映画ではなぜかアメリカ人はみんなベガスに行ってバチェラーパーティーするみたいに強調されていて、ラスベガスの大手ホテルからお金もらってるんじゃないかと思えてきますね。

この手の映画で一番笑えるのが、若いぴちぴちの姉ちゃんたちが、70歳近くのお爺ちゃんに魅力を感じて、向こうからナイトクラブで話しかけてきたり、ととにかくやたらとジジいたちがモテるのです。それがお金にものを言わせてとか、名声があるからとかではなく、一般人のジジいがその人の持つナチュラルな魅力で20代の女性たちから性の対象として見られているという世界感が幼稚すぎて、目のやりどころに困ります。勃起もしなくなったお爺ちゃん俳優たちを、「大丈夫ですよ自信持ってください。まだまだ若い子、やれますから」と応援させられてる気になるのです。

おそらくロバート・デ・ニーロ世代の有名俳優たちが死なない限り、しばらくこの手の映画は続くでしょう。このタイプの映画は僕が思うに映画や脚本があって、それからキャスティングを決めているのではなく、「ロバート・デ・ニーロ、マイケル・ダグラス、モーガン・フリーマンで一つの映画を作りたいんだけど、なにかない?」といった感じで、後付けであらすじを決めていってるような気がします。それはしかし「この二人が共演してるから見てみよう」といったキャスティング重視の視聴者が多いからいけないんです。前にも言いましたが、映画はキャスティングで選んだら絶対に失敗します。この映画のジョン・タートルトーブ監督の作品はもう二度と見ないようにブラックリストに入れておきましょう。

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