21ブリッジはチャドウィック・ボーズマンの主演作にして駄作!感想

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序盤だけ面白くて、どんどん失速していく、ガス欠アクション。見れない作品ではないけど、エンタメ映画としていまひとつです。40点

21ブリッジのあらすじ

21 Bridges Trailer #1 (2019) | Movieclips Trailers

アンドレ・デイヴィスは警官だった父親の後を追うようにニューヨーク市警になり、正義のために警察殺しの犯人たちを何人も射殺してきた。

ある晩、退役軍人のマイケル・トルヒーリョとレイ・ジャクソンはワインショップに数キロのコカインがあると聞きつけ、強奪しようと夜中に店に侵入した。

すると、そこには数キロどころか数百キロの大量のコカインがあるのを発見する。ところがちょうど同じタイミングで警察官が見回りに来てマイケル・トルヒーリョとレイ・ジャクソンは包囲されてしまう。

警察と銃撃戦になったマイケル・トルヒーリョとレイ・ジャクソンは合計で8人の警官を射殺した。これだけ警官の被害が出ればニューヨーク市警が黙っているはずがない。

現場に急行したアンドレ・デイヴィスは女性麻薬捜査官のフランキーと手を組んで犯人を捜すことに。ところがマイケル・トルヒーリョとレイ・ジャクソンを捕まえるはずの捜査は思わぬ方向へ展開していく。

21ブリッジのキャスト

  • チャドウィック・ボーズマン
  • シエナ・ミラー
  • J・K・シモンズ
  • ステファン・ジェームス
  • テイラー・キッチュ
  • キース・デイヴィッド

21ブリッジの感想とネタバレ

ブライアン・カーク監督によるアクション刑事ドラマ。2020年8月28日に癌で亡くなったチャドウィック・ボーズマンの主演作にして最後の主演作となった映画です。

正義感の強い警察一家に育った主人公の男が、ニューヨークで起きた警察官銃撃事件の犯人を追うシンプルな話で、タイトルはマンハッタンにかかる21の橋を閉鎖することにちなんでつけられています。

至って単純な犯人捜しストーリーで、テンポがいいので前半はそれなりに楽しいです。しかし犯人の二人が追い詰められていけばいくほど、不思議と面白くなくなっていき、事件が広がりを見せ、黒幕組織が明らかになってくると、なんだそりゃ、とがっかりする作りになっていました。

まず、犯人の身元を突き止めるまでが早すぎて、トントン拍子のご都合主義物語であることがその時点で分かってしまいます。最初に聞き取り調査した相手が犯人の名前もご親切にベラベラ喋ってくれるんだから苦労ないですよね。

また、いくら犯人が退役軍人とはいえ、数的優位の現役警官がわずか二人を相手にして、バタバタ撃たれて倒れていくのが、いかにも映画的ですね。事件の規模の大きさに反して犯人二人と戦う警官の数がいつも少ないのも気になります。

橋を封鎖し、空中にヘリコプターを飛ばし、街中にパトカーが走っているにも関わらず、いつも銃撃戦の現場には数人しか警官がいないっていうね。だから犯人二人はたとえ居場所を見つけられても毎回逃げちゃうんですよ。そもそも警察に完全に包囲されているマンハッタンで、どこに向かって逃げるんだよって話だしね。

大都市を舞台にした逃走劇だから、派手なカーチェイスシーンは皆無です。犯人は基本的に徒歩で逃走し、ときどき地下鉄に乗ったりするぐらいなのでスピード感がないのもいまひとつなところです。

一番ダメダメなのは間違いなくオチでしょうね。しょうもないので、ネタバレしてしまうと、実は数百キロというコカインの売買にはニューヨーク警察が裏で関わっていて、低賃金に苦しむ多くの警察官たちが結託して麻薬ビジネスに手を染めていたというものです。

僕の住むブラジルだったら十分にありえる話です。警察が押収した麻薬や金を横領することなんかは珍しくないし、麻薬組織と癒着していたり、というのはあるあるです。

しかしさすがにアメリカだと現実感がないですね。そこまでアメリカの警察組織って腐敗してないでしょ。もちろん悪い警官はいっぱいいるだろうけど、あれだけの悪さを継続してやっていくには相当数の警官たちが同じベクトルで、足踏み揃えて悪事を働かないとならないので、なかなか難しいですよね。例えば警察署まるごと腐ってるとかじゃないと無理だよね。

おそらくこの映画に関してはストーリーの良し悪しよりもチャドウィック・ボーズマンが最後の主演作という理由で見る人がほとんどじゃないでしょうか。それはつまり最後じゃなかったら誰も見ない映画といえなくもないです。

チャドウィック・ボーズマンは劇中でも大分痩せている姿を見せているので、撮影中もおそらく治療中だったんでしょう。

ブラックレイン」の松田優作じゃないけど、末期癌になってまで俳優の仕事を休まず続けるのはものすごい精神力だし、尊敬に値します。彼らにとっては演じることがすなわち生きることだったんでしょうか。

そしてチャドウィック・ボーズマンの演技はほかの俳優たちと比べても確かに安定感、存在感があって、「ブラックパンサー」なんかよりはずっと見ごたえのあるパフォーマンスでした。これで作品も良ければ遺作として語り継がれるんだけどねぇ。

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