パブリック図書館の奇跡はラストがダメ!感想と評価

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分かりやすくて優しい話だけど、現実味があまりないヒューマンドラマ。特にラストが嘘くさいです。50点

パブリック図書館の奇跡のあらすじ

映画『パブリック 図書館の奇跡』予告編

スチュアートはシンシナティの国立図書館で働く職員。彼の働く図書館には毎日のように寒さをしのぐためにホームレスの人々がやってきてはそこで思い思いに時間を過ごしていた。

シンシナティの冬は厳しく、冬の時期シェルターは満員になり、ホームレスたちは行き場を失うのだった。

スチュアートはそんなホームレスの人々にも優しく、彼らからも慕われていた。それもそのはず、彼自身かつてホームレスをしていたことがあるからだ。

スチュアートには犯罪歴やアルコール中毒だった過去があり、困難を克服して図書館で働くようになったのだった。

そんなスチュアートが働く図書館である日、約70名のホームレスが閉館時間になっても帰らずにそのまま占拠する事件が起こる。

彼らの主張は寒さをしのぐために図書館をシェルター代わり使わせてくれというものだった。

パブリック図書館の奇跡のキャスト

  • エミリオ・エステベス
  • アレック・ボールドウィン
  • クリスチャン・スレーター
  • ジェフリー・ライト
  • ジェナ・マローン

パブリック図書館の奇跡の感想と評価

「ヤングガン」や「飛べないアヒル」で知られる俳優エミリオ・エステベスが主演、脚本、監督を担当した、図書館を舞台にしたハートフルドラマ。

図書館に居座ったホームレスと職員が警察との心理戦を繰り広げる様子を描いた人間ドラマです。

優しさに溢れ、心温まる内容ではあるものの、リアリティーはそれほどなく、ベタな感動を狙った作品ですね。

図書館を舞台にするのは面白いし、図書館に来る客の描写や図書館で起こる訴訟問題などはアメリカらしく、興味深いです。

その一方で警察の描写がいまいちで、検察官や警察を悪者にしようしようとしぎたばかりに現実路線から脱線した感があります。

特に最近のアメリカの警察の暴れっぷりを見た後で、この映画を鑑賞したら甘っちょろいと感じるんじゃないでしょうか。

物語は、凍死するほど寒い中でシェルターのキャパが不足し、安全に一晩過ごす場所がないから図書館で過ごさせろ、こんなの人権侵害だ、と主張するホームレスと、今すぐ抵抗をやめて出て来なさい、さもなければ武力行使する、と脅しをかける警察の対決を見せていきます。

そしてその両者の間に入っていくのが、ホームレス経験者で図書館員の主人公スチュアートで、いわば彼がヒューマニティ溢れる正義の味方として、弱者たちを警察から救う、というプロットになっていました。

警察を分かりやすく悪者としているので、視聴者は自然とホームレス側の目線で物語を見るように仕向けられています。そしてその通りに見ていけば確かにいい話に聞こえなくもないです。

一方で人によっては警察目線の人もいるだろうし、もしそうなったらあまり共感は持てないでしょう。

ホームレスの主張も分からなくもないけれど、アメリカの国の施設で立てこもりをしたらどんな結果が待っているか想像するのに難しくないですよね。

当然警察は武力を用いて法律違反をした者を抑えに来るわけで、それを承知でデモを起こしたホームレスたちに理解を示すことができるかどうかで、この映画の評価が左右しそうです。

アメリカのホームレスの中には元軍人で、国のために命を懸けて戦った人達も少なくありません。そして戦場で負傷、あるいは精神的ダメージを受け、社会復帰できず、路上で暮らすことを余儀なくされる人もいるわけで、登場キャラにもそんな境遇の人たちがいましたね。

そもそも戦争に行って散々殺し合いをしてきて、なかなか普通の社会に戻れるもんじゃないでしょう。そしてそんな退役軍人に対して十分な社会的保障があるかといったら決して十分ではないからホームレスになる人もいるのでしょう。

だから日本のホームレス事情ともまた違いますよね。そもそも生まれながらにして極貧家庭育っている人達も少なくないだろうし。

実際、アメリカで図書館行くと分かるんだけど、ホームレスか、それに近い人たちが結構いますよね。ある意味、図書館が彼らの逃避先になっていて、例えるなら日本のネットカフェに近いものがありますね。

そんな背景を考慮したうえでも、この映画を見て僕が一番違和感を覚えたのはホームレスではなく、むしろ警察のほうでした。不自然にへっぴり腰なんですよ。

実際、あんなじゃないでしょ。もっと強気で、ガンガン武力行使するでしょって思ったわけです。

この映画の警察は交渉には応じるは、犯罪者に情深いは、なかなか行動に移さないは、アメリカの警察の実態とはかなりかけ離れてるんじゃないかなぁ。

特に立てこもり事件のような類の事件は特にもっとシビアに行くと思いますよ。いくら無防備のホームレスとはいえ、それを許してしまったらあちこちで立てこもり事件が起きちゃうからね。

そういう意味ではラストのオチはなんか嘘くさいし、いかにも感動を狙った終わり方だったなぁ、という感じがしました。

むしろこの映画は悲惨な終わり方にするべきでしたね。軽い気持ちで暖を取るつもりで図書館に居座ったら取り返しのつかない結末が待っていた、とかじゃないとね。

なんでもいいけどハリウッド映画の邦題、「奇跡」ってワード使い過ぎだから。

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