若おかみは小学生はストーリー性に欠ける!感想とネタバレ

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なんとなくいい話っぽいエピソードをまとめているだけで、大した起承転結が作れていない幼稚なアニメーションドラマ。かわいいと可哀そうアピールが半端ないです。16点(100点満点)

若おかみは小学生のあらすじ

劇場版「若おかみは小学生!」予告編

オッコこと関織子は、ある日、梅の香神社の神楽を見に行った帰りに交通事故に遭い、両親を亡くしてしまう。

それを機に オッコは温泉街で、春の屋と呼ばれる宿を営む祖母に引き取られることになる。跡継ぎを欲しがっていた祖母は、おっこを歓迎し、若おかみになるための作法を厳しくしつけることにする。

宿に着くとオッコは、どこからともなく不思議な声を聴くようになる。その声の主は、ウリ坊と呼ばれる祖母の幼馴染の少年のお化けだった。

ウリ坊はオッコにしか見えないようだった。交通事故で死にかけたオッコは、あの世とも通じるようになったらしかった。

ウリ坊と仲良くなったオッコは、地元の学校に通いはじめ、そこで町一番の高級旅館の娘、真月と知り合う。きどった態度の持ち主である彼女とはあまり気は合わなかったが、オッコは宿でトラブルに直面すると、たびたび真月に頼ることになる。

春の屋には、様々な事情を抱えたお客が訪れた。母親を亡くした少年とその父親。恋人と別れたばかりの女性占い師。事故で健康食しか食べられない夫とその家族。

どんなお客であろうと、華の湯は決して拒まない、というポリシーのもと、オッコはすべてのお客を喜ばせようと、それぞれの無理な要望にも応えていく。

そしてやがてオッコは真月と、いつか両親と一緒に見た梅の香神社の神楽で踊ることになる。

若おかみは小学生のキャスト

  • 小林星蘭
  • 松田颯水
  • 水樹奈々
  • 一龍斎春水
  • 一龍斎貞友
  • てらそままさき
  • 小桜エツコ
  • 遠藤璃菜
  • 薬丸裕英
  • 鈴木杏樹
  • 設楽統
  • 小松未可子
  • ホラン千秋
  • 山寺宏一

若おかみは小学生の感想と評価

読者のりゅぬぁってゃさんとマセカワ・キチヱモンさんのリクエストです。

高坂希太郎監督による小学生向けアニメーションドラマ。児童文学シリーズの映画化で、絵とストーリーが幼稚で、大人の心には決して届くことのない作品です。

実は何度か過去に鑑賞しようと挑戦していたんですが、あまりにもノリが子供むけなので途中で断念した経緯がありました。つまり子供から大人まで幅広い層に刺さるクオリティーには達しておらず、普遍的なテーマがないのがダメです。

たとえ児童文学であろうと、そこに教訓や強いメッセージ性が込められていたら大人も引き込まれるんですけどね。

この映画の問題点をざっと上げると次のようになります。

  • キャラクターの瞳がでかすぎる。
  • 小学生のヒロインが成熟しすぎ
  • 両親を亡くした少女に対する哀れみだけで視聴者を泣かそうとしている
  • お化けの存在がほとんど意味をなしていない
  • 主人公だけが見えるお化け、という設定がベタすぎる

高坂希太郎監督がジブリで作画を担当していた経歴もあってか、絵はジブリの絵と少女漫画の絵をミックスしような中途半端なものになっていて、オリジナリティーがないです。

それととにかく目がデフォルメされていて、瞳の大きさが顔の三分一ぐらいを占めているため、ユリ坊どころか登場人物が全員お化けに見えます。

おっこの明るくて、健気で、頑張り屋で、しっかり者で、人懐っこく、他人思い出で、感情的という、いかにもアニメ的二次元少女キャラなのも嫌ですね。

あれで無口で、人見知りで、ネガティブで、だれが見ても両親を亡くして傷ついている風だったらよかったけど、超トラウマ級の悲劇ですら、まるでなんともないかのように、ふるまっている姿が嘘っぽくて無理です。

基本、ダメな映画って主人公の家族とか、身近な人を殺さないと感動を演出できないんですよね。それもこの映画の場合、片親じゃなくて両親を殺してるからね。どれだけ可哀そうなシチュエーションを作りたいんだよって。

どうせそんな卑怯なことをするなら、中途半端なことしないで、旅館を火事にして、祖母も使用人の二人も殺しちゃえばいいんじゃん。それで小学生一人で切り盛りさせたら、狙い通りの可哀そうな少女の完成じゃん。

最初から最後まで両親がいないんですアピールと、それでもひたむきに頑張ってますアピールが続くだけで、ほかに大した話がないんですよね。

お化けたちは結局なんだったんですか? オッコにだけ彼らの姿が見えますっていうのはいいけど、だからどうしたの? ウリ坊が幼馴染のおばあちゃんと絡むわけでもないし、真月の姉が真月と再会を果たすわけでもないし、色物として登場するだけで、お化けたちのそれぞれのエピソードがちゃんと完結してないですよね。

全体的にはテレビアニメのミニエピソードを一つにつなげただけみたいな構成になっていて、こんなもんお客さんの顔と名前を変えるだけで、いくらでも続編作れるんじゃないですか。

それになんで春の屋に来る客はみんな訳ありなんですか? あんなにトラウマを抱えた人たちが、「そうだ、温泉に行こう!」ってならないでしょ、普通。

彼氏と別れた、「そうだ。温泉に行こう」はまだ分かりますよ。でもお母さんが死んじゃった、「そうだ温泉に行こう!」ってならないじゃん。

特に最後の客なんて、「いやあ、俺のせいで、交通事故で夫婦が死んじゃってよお」などと、さっき会ったばかりの少女に気軽に語りだすのがバカですね。罪の意識があるのか、ないのかどっちなんだよ。お前が行くべきところは温泉じゃなくて、刑務所だろって。

それもたまたまオッコの旅館に来た客が、オッコの両親を殺した交通事故の加害者だった、とかどんな奇跡だよ。

そんな客でもオッコは受け入れます、だって彼女はいい子だから。いねえよ、そんな小学生。

コメント

  1. りゅぬぁってゃ より:

    まあ…別の監督によるテレビシリーズが先に放送されて、最終回直後に映画版が公開される仕様だったので、テレビ版ありきなのは否めないかも知れません。
    テレビと映画で監督が違うも同じストーリー描くのは、銀河鉄道999やその頃の作品みたいかな?

    当初はもっとジブリ風のキャラデザにする予定だったのを原作準拠に変更するも、元ジブリのアニメーターはデカい目を描き慣れてなくて苦労したとか。

    監督が理屈ありきで作った傾向があって、三組の客は現在の主人公、未来の主人公、過去の主人公の比喩だったとコメントしてました。(クリスマスキャロル?)

    原作にはない監督独自の思想も織り込んでいて、
    「この映画の要諦は滅私である」「自分探しは自我が肥大化した挙句の迷妄期の産物」「他人の為に働く時にこそ力が出るのだ!」云々言ってます。
    https://www.waka-okami.jp/movie/comment#castComment_kantoku

  2. sakuyama より:

    原作は読んでませんが、「超お嬢様のライバル同級生」「グルメの子鬼」などが登場することから、この話は『子供向けのうる星やつら』みたいなもんだと思いました。それが「肉親の死」という重いテーマとミスマッチすぎる点、また宿の従業員の「絵に描いたようないい人さ」(というか「いい人」という記号しか描いてない)など、とても嘘くさく感じました。

    なにより、「〇〇湯は神様の湯。すべてを受け入れる」と言っておきながら、主人公が実際にそのお湯につかり、癒やしを実感する描写がないのは大きなミスだと思います。
    このため、前述の台詞がなにか新興宗教のお題目を丸暗記して言っているように聞こえ、私には不気味でした。

    不気味といえば余談ですが、どうして主人公のおばあさんの頬にわざわざ赤みを加えているんでしょうか。昔「飲尿療法」というのが流行ったことがあって、TVに実践しているおばあさんが出演していましたが、頬が妙に赤かったという記憶があり、映画に出てきた主人公のおばあさんも飲尿療法をやっているのでは?という思いにとらわれて終始気持ちが悪かったです‥まあこれは私だけの反応でしょうが。

    何十年もそこにいたウリ坊と、たかだか幽霊歴・数年のお嬢様の姉がなぜか同じタイミングで成仏するというのも理解不能です。「お涙頂戴シーンのためでしかない」ということをもう少し隠す努力をすべきだったと思います。