ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドは悪趣味!感想とネタバレ

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どちらかというと映画館よりも家でのんびり見るタイプのタランティーノ作品。際どいテーマを扱っているせいで、笑えるものも笑えなくなっていました。51点(100点満点)

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのあらすじ

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』予告 8月30日(金)公開

リック・ダルトンはかつて西部劇で大人気の俳優だった。彼の相棒はスタントマンのクリフ・ブース。二人は二人三脚で長年ハリウッドで活躍したが、その人気には陰りが見え始めていた。

リック・ダルトンはLAの富裕層が住む地域に住んでいた。隣人は世界で指折りの映画監督ロマン・ポランスキーだ。ロマン・ポランスキーと美人妻で、女優のシャロン・テートはときどき自宅でセレブたちを集めてパーティーを開いていたが、リック・ダルトンが彼らを見かけることは稀だった。

ある日、クリフ・ブースは街中でヒッピーの少女がヒッチハイクをしているところに出くわし、彼女を家まで乗せてあげることにした。

少女は、スパンランチと呼ばれる、かつて映画撮影で使われた牧場でほかのヒッピーたちと共同生活をしていた。クリフ・ブースはそこのオーナー、ジョージ・スパンのことを知っていた。以前、西部劇の撮影でその場所に来たことがあったからだ。

クリフ・ブースはジョージに挨拶がしたいというと、ヒッピーたちは怪訝な顔をして彼を止めようとした。

不審に思ったクリフ・ブースはヒッピーたちの制止を振り切ってジョージの部屋にまで乗り込んだ。すると、ジョージはベッドで昼寝をしているところだった。

ジョージの安全を確認したクリフ・ブースはスパンランチを後にしようとしたが、ヒッピーたちの嫌がらせを受け、車のタイヤをパンクさせられてしまう。

ヒッピーの一人を殴ってなんとかタイヤを修理させ、スパンランチを脱出したクリフ・ブースだったが、人の土地で集団生活をしている気味の悪いヒッピーたちがその後、凶悪な事件を引き起こすとはそのとき彼は知る由もなかった。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのキャスト

  • レオナルド・ディカプリオ
  • ブラッド・ピット
  • マーゴット・ロビー
  • ラファル・ザビエルチャ
  • ブルース・ダーン
  • アル・パチーノ
  • ダコタ・ファニング
  • ダミアン・ルイス
  • エミール・ハーシュ
  • カート・ラッセル

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの感想と評価

パルプ・フィクション」、「イングロリアス・バスターズ」、「ジャンゴ 繋がれざる者」、「デス・プルーフ in グラインドハウス」、「ヘイトフル・エイト」などでお馴染みのクエンティン・タランティーノ監督による、チャールズ・マンソン事件を基に実話とフィクション、実在する人物と架空の人物をミックスさせたパロディー。

かつて一世を風靡した西部劇俳優とスタントマンが人気とキャリアの終焉を目前にし、イタリアのマカロニ西部劇に出るなどして奮闘する様子を描きつつ、カルト集団チャールズ・マンソンファミリーがロマン・ポランスキー監督の妻でシャロン・テートを襲った事件を絡めていく、ブラックコメディーです。

シャロン・テート殺人事件は、「チャーリー・セズ」や「ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊」で詳しく描かれていますが、事件の背景を知らない人にとっては、このパロディーはそもそも理解できないような作りになっているので、これらの映画を先に見るか、事件についての記事を読んでおくことをおすすめします。

簡単に説明すると、カルト集団の教祖チャールズ・マンソンが信者たちを洗脳し、ロマン・ポランスキーの家を襲撃させ、当時妊娠中だったシャロン・テートが体を何度も刺されて殺された事件のことです。

ロマン・ポランスキー監督はそのときたまたま海外に行っていたため助かりましたが、ほかにもその場に居合わせた友人たちが殺害されるなど、そのあまりの残虐性からアメリカ人なら誰もが知っている話です。

そんな事件をタランティーノが1960年代のハリウッドの情景をもとにパロディーにした、という点においてはちょっと不謹慎だなぁと僕は思いました。早い話が笑えないってことです。

タランティーノとしては、悲惨な事件にもう一つのエンディングを作りたかった、せめて物語の中ではハッピーエンドにしたかった、という敬意を込めてのことなのかもしれませんが、事件が事件だけにかなりきわどい映画化ですよね。

実際の凶悪事件が、落ちぶれた俳優によるヒーローコメディーみたいなことになってるし。

いわば日本人監督がオウム真理教の一連の事件を被害者の実名を出してパロディーにするみたいなことで、シリアスな映画ならまだしも、タランティーノの場合、作風に風刺や皮肉やブラックな笑いが込められているだけあって悪趣味に感じました。

これ、ロマン・ポランスキー監督が見たらどう思うんですかね。多分、笑えないと思うよ。本人にも言わないで作ったみたいだし。

落ち目の俳優リック・ダルトンと彼のスタントマン、クリフ・ブースのストーリーは、ほぼラストのチャールズ・マンソンファミリーによる襲撃シーンのフリといってもいいでしょう。

よく言えば先が読めない展開なんだけど、悪くいえば前半はほぼ不必要なシーンの連続ともいえそうです。無駄が多いから2時間40分もあるんですよ。

特に西部劇の映画撮影シーンなんていらないよね。ブルース・リーのシーンも時代の寵児として登場させたんだろうけど、メインのストーリーとは無関係だし。あのシーンもブルース・リーの家族に怒られたそうですね。

アメリカ人、特にアジア系アメリカ人はなぜかブルース・リーの描き方のほうに怒っている人が多いみたいですね。ブルース・リーが負けるわけないだろみたいな感じで。

シャロン・テート事件のことはパロディにしてもいいのにブルース・リーはダメってすごいな。タランティーノからしたらどちらもフィクションの中の設定で、パロディだからいいでしょっていうノリなんでしょうね。

タイプとしては、さほど重要でもないシーンをダラダラと見るタイプの映画で「ビッグ・リボウスキ」とかが好きな人なら気に入るかもしれません。

それに対して、なにかはっきりとしたメリハリのあるストーリーが欲しい人には向いてないです。僕にとっては、良くも悪くもなかったかな、という感想を抱きました。もう一度見ようとは思わないです。

タランティーノの良さが出ていたのは最後のアクションシーンぐらいでしょうか。犬の噛みつき、ナイフによる攻撃、そして極めつけは火炎放射器と、リズムとスピード感のある魅せるアクションになっていました。どうせならもっとアクションが多ければよかったのにね。

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