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映画パイ(π)は数字好きにはたまらない!感想とネタバレ

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アイデアだけで低予算で撮った白黒映画。無名だった監督がハリウッドでスター街道を突き進むきっかけとなった作品です。50点(100点満点)

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映画パイ(π)のあらすじ

マックス・コーエンはニューヨークのチャイナタウンの小さなアパートでほとんど人と関わることなく生活していた。

彼は片頭痛、妄想、幻覚などに悩まされ、度々発作を起こし、薬を服用する。慣れていない人と接しようとすると特に発作がひどくなり、不安に駆られて仕方がなくなるような有様だった。

マック・コーエンは数論の天才ですべての物事は、数字で説明できると信じてやまなかった。そんな彼が唯一まともに話すのは、同じビルに住むすでに引退した元数学者のメンターのソルだ。

ある日、マック・コーエンが自作のスーパーコンピューターに株式市場の予測をするようにプログラミングしようと試みると、コンピューターは216桁の数字を吐き出してから故障した。

ソルもかつてπの研究をしていたときに216桁の数字に遭遇したと話した。ちょうどその頃、偶然喫茶店で知り合った宗教家のユダヤ人レニーも数学の研究者で、ユダヤ教の律法,トーラーについて研究しているらしかった。

レニーによると、トーラーに書かれていることもまた数字で表すことができ、それは神によってコード化されたメッセージだという。そこにはあるパターンがあり、それもまた216桁。

それを聞いて以来マック・コーエンは216桁の数字に取りつかれていく。

映画パイ(π)のキャスト

  • ショーン・ガレット
  • マーク・マーゴリス
  • スティーヴン・パールマン
  • ベン・シェンクマン
  • アジャイ・ナイデゥ
  • サミア・ショアイブ

映画パイ(π)の感想と評価

レスラー」、「ブラック・スワン」、「ノア 約束の舟」、「マザー!」、「レクイエム・フォー・ドリーム」、無名俳優を集め、わずか6万ドルの予算で作り上げた、 ダーレン・アロノフスキー監督のデビュー作にして、輝かしいキャリアのスタートとなった自主製作映画。

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エンタメ度は低く、退屈な時間帯はあるものの、脚本と撮影と編集の仕方に才能とインテリジェンスとアートセンスを感じさせるものがあり、 ダーレン・アロノフスキー監督が売れるべくして売れたのが分かる作品です。

数字が好きの人にはたまらないエピソード満載になっています。フィボナッチ数とか、ヘブライ数字とか、黄金比、囲碁の版とか、世の中の不思議な数字にまつわる話を使って、ストーリーにひきつけますね。

ただし、もちろん話はフィクションなので、架空の数字遊びにどれだけ付き合えるかどうかが鍵となってくるし、数学だけでなくやがて哲学的かつ宗教的な要素が入ってくるのでとても万人受けするタイプの話ではないことは間違いないです。

僕はどちらかというと、こういうインテリぶった話は面倒だと思うタイプだから、本来なら嫌悪感を抱くところなんですが、この映画の場合は、撮り方や音楽の使い方にオリジナリティーと斬新さを感じたせいもあったのと、スリラーのような演出もあったおかげで、楽しみを見出せました。

あと、主人公と同じビルに住むパキスタン系の女の子がエロくていいです。あの子、めっちゃ誘ってくるじゃん。

このときの薬の服用のシーンは、「レクイエム・フォー・ドリーム」でも受け継がれていますね。あのリズムを刻むように同じカットを使いまわす手法とか嫌いじゃないです。

なによりこういう自主製作映画って夢を感じるんですよね。映画を撮りたいけど、お金がない。そこでダーレン・アロノフスキーが何をしたかというと、家族や友人たちから100ドル寄付してもらって、上手くいったら150ドルにして返すからと約束して撮影費を集めた、というのがなかなかいい話じゃないですか。

もちろん売れなかったら美談にすらならなかったでしょう。しかしよっぽど駆り立てるものがあったんだろうなあ、というのが作品の中からも見えてくるし、映画監督のデビュー作って青春そのものですよね。

この「パイ(π)」、そして「レクイエム・フォー・ドリーム」と順番に見て行ったときに当時はものすごい才能のある監督だなぁって思って好きな監督の一人でした。それなのにいつからかおかしくなったよね。

共演女優に手を出しまくったのがいけなかったのかなぁ。いやあ、それは関係ないかああ。

きっと最大の問題は宗教を描きだしたのがいけなかったんだと思いますよ。テーマが壮大になればなるほど映画って独りよがりになって滑稽になるんですよ。神とは、人類とは、宇宙とはみたいことを描きだしたらまず滑るよね。

それこそ数字というか、パターン(方式)で表すことができそうだもん。ビッグスケール映画+有名俳優=うんこ、みたいな感じで。

コメント

  1. らみ より:

    これ、公開時に映画館に観に行きました!なんだかそそられる感じを受けて・・
    カナダのバンクーバーで。
    しかしながら、かなり難解で、私の英語力では理解はできませんでした・・
    やっぱり数学のこととか、専門用語なんか多く出てくると難しいです、これは20年以上住んだいまでもですね。
    それでも観たことは後悔なかったし、妙に印象に残っています。
    今となっては、図らずもダーレン・アロノフスキー監督のデビュー作を劇場公開時に見られたという貴重な体験ができたことをうれしく思います(笑)
    もういちどDVDで、サブタイトル付きでじっくり見てみたいと思います。あの頃よりは
    理解できるといいなと思います。
    懐かしい映画のレビューありがとうございました。

    • 映画男 より:

      色々と内容が難しいですよね。難しいけど、そそられるなにかがあるのが魅力だと思います。ぜひまた見てみてくださいね。

  2. MAIME より:

    作りは斬新ですが、私には難解すぎて入り込めませんでした。