2018/04/21

愛を読む人(原題 The Reader)

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ベストセラー「朗読者」の映画化。原作も良かったし、映画も悪くなかったです。セックスシーン満載でエロいし、とてもロマンチック、ケイト・ウィンスレットがまたまた体を張ったいい仕事をしてくれました。56点(100点満点)

映画愛を読む人のあらすじ

ある日、15歳のマイケルは急に気分が悪くなり、道端で吐いてしまう。そこに中年の女ハンナが現れ、助けてくれる。このことがきっかけで二人は肉体関係を持つことに。恋人同士になった二人の間ではいつしかマイケルがハンナに本を読んで聞かせ、それが終ると愛し合うというのが習慣になっていく。

シネマトゥディより

映画愛を読む人の感想

原作も映画も面白いという珍しい作品です。

15歳のときに年上の美人な女性と付き合えるなんてなんてすばらしい体験なんでしょうか。時代が1958年というのがポイントで、昔では純粋な美しい恋愛も、今の時代だったら「こらぁ、未成年に手を出したなあ」とかいわれて、すぐに犯罪になってしまうから嫌ですね。

そういう意味では本当に心の貧しい、悲しい時代になったなあという感じがします。この主人公と同じで、若いときにした年上の人との恋愛は案外その先もずっと忘れられないものだったりするのに、それを淫行って呼ばれちゃ、まともに恋愛なんてできないですよ。

この映画のマイナス点は、読み書きができないことを隠すために、裁判でウソの証言をするところです。このシーンについては様々なコメントを頂きました。まさにこのシーンこそが一番重要だというのがほとんどの人の考えのようです。

原作では確かに一番衝撃的で、感動的な瞬間でしたが、映画では一番のサブサブシーンとなってしまいました。なぜなら、それまでのハンナがかなり気の強い、気まぐれな、急に怒りだしたり、わがまま言い出したりする、扱いにくい女に描かれていたため、裁判でただのプライドの高い女が、自分で自分の首を絞め、不利な方向に結果を導いたという印象が強くなってしまったのです。

裁判って被告側は刑を軽くしてもらうためにはどんなウソでも付くはずです。その逆をわざわざやるんだから、ハンナは相当なプライドの持ち主だなぁ、馬鹿だなあという感じになってしまいました。

裁判のシーンにたどり着くまでにハンナが文盲であることを示す伏線を見せすぎたということもクライマックスが盛り上がらなかった原因かもしれません。あそこは全くのサプライズにしてもよかったんじゃないのかと。

もうひとつのマイナス点ですが、この映画はやっぱりドイツを代表する小説が基になっているんだから、外国人が監督して、全セリフ英語にするんじゃなく、ドイツ人がドイツ語で作らなきゃいけなかったと思います。おちおちしていると土地や文化だけじゃなく、美しいストーリーまでアメリカに盗られてしまうというのはなんだかなあ。

原作の「朗読者」ですが、この本を読んだ人の中にはこれの真似して、恋人同士で本を読み合ったりした人も絶対にいると思いますね。恥ずかしながら僕だってやっちゃいましたもん。でも誰にでもあるでしょ、そういう時期って。

ただ、「朗読者」でもこの映画でもそうなんですけど、長編小説を誰かに読んで聞かせるというのは実際のところはかなりかったるいので、やるんだったら5、6ページで完結するショートストーリーがオススメです。

もっと細かくいうと、恋人が文盲じゃない場合は、段落ごとに交代交代で読むというのがベストでしょう。周りからしたらバカなカップルに見えますが、実際やっている方はかなり楽しめます。そんなもんでしょ、恋愛って。

>>「愛を読むひと」はU-NEXTで視聴できます。

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