ノー・エスケープ 自由への国境(原題DESIERTO)

ホナス・キュアロン監督によるメキシコとアメリカの国境付近で登場人物がリアル鬼ごっこを繰り広げる退屈な話。

ガエル・ガルシア・ベルナル一人に頼りきっている、何のストーリーもない駄作です。10点(100点満点)

ノー・エスケープ 自由への国境のあらすじ

メキシコとアメリカの国境地帯で、モイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)と仲間がアメリカに密入国しようと灼熱(しゃくねつ)の砂漠を歩き続けていた。突如何者かに次々と狙撃され、訳もわからぬまま逃げ惑う一行は銃撃だけでなく、摂氏50度の過酷な環境にも苦しめられる。水も武器も逃げ場もない絶望的な状況で、アメリカを目指す彼らの運命は……。

シネマトゥデイより

ノー・エスケープ 自由への国境の感想

メキシコの不法移民の密入国映画。アメリカを目指して仲介業者に密入国を頼んだメキシコ人グループが砂漠でトラブルに見舞われ、急遽ルートを変えて歩いて国境を目指す、というストーリーです。

面白いのは最初の20分ぐらいでしょうか。壮大な砂漠を前に歩き出すぐらいまではまだ緊張感が漂いますが、不法移民を嫌うアメリカ人猟師が登場し、皆殺しにしていくところからはただ追いかけるアメリカ人と逃げるメキシコ人をカメラが追うだけになります。

登場人物の過去、経緯、背景は一切語られることなく、誰が誰なのかも分かないほど不親切です。特にアメリカ人の殺人鬼のキャラが意味不明で、彼があそこまでメキシコ人を殺すことに必死になっている理由が分かりませんでした。

また、そのアメリカ人が大きくて身体能力抜群の犬を飼っていて、その犬が次々と人間を噛み殺していくという悪趣味な展開がB級ホラーみたいでした。

終盤になるとおっさん二人が砂漠でひーひー言いながら走り回ってるのを見せられるだけです。お前たちは何回岩の周りを行ったり来たりするんだよって思うはずです。

密入国を牛耳るギャングやマフィアの話が絡んでくるのかと思いきやそれもありません。警察や国境パトロールとのせめぎ合いもありません。

何の恨みも、接点もない登場人物同士が命を賭けて炎天下の中、体力を奪い合う、という不毛な戦いになんらかの恐怖、あるいはユーモアでも感じ取れたら奇跡に近いです。まさか何の捻りもなく、あのまま最後まで行くとは誰も思わないでしょう。

もしガエル・ガルシア・ベルナルが出ていなかったら、おそらく劇場で公開すらしていなかったであろうレベルですね。これを日本に輸入する価値はまずないです。

おそらく狙いとしては、「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」や「バベル」のメキシコのパートを彷彿させるような内容にしたかったんでしょう。でもなんの形にもなっていませんでしたね。

本題のタイトルは「DESIERTO 砂漠」ですが、なんだったら鳥取で撮影しても結果は同じだったでしょう。

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