2017/04/19

エル(原題Elle)

フランス映画を代表する意味不明なストーリーとこれっぽちの優しさも感じられない登場人物たちによる人間ドラマ。21点(100点満点)

あらすじ

ミシェルは自宅に侵入してきたスキーマスクを被った男にレイプされるが、男が去った後、彼女は何事も無かったかのように掃除を始めた。レイプの一報を聞いたミシェルの友人たちは警察へ通報することを勧めてきたが、ミシェルは過去のトラウマから警察に不信感を抱いており、被害を相談する気になれなかった。

ミシェルは自分をレイプした人間が自分の知り合いだという確信を強めていった。最初にミシェルが疑ったのはカートである。カートはミシェルに反抗的な態度をとっており、モンスターがミシェルをレイプするCG画像を作って同僚に送付していたからである。そんな状況下で、ミシェルは自宅の外に不審な男がいることに気がつく。ミシェルは撃退スプレーを噴射したが、その男は何と元夫のリシャルトであった。ミシェルの身の安全を案じてやってきたのである。

Wikipediaより


文句

ショーガール」、「氷の微笑」などちょっとエロティックな映画を撮るポール・ヴァーホーヴェン監督の駄作です。この作品で主演のイザベル・ユペールがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされています。

フランス映画の悪い部分を集めて押し込んだようなひどい作品で、なにがしたいのか分からない女の奇妙な行動を観察するだけの内容になっています。

犯人探しのサスペンスでもなければ、コメディーでもなく、また芸術的でもない、監督の狙いがちっとも見えてこない代物でした。

優しい人とまともな人が一人も登場せず、ヒロインを始めとする、ほとんどの登場人物の行動がぶっ飛びすぎてて、本気で見る気になれません。

どれぐらいぶっ飛んでいるかというと、主人公のミシェルは序盤にいきなりマスクを被った強盗にレイプされます。ところが事件後、起き上がった彼女は何事もなかったかのように掃除をし始め、日本食の出前を注文し、平然と息子とディナーを食べるのでした。

それはあえて息子の前だから冷静になろうと努めているといったシーンではなく、まるで大したことこなかったかのような素振りなのです。

さらに友達とレストランで話しているとミシェルは何気なく「私、この前レイプされちゃってさぁ」などと話し出し、警察に行く気もなければ犯人は自分で探すなどと言い出します。

しかしその割には犯人探しにはそれほど必死でもなく、いざ犯人が再び目の前に現れても、また翌日には犯人の男と普通に会話をしたり、食事したりするというSMのような関係になっていくのでした。

レイプされようが、顔面を蹴られようが、主人公が終始あっけらかんとしているので、見ているほうからしたら、もうこの人はこういう人なんだと思うしかなく、あまりのリアリティーのなさに物語に全然入っていけませんでした。

エピソードの詰め込みすぎも目に付きます。ミシェルのお父さんが連続殺人鬼だったり、白人の息子と白人の恋人の間に黒人の子が生まれてきたり、必要性を感じない設定がやけに多かったですね。

性的な要素をふんだんに取り入れているわりにはエロスもなく、60歳を過ぎた女性をなんであれほど性の対象にしているのかも疑問でしたね。フランスの60代女性ってそんなに性欲強いんですか?

それにしてもイザベル・ユペールは、あの年齢にして胸をさらけ出し、レイプされたり、セックスしたりというシーンを演じるなんてタフですね。

かといって彼女の演技がすごかったかということそんなことはないです。至って普通でした。「ピアニスト」のパフォーマンスに比べたら足元にも及びません。

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