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映画スポットライトは神父の性的虐待を暴く!感想とネタバレ

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カトリック教会の神父たちによる性的虐待の数々の実態をジャーナリストの目線で描いた作品で、暴力シーンにもベッドシーンにも頼らずにストーリーだけで十分に面白く仕上がっている社会派ドラマ。過剰な演出もないし、演技もよかったです。69点(100点満点)

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スポットライト・世紀のスクープのあらすじ

2002年、ウォルター(マイケル・キートン)やマイク(マーク・ラファロ)たちのチームは、「The Boston Globe」で連載コーナーを担当していた。ある日、彼らはこれまでうやむやにされてきた、神父による児童への性的虐待の真相について調査を開始する。カトリック教徒が多いボストンでは彼らの行為はタブーだったが……。

シネマトゥディより

スポットライト・世紀のスクープのキャスト

  • マーク・ラファロ
  • マイケル・キートン
  • レイチェル・マクアダムス
  • リーヴ・シュレイバー
  • ジョン・スラッテリー
  • ブライアン・ダーシー・ジェームズ

スポットライト・世紀のスクープの感想と評価

アカデミー賞ノミネート作品であり、「スティル・ウォーター」、「扉をたたく人」のトム・マッカーシー監督による社会ドラマ。

カトリック教会の神父たちが、少年少女たちにいたずらしちゃってる話は、一度や二度は聞いたことがあると思います。その事実をカトリック教会やバチカンが組織的にもみ消している実態をジャーナリストが暴いていく物語です。

ボストン・グローボ紙に勤めるジャーナリストたちは、ある日、マイアミからボストンに転勤してきた上司に神父の性的虐待の実態を取り上げるように指令を受けます。最初は大したスクープじゃないと思って油断していたら、実はボストンだけで性的虐待の加害者神父が13人もいることを突き止めます。

さらに調べを進めていくと、実は13人どころじゃなくて、90人ぐらいいるんじゃないのかと話が拡大していきます。そして被害者や弁護士に聞き込み調査をすると、どうやら教会が組織的に事件を闇に葬っていることが分かります。教会はときにはお金を使って、またあるときは裁判所まで巻き込んで、事件の証拠の数々を消していた、というのがあらすじです。

被害者は女の子だけでなく、男の子もたくさんいます。変態神父たちの手口は、貧しい家族に近づいていって優しくし、家族の子供に手伝いなどをさせて接近します。

貧しい家族からすれば神父は神と同等の存在で、そんな人の手伝いをするのは大変光栄なことだそうです。そうこうしているうちにHな本を子供に見せて、「このことは内緒だよ」と二人だけの秘密を作ります。挙句の果てには少年の下半身を触ったりするのです。

幼年時代にそんな強烈な経験をした子供たちは心に深い傷を負います。大人になってもその体験は消えず、事件のことをジャーナリストに打ち明けるときには大抵泣き崩れます。それほど恐怖と不信に満ちたトラウマになっているのです。

そうした実態を隠そうとするのは、なにも教会側だけではありません。地域の熱心な信者たちもまた事件が公になるのを嫌い、被害者たちに圧力をかけていきます。まるでそれはボストンという都市が総力を挙げてカトリック教会のイメージを守るためにやっているようですらあります。

カトリック教会による性的虐待のエピソードを全く知らない人が見れば、おそらく衝撃が走るでしょう。僕はこれに関連するドキュメンタリー映画「Deliver Us From Evil」を鑑賞したことがあるので、だいたい知っている内容でしたが、それでもやはり気味が悪かったです。

Deliver Us From Evil」では当時のブッシュ政権も教会とずぶずぶの関係で、逮捕された神父の刑を軽くするなど裏工作をしていたことを非難しています。こっちもかなり衝撃な内容なので興味のある人はぜひ見てみてください。

それにしても俳優たちがみんなそれぞれ良かったですね。マイケル・キートンが久々にいい映画に出演したな、という感じがしました。

マーク・ラファロも相変わらず名脇役ぶり発揮してます。彼らが演じる新聞記者たちは、正義感と情熱にあふれ、絶妙なチームプレイで働いてるので、見ているこっちが気持ちよくなってきます。これを見て、新聞記者になりたいって思う人出てくると思いますよ。現実社会でも新聞記者たちがあんなだったらいいんですけどね。

さて本作を見てふと思ったのは、日本の神父さんやお坊さんなんかも裏で、いたずらしちゃってるのかな、ということです。

日本であんまりこうした話題を聞かないのは事件の数が少ないのか、それとも完全に闇に葬られているのか、どっちなのでしょうか。もしかしたらある町では日常茶飯時なのに町ぐるみで隠蔽しているかもしれませんよ。あなたの地元は大丈夫ですか?

コメント

  1. アスカ より:

    はじめまして。
    私も「スポットライト」見て少し考えた事を書かれていたのでコメントさせていただきます。
    日本の神父さんやお坊さんについてです。私も見ながらどうなのか?と頭をよぎりました。
    私は仏教絡みの仕事をしてまして、その些細な人間関係とか知識からの印象ですが、お坊さんなどではこういった組織ぐるみ、宗派ぐるみの大規模な隠蔽などは難しいと思います。
    日本の場合、カトリックほどの世界的な組織化された宗派、とくに政治や地方行政に影響あたえるほどの力を持った宗派はないのではないかと。某学会が政治に食い込んでますがそれも警察や裁判所までそんなにも影響があるとも思えませんし。
    だいたいお坊さんも禁欲的かと言うとそうでもないですしね。結婚もできるし愛人囲ったり風俗にはまってる生臭坊主も珍しくないし。精々たまに痴漢や盗撮で捕まるお坊さんがいるくらいで、大抵は真面目なひとが多いですよ。禁欲も修行している数年とか数ヶ月くらい我慢するというのはあるようですが。
    やはり完全に禁欲するってのが無理なんじゃないですか、大抵の凡人には。
    つまりそんな権力を持った組織がないのと、だいたい禁欲してないからこの映画で描かれているような事はないんじゃないかと思います。
    神父さんはわかりません。
    お坊さんも私の印象なので保証はしませんが、そう思った次第です。

  2. まるよ より:

    久しぶりに映画館が再開しました。地震のため大型映画館は軒並み休館中。地元で歴史ある電気館という映画館が3週間ぶりに上映再開して、その第1回目が「スポットライト」でした。この内容が真実とは驚きです。煩くてわざとらしく連呼するテレビ報道とは異なり、新聞活字の重みを感じました。館内で何度か余震にびくつきながら、真相を突き止めてこれ以上被害者の数を増やしたくないと必死に取材する記者の姿に引き込まれ、被害者が涙を流しながら告白する姿に胸が詰まりそうになり、地元の過酷な現実をしばし忘れさせてくれました。よし!明日からまたがんばるぞ。