フランシス・ハはお洒落な白黒映画! ネタバレと感想

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脚本と演技で勝負しているセンスのいいコメディードラマ。低予算でシンプルな作りながらぜんぜん退屈させない、リアルで笑える会話が面白い、大人のミニシアター系映画です。73点(100点満点)

フランシス・ハのあらすじ

バレエカンパニーの研究生で27歳のフランシス(グレタ・ガーウィグ)は、大学在籍時の親友ソフィー(ミッキー・サムナー)とニューヨークのブルックリンで共同生活をしていた。ある日、彼女は恋人に一緒に暮らそうと誘われるが断り、その後別れることに。ところがソフィーがアパートの契約更新を行わず、引っ越しすると言ったことで……。

シネマトゥディより

読者のにゃおさんのリクエストです。ありがとうございます。

フランシス・ハの感想

イカとクジラ」などで知られるノア・バームバック監督によるニューヨークを舞台にしたお洒落系、低予算、白黒映画。どこか「コーヒー&シガレッツ」、「SMOKE」などの映画を彷彿させるところがあります。

いずれの映画もタバコをものすごく美味しそうに吸う登場人物が出てくるのが特徴で、タバコを吸わない人にまで、試しに吸ってみようかなと思わせるほどの恐ろしい魅力がありますね。

物語は、引越し魔の主人公フランシスの不安定的な生活と衝動的な行動の数々をユーモラスに描いていて、見るものを微笑ましい気持ちにさせます。

会話を中心に進んでいく話なので、アクションやらハプニングを求める人には向いていませんが、味わい深いセリフの応酬を見たい人にはぴったりです。

フィーリングのままに行動する無計画なフランシスは、自分の歩むべき道を模索しながら、ダンスに打ち込んだり、旅をしたり、その都度回り道をします。彼女には親友のソフィーがいて、いつもソフィーのことを気にかけ、まるでレズのようにベタベタと彼女に付きまといます。

対するソフィーには大事な彼氏ができ、そのせいでフランシスとの間にも距離ができ始め、やがて二人は離れ離れになったり、またくっ付いたりといったことを繰り返す、というよくありがちな女の友情を上手く表現していました。

フランシスもソフィーもアメリカ人女性にありがちな自己中心的な、自分のやりたいことを常に最優先する姿勢を保ち、その時々で自分の都合で容赦なく相手を突き放していくあたりがリアルでした。

そんな二人が言う「アイ・ラブ・ユー」ほど心のこもってない愛情表現はなく、とにかく嘘っぽく、軽いのがありがちでよかったですね。かといって二人がお互いのことを全く愛していないかというとそうでもなく、あれこそが彼女たちの自然体なのかもなあ、という気もしました。

アメリカ人というより、都会人、あるいはニューヨーカー特有の冷たさ、ドライさみたいなのも強烈に感じられる内容でした。たくさんの人と知り合って、色々な出来事があるけれど、どこか刹那的な寂しさがあります。

フランシスは面白いけれど、掴みどころがなさすぎて友達だったら嫌ですねえ。かわいらしいけど、男だったら恋人にも絶対にしたくないタイプでしょう。

ときどきフランシスのように美人なのに全く色気がない人っていますが、あれはアホだからなのか、それとも不思議ちゃん特有の面倒臭さがそうさせるのかもしれません。

ラストシーンで、フランシスがソフィーを見つめる下りは、その前の伏線が上手く効いていましたね。やっぱり少し彼女にはレズッ気があったんでしょうか。

それとも性を超えた愛情なのでしょうか。いずれにしろたとえ男に見向きもされずに独りになろうと、仕事を首になろうと、お金がなかろうと、いつも幸せそうなフランシスは憎めないですね。

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コメント

  1. にゃお より:

    「フランシス八」
    リクエストに応えていただき、ありがとうございました。
    私もいい映画だと思ったので高評価で嬉しいです。
    本当にこのヒロインは自分勝手だけど憎めないですよね!
    これからも辛口映画レビュー楽しみにしてます。

    • 映画男 より:

      にゃおさん

      リクエスト&コメントありがとうございます。ヒロインだけじゃなくて、登場人物みんなが自分勝手な感じがしてとてもアメリカ的でしたね。