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PERFECT DAYSはまあまあ見れる!ネタバレ感想

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この記事は 約5 分で読めます。

全体的に心地よい退屈さを醸し出し、なんとなく見れてしまう作品。ただし終盤ややダレるし、70分ぐらいに短くまとめていたらなおよかったです。59点

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PERFECT DAYSのあらすじ

東京でトイレ清掃員として働く平山は淡々とかつ丁寧に日々のルーティーンをこなしていた。朝起きて車で出かけ、車内で好きな音楽を聴きながら現場に行き、仕事を終えると飲み屋で一杯飲み、銭湯に行ってから家に帰り、読書をしてから眠りにつく。ただそれだけの毎日だった。

平山は古いものが好きで、いまもカセットテープで音楽を聴き、フイルムカメラで写真を撮り、紙の本にこだわった。写真を撮るときは木漏れ日を好んで撮影した。フイルムを使い切ると、行きつけの写真屋に行き、写真を現像し、また別のフィルムを買うというのがお決まりだった。

無口な彼は独り身で友人も少なかったが、好きなものに囲まれて幸せだった。視界に入る人々を見ているだけで十分に面白かった。

そんなある日、平山が家に帰ると、姪のニコが階段で彼を待っていた。どうやらニコは家出をしたようだった。

PERFECT DAYSのキャスト

  • 役所広司
  • 柄本時生
  • アオイヤマダ
  • 中野有紗
  • 麻生祐未
  • 石川さゆり
  • 田中泯
  • 三浦友和
  • 田中都子

PERFECT DAYSの感想と評価

「パリ、テキサス」、「ベルリン・天使の詩」、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」、「ミリオンダラー・ホテル」、「アメリカ、家族のいる風景」、「パレルモ・シューティング」、「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」などでお馴染みのビム・ベンダース監督による、東京を舞台にした日独合作映画。ある中年男の淡々とした日常をつづった芸術路線のほのぼの人間ドラマでアカデミー賞国際長編映画ノミネート作品です。

東京が舞台というか便所が舞台で、日本でしか到底見られない清潔でユニークで綺麗な公衆便所ありきの企画といえそうです。もともときっかけとなったのは渋谷区内17か所の公共トイレを刷新するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」だったそうで、それがそのまま主人公が勤務する清掃会社の名前になってましたね。

あれだけ格好いいトイレを見せるだけでも外国人からしたらポイント高そうだし、トイレを通じて日本文化を切り取るアイデアが素晴らしかったです。

主人公の男は毎日を丁寧に生きていて、仕事を精一杯こなし、趣味を存分に楽しみ、小さな喜びを大事にしているのが見ていて分かります。ほんと、あんな感じに規律を保ち日々やるべきことをそつなくパーフェクトに過ごす人っているよね。自分ががさつで、雑な人生を送っているだけに尊敬しちゃいます。そしてそういう男の生活を覗くのって気持ちいんだよね、きっと友達にはなれないだろうけど。

劇中、特にこれといった出来事は起きません。見所や山場もないです。それでもなんとなく興味をそそられ、芸術心をくすぐるようにできていて、「パリ、テキサス」とか「バグダッドカフェ」とかが好きな人にはいいんじゃないでしょうか。あるいは美大女子とか、文学男子とかが友達にめっちゃ勧めてきそう。

ビム・ベンダース監督の小津安二郎愛が感じられる内容にもなっていて、ところどころに小津イズムを感じました。決して派手な絵に頼ることなく、奇想天外な話を売りにせず、恋愛に逃げず、バイオレンスとセックスで釘づけにするというような安易な道は選びません。あくまでも平凡な日々にフォーカスしていて、むしろ本来映画はこうあるべきだよなって思わせるものがありました。

音楽の使い方も上手で、選曲もいいです。それも全てカセットテープというのが昭和を感じさせ、昭和万歳バカたちが大喜びしそうな設定にもなっていました。

東京っていうのがまたポイントで、外国人監督のほうが日本を綺麗に面白く撮れるというのがなんとも皮肉です。日本映画なんだけど、すごい外人目線なんですよね。駅地下にある飲み屋とか、地元の人が通う銭湯やスナックとか、狭い中にびっしり本が並べられた古本屋とか、日本人からしたら当たり前のものでも外国人からしたら「なにこれ?」っていう感じものをチョイスしてましたね。

一方で外国人監督なだけに、そこは違うでしょ的なシーンもちらほらありました。キャストの演技も決して素晴らしいとはいえません。役所広司はこれでカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したそうですが、あくびのわざとらしさはじめ結構ダメダメでした。柄本時生のキャラもわざとらしかったし、中野有紗もセリフ棒読みでしたね。

演出も多少外国寄りの演出になっている箇所がちらほらあって、金髪の子が主人公の頬にキスするシーンとか「え、なんで?」って感じでした。

主人公と姪っ子のニコが別れるとき姪っ子がハグしてきたり、あのキャラの子があの場面で絶対叔父さんにハグしないでしょ。それに主人公も感情を表に出すタイプじゃないのになぜか号泣してるし、ああいうのいらないよね。もっとドライにすればいいのに。そういう意味では自然体を装ったわざとらしさが多々あって、そこに強く引っかかったらこの作品に嫌悪感を抱くかもしれません。

スナックのママに対しても同じで、主人公はあっけなく失恋して終わりにすればよかったんですよ。あの元夫のくだりいらないでしょ。なんで今さっき知り合ったおっさん二人で影踏みしながらキャッキャ言ってるんだよ。

主人公は恋愛にも運がなく、もう少しのところでほかの男にママを取られたっていうほうが独身キャラが際立っていいじゃないですか。恋人はいないし、金もないし、トイレ掃除してるの?って家族からはバカにされ、ボロアパートで生活してるけど、それでも僕はその世界の中で幸せにやってますっていう話なんだから。ラストも泣く必要なんて絶対ないんですよ、ずっとニヤニヤしてたらいいのに。

コメント

  1. 道走り より:

    深読みバカと言われそうですが、私はニコは娘だと思っています。

    実はそれさえ、どうでも良くて。

    オッサン同士の影踏みも、作品の重要なテーマだと感じました。
    どのような関係性かは問題でなく、意味もなく、ただ出会うこと自体の意味。
    その時々、その瞬間、そのことにあることの意味。

    もっとも物語性としては、おしゃられる通り余分というか、取って付けたようです。
    しかし、意味連関を問うことが、問題でないという映画だと受取ました。

    多様な解釈を含む豊かな作品と思います。

  2. SIC より:

    59点か~低いですね!
    この映画は100点でした。本当によく考えらていてダメな点がないと思いました。

    東京をうまく描けているのは外国人だから客観的にみれるからだと思います。

    頬にキスするシーンとかリアルだと思いましたけどね~、ああいう子ってマジでたまにいますよ。ああいう事をする金髪でちょっと奇天烈な感じの子に設定したんだと思います。

    姪っ子で平山が泣くシーン、あれは監督いわく裏設定として平山が過去成功したビジネスマンだったという設定らしく、その舞台から降りてトイレの清掃員になったわけです。
    平山といえどいろんな後悔や悲しみが過去にあったから、あそこで思い出して泣いてしまったんだと思います。「今は今、未来は未来」というセリフもそれを表現している。

    あの元夫のくだりは平山がトイレ掃除をしているからって人間嫌いではなくむしろ温かい人間であるという事を表現している素晴らしいシーンだと思いました。
    好意を寄せた人の旦那といえど、もうすぐ死期が近いので温かく受け入れているんですよね。

    「それでも僕はその世界の中で幸せにやってますっていう話」ではないと思います。
    パーフェクトデイズってタイトルにしたのも、完璧な日々なんてないという意味を込めて
    逆説的につけたタイトルでしょう。
    それは最後に平山の表情を写すシーンでそう明示していると思います。

    この映画って実は一つ一つのシーンが意味があるように見せていると思います。
    (あるいはそういう風に見えるように作っている)

    つっても個人的な解釈ですけどね。