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オットーという男はベタな感動ドラマ!ネタバレ感想

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この記事は 約4 分で読めます。

トム・ハンクスが、口うるさいおっちゃん役を演じている疑似家族ドラマ。隣人たちがあなたの家族のような存在になりうるのかどうかっていう理想の世界のお話です。50点

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オットーという男のあらすじ

63歳のオットーはペンシルベニア州ピッツバーグの郊外の集合住宅で一人で暮らしている。半年前に妻を亡くした彼は何事にも卑屈になっていて彼女の後を追って自分も死のうと思っていた。

そんなある日、向かいにメキシコ人のマリソルとアメリカ人のトミーの家族が引っ越してくる。彼らはフレンドリーでオットーとは正反対。オットーは関わりたくなかったが、彼らはお構いなしにオットーから物を借りたり、そのお返しに食べ物を差し入れしに来たりと友達になろうとしてくるのだった。

オットーは毎日のように亡くなった妻のことを思い出した。その度にあらゆる手段を使って死のうと思った。首を吊ろうとしたが天井が壊れて失敗に終わった。車の中にガスを放ったこともあれば、線路に飛び込もうともした。しかし彼はどうしても死ねず、また不機嫌で、不親切な性格とは裏腹に隣人たちはなぜか彼を慕ってくるのだった。

オットーという男のキャスト

  • トム・ハンクス
  • マリアナ・トレビーニョ
  • レイチェル・ケラー
  • マヌエル・ガルシア=ルルフォ

オットーという男の感想と評価

君のためなら千回でも」、「ワールド・ウォーZ」などで知られるマーク・フォースター監督による、コメディヒューマンドラマ。『幸せなひとりぼっち』のリメイクであり、同名小説の映画化です。

妻を亡くしたことで性格をこじらせたおっちゃんが繰り広げる感動路線の話で、いい話ではあるものの現実味はあまりないです。

ざっくりいうと、自殺願望のある男が、隣人たちに必要とされたり、助けられたりするうちに再び生きる喜びを見出していき再起を図る、というプロットになっていて、いかにも小説的、フィクションドラマという感じがしました。

主人公のオットーは、スーパーの商品の値段が数セント違うだけでマネージャーを呼べとかいうぐらいの男で曲がったことが大嫌いです。だからちょっとでもルールを破る者がいたら容赦なく喧嘩をふっかける、まあとにかく面倒くさい男で、その面倒くささを笑いにしていて、映画だから笑えることができても実際ああいうクレーマーに出くわしたらきついよなあ、と思って僕は見てました。

そういえば昔スーパーでバイトしてたとき30円お釣りが足りなかったって言ってわざわざ家から戻ってきてクレーム言いに来た客とかいたわ。

いわばそういうクレーマーと隣人たちががっつり付き合って、感動を分かち合うのが本作のテーマでそもそも家族間もそんなに絆が強くないアメリカにおいて隣人同士があんなに深い付き合いしないでしょって突っ込みたくなりますね。逆にだからこそ、アメリカ人にとっては、他人同士の助け合いをもとにしたこうした人付き合いがある種の理想であり、美しく見えたりもするんでしょう。それは日本人にとっても同じかもしれません。

僕の住むブラジルでも隣人の付き合いはあるにはあるんですが、ブラジル人は人の家にピンポンしてきては「砂糖、貸して」とか言って、自分の要求だけ述べて帰っていく人がほとんどで、一度要求に応じてあげるとそれがどんどんエスカレートしていくパターンが多いです。この前なんて「あなたの家のワイファイのパスワード教えて」とか言ってきたらね。ふざけんなよって。

話を映画に戻すと、前半これでもかというほどオットーの性格の悪さやクレーマーの姿を強調し、後半に優しさを見せてマイナス面を覆していくんですが、それもかなりベタな手法といえるでしょう。

そして最後はまあそうなるしかないよね、というクライマックス、エンディングへと突き進み、感動のフィナーレといった感じで幕を閉じます。

それだけ予定調和で、お約束通りで、誰もが読めるストーリー展開になっていて、それを素直に受け入れられる人なら楽しめるのかもしれません。

一方である程度この種の映画に耐性ができている人は、「ああ、またこのパターンか」と思うんじゃないのかなあ。

いずれにしても次から次へとハプニングを用意しているので、最後まで集中力を切らすことなく見れてしまう作りにはなっていました。そういう意味では合格点といえるかもしれません。

オットーに対しては特になにも思わなかったんです。それに対しメキシコ人のお母さんはフレンドリーで図々しくて、なにより人間味があって優しかったですね。まあ彼女もかなり美化されたキャラだったけど。

オットーはなんで奥さんの若い頃のことばかり思い出していたのか気になりますね。そのせいでてっきりかなり昔に亡くなったのかと思ったら、最近亡くなったばかりだったし。それならもっと晩年のことも思い出せよって。いい歳したおっさんおばさんの思い出話は美しくないし、映画のネタにならないってことなんですかね。

コメント

  1. アオヤンマ より:

    それこそ、フォレストガンプがその後、初老になってガンコでやかまし屋になり、アクシデント続きでだけど幸せになって、フォレストガンプ2でいいんじゃないんですかね。

  2. おやぢ6号 より:

    まずブラジル在住ということにびっくり… ^^;
    調味料貸してうんぬん、は日本でも昔はありましたけど、それのずうずうしい系は途上国には、というか民度が低い国ではあるあるのような気がします。

    ハンクスは自分的には過去の良作、Band of BrothersやThe Pacificを製作したという功績では○。ただしハリウッドの場合、その映画に出資(=投資)した人間は一律 “producer” としてクレジットされるので、単にお金出しただけ、という可能性もありますが。

  3. きのこ食べ過ぎ より:

    トム・ハンクス、良い役者なんだろうけれど、最近は出演作も役柄も「感動もの」の「良い人」役が続きすぎて若干食傷気味、演技のテイストも一緒だし。
    「人情もの」のトム・クルーズ化してきた。