君のためなら千回でも(原題 The Kite Runner)

38点(100点満点)

ストーリー
1978年のアフガニスタン。アミールとハッサンはいつも一緒に遊ぶ大の親友。ハッサンは父と一緒に召使いとしてアミールの家で住む込みで働いている。アミールとハッサンは凧揚げが得意で、地元の大会でも優勝を飾るほどだった。ところが大会後凧を拾いに行ったハッサンは不良少年に捕まり、暴行を受けるはめに。一方、アミールはその現場を目撃したが、怖くて逃げ出してしまう。そのことがきっかけで二人の関係はギクシャクしはじめ、挙句の果てにアミールはハッサンに盗みの濡れ衣を着せる。この事件が発端でハッサンは父と一緒にアミールの家から去っていく。そのうちソ連によるアフガニスタン侵攻が勃発し、アミールはアメリカに亡命。ハッサンはアフガニスタンに残り、二人は二度と会うことはなかった。

文句
男同士の友情を描いた、いかにも一般受けしそうな映画。本題の「The Kite Runner」からも分かるように凧揚げがキーワードになっているわりには、凧揚げシーンがほとんどCGなのが残念だった。アミールとハッサンの友情を中心に話が進んでいくけど、二人は子どものときに、ありもしない盗みがきっかけで離れ離れになって以来、一度も再開していないのに、なぜかお互いに愛着を持ちすぎているのが理解不能。二人が異母兄弟であるのは分かったけど、大人になってそれを知ったところで、「あっ、そうだったんだ」ぐらいで終る話じゃないのか。

アフガニスタンに乗り込んでいくあたりから、映画のジャンルが「ミッションインポッシブル」に様変わりしていく。目の前で親友がレイプされてもなにもできないような臆病な男の子が、大人になって単身タリバンのアジトに潜入していくだろうか。成長過程でなんの訓練も受けてきてないのに、アメリカ軍でもできないようなことを一人でやるんだから、すごいよこの男は。

この映画にもっとリアリティーを出すとしたら、アフガニスタンからハッサンの子どもを救出し、いざアメリカの空港に着いたときに入国審査でひっかかって、ハッサンの子どもをアフガニスタンに強制送還しないとダメです。だいたいアフガニスタンの子どもなんて簡単にアメリカに連れて行けるわけないんだから。そんなことができたら、アフガニスタンの難民はみんなにアメリカに行っちゃうじゃん。

あえて褒めるとしたら、邦題の「君のためなら千回でも」というネーミングでしょうね。これは登場人物のセリフから取ったものですが本題より数段いいですね。「君のためなら千回でも」という響きは、ロマンチックでもあるし、エロくもある。「千回でも・・」の後は一体どんなフレーズが来るんだろうかと想像力を駆り立てる絶大な力がある。千回って何を千回なんだ?と思って映画館に行った人も少なくないと思います。題名だけを見ると、恋愛映画のようにも思えるし、変態映画のようにも思える。映画配給会社は、このネーミングを付けた人に今すぐボーナスをあげるべきです。

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