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マヤの秘密は現実味がない復讐映画!ネタバレ感想

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テーマはいいけど、リアリティーはあまりない復讐映画。とにかく嫁の暴走ぶりが怖いです。45点

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マヤの秘密のあらすじ

第二次世界大戦から15年後、ルーマニア人のマヤはアメリカ人男性ルイスと結婚し、アメリカに移住していた。二人の間には息子のパトリックも生まれ、幸せな生活を送っていた。

そんなある日、マヤは街の工具屋で、世界で最も会いたくない男と遭遇する。その男は戦時中マヤと彼女の妹のミリアーたち女性に暴行を加えたナチスドイツの兵士の一人だった。

一体なぜそんな男がアメリカにいるのか。マヤは男の後をつけ、彼の家の前にまで行ってみた。すると彼もまたアメリカ人と結婚し、アメリカに移住したらしかった。

昔のにがい思い出が蘇ってきてはマヤは怒りで燃え上がった。マヤは男の職場の近くで待ち伏せし、頭を金づちで殴り気絶させ、車のトランクに入れて誘拐してしまう。そして男を自宅に連れてきたところで夫のルイスにそのことを打ち明けるのだった。

マヤの秘密のキャスト

  • ノオミ・ラパス
  • ジョエル・キナマン
  • クリス・メッシーナ
  • エイミー・サイメッツ
  • ジャクソン・ディーン・ヴィンセント
  • ミルエット・ナリン

マヤの秘密の感想と評価

「ベツレヘム哀しみの凶弾」のユバル・アドラー監督によるスリラードラマ。第二次世界大戦でひどい目にあった女性が、ナチス兵にアメリカで仕返しをする復讐の物語です。

因縁のある相手と15年後たまたま町で出会ったら?というシチュエーションをもとにしたストーリーで、戦争時代の恨みを戦後に晴らすという設定になっているのが特徴です。

別に戦争時代の話にする必要もなければ、ナチスの話にする必要もないですが、単純にナチスを扱ったほうが映画として売れるんでしょうね。最近、「復讐者たち」とか「ナチス・バスターズ」とかナチス復讐映画が流行ってるんですかね。

世界は広いようで狭いので、実際別の場所で知り合った知人、友人に自分の住む町でばったり会うことは普通にありえるでしょう。僕もアメリカで知り合った人とブラジルの道端でたまたま遭遇した、といったことが二、三回あります。

ただ、たまたますれ違った相手がかつて自分に性的暴行を加えた男となると、話が変わってきますよね。そんな男に対し、ヒロインの女性は迷わず男に罠をかけ、誘拐し、拷問にかけるんですが、あの流れはちょっと無理があったかなあ。

そもそもそれだけのトラウマがあったら復讐よりもまず恐怖が先行しそうですよね。女性一人で大男を気絶させてトランクに入れるなんてこともそう簡単にできないですよ。

あと、もし万が一人違いだったら、ただのそっくりさんだったとしたら、というリスクについてはヒロインは一切考えておらず、完全に暴走スイッチが入ってしまうところには違和感を覚えました。

もちろん過去に罪を犯した男は罰せられるべきだし、報いを受けるべきなんだけど、もうちょっと確信を持って行動してもらいたかったです。

そんなことをして人違いだったっていう映画が「プリゾナーズ」だからね。実社会でも復讐相手を間違えて、別の人を殺してしまう事件も少なくないですよね。たまったもんじゃないよね、顔が似てるからという理由で殺されるのなんて。

ヒロインは自宅に男を連れていって夫にトランクの中で気絶している男を見せて事情を説明します。

「ねえねえ、聞いて聞いて。私ね、実はこいつに昔、ひどいことされたの。やばくない?」

もちろんこんな喋り方ではないですが、言いたいことはおおよそこんな感じで、それを聞いて夫は妻に協力してしまうんですよ。そこもありえないかなあ。

これは夫や妻に限ったことじゃないけど、身内や仲間を凶悪犯罪に加担させる奴って最低じゃない? いくら恨みがあるからって、それは違うと思うんですよ。

もしヒロインがどうしても復讐を果たしたいんだったら、せめて自分一人でやるべきでしたね。私、一人では無理だから、あなたも手伝ってよ、だってあなたは私の夫でしょ?的な圧力はかけちゃダメだから。

しかし結局、夫はがっつり協力しちゃって共犯者となります。そして二人の犯罪が警察や隣人にばれそうになったりする様子をスリリングに描いていきます。そんないけないことしている姿を他人に知られるかどうかというドキドキが本作の最大の見どころといってもいいでしょう。ただし、前述の通り、ヒロインが復讐に狂いすぎてあまり話にはついていけなかったです。

映画的には実は人違いだった、あるいは夫婦が復讐を果たせずに逮捕されてしまうほうが面白かったのにね。案外計画通りに事が進んで、ある意味ハッピーエンドみたいに終わっていくのにはびっくりしました。あんな雑な犯罪を犯したのに見つからないわけないんだから。ヒロインも可哀想だけど、なんだかんだいっても無関係の夫が一番可哀想でした。あんなこと夫にさせるなんてあんまりです。

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