トゥ・ザ・ワンダー(原題 TO THE WONDER)

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ツリー・オブ・ライフ」のテレンス・マリック監督の恋愛ドラマ。「ツリー・オブ・ライフ」を彷彿する映像美だけが見所で、あとは撮り方も、見せ方も全部同じで前作から成長が全くない作品。28点(100点満点)

トゥ・ザ・ワンダーのあらすじ

エンジニアのニール(ベン・アフレック)は旅行で訪れたフランスのモン・サン・ミッシェルで、シングルマザーのマリーナ(オルガ・キュリレンコ)と出会い付き合うことになる。アメリカで一緒に暮らし始めた二人だったが、やがて心が離れていくように。そんなある日、ニールは学生時代の友人ジェーン(レイチェル・マクアダムス)と久しぶりに会い、やがて彼女に心の安息を感じるようになり……。

トゥ・ザ・ワンダーの感想

終始、男女がイチャイチャしたところを見せられ、苦痛を通りこして、頭に激痛が走る作品です。イライラしているときには絶対に見ちゃいけないですよ。ストレス増加します。

男女がイチャイチャしてるだけでも、そこに濃厚な性愛とストーリーがあればまだ映画として成り立ちます。「ナイン・ソングス」がそうでした。

しかしこの「トゥ・ザ・ワンダー」はあまりにも爽やかなで、美しすぎる男女が美しすぎるいちゃつき方、例えば髪の毛を延々と撫でたり、額にキスしたりといった調子なので、映画というよりまるでネスカフェのCMでも見ているかのような錯覚に陥ります。こういう映画を僕はネスカフェ映画と呼んでいます。

最近のネスカフェのCMのほうがまだユーモアがあっていいですね。それに比べ、この映画は全くユーモアのかけらもなく、マジのイチャイチャが続きます。

会話という会話が全くなく誰か一人が「私たちの愛は私たち二人をひとつにする」などといった詩を朗読するかのようなセリフを自分勝手な方向に放ちます。

他の登場人物に言うのではなく、視聴者に向かって言うのでもなく、テレンス・マリック監督がいかにも好きそうな宇宙に向かって話しかけているようなノリです。これはもう世界一恥ずかしい映画に認定してもいいでしょう。

劇中に英語、フランス語、スペイン語と話し手によって使われる言語が変わっていくのも寒いです。だいたい、ニールとマリーナが何語で会話をしているのか分からず、そもそも二人はちゃんとコミュニケーション取れているのかどうかも疑わしいです。ラストもなんの余韻も残すことなく、すーっと終わっていきましたね。

まさか最初から最後まで回想シーンの感じでいくとはねえ。この映画を見てあることをふと思い出しました。友達の家に行って、頼んでもないのに写真のアルバムを出してくる人っていますよね。

そういうタイプの人は一枚一枚恋人の写真を見せてきて、「これが初デートのときでぇ、これは奈良に行った時の写真でぇ、これはイタリアを旅行したときのでぇ」などといらない説明をしてきます。この映画はあの感覚をさらにひどくしたものだと言っていいでしょう。

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コメント

  1. いき より:

    映画男さんの文句があったのを知らずに先週見たんですけど、映像美以外は何も感じ取ることがなく、高評価を得たという記事に疑問を持ちました。
    登場人物がみんなつぶやいているので聞き取りずらかった。こういう映画が好きなのは映画男さんがおっしゃるように、「頼みもしないのにアルバム持ってくるおしつけが好きな人」なのかもしれないですね。

    • 映画男 映画男 より:

      いきさん
      コメントありがとうございます。高評価を得たなんて記事があったんですか。信じられないですね。確かにぼそぼそ呟くセリフがくすぐったかったですね。映像以外は褒めるところがない映画でした。