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事件現場から・セシルホテル失踪事件は怖くて悲しい実話!感想

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最初から終盤までずっと怖く、最後に無性に悲しくなる、LAの治安の悪いホテルに泊まった若い女性の末路を描いたショッキングなシリーズ。構成が見事で、エンタメ性が非常に高いです。74点

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事件現場から・セシルホテル失踪事件のあらすじ

2013年2月、LAのダウンタウンにあるセシルホテルに宿泊中だったカナダ人の大学生エリサ・ラムが突如として姿を消した。連絡がつかなくなった家族が心配し、警察に通報したところ行方不明になった可能性が高いとしてメディアで大きく取り上げられた。

実は彼女が宿泊していたセシルホテルは観光客だけでなく、犯罪者、売春婦、ドラッグ中毒など、訳アリの人々が多く集う、悪名高いホテルとして知られていたのだ。

ホテルが位置する地域はLAの中でも最も治安が悪い地区スキッド・ロウだった。道を歩けばホームレス、精神病者などが溢れ、強盗、殺人などの凶悪犯罪が多発する場所だったのだ。

果たしてエリサ・ラムは何者かによって誘拐されてしまったのか。そして最悪の場合、彼女は命を落としている可能性もある。

捜査が一向に進まなかった警察は市民の協力を仰ごうと、彼女が最後に映っていたホテルの監視カメラ映像を公開した。

ところがその映像に映っていたエリサ・ラムはまるで何者かから怯えて逃げ惑うかのような仕草を見せたうえ、そこにいない誰かと話しているかのような様子だった。そしてこの映像が多くの視聴者に衝撃を与え、事件は多くの陰謀論まで浮上するほどの大反響を呼んだ。

事件現場から・セシルホテル失踪事件のキャスト

  • ヴィヴェッカ・チョウ
  • キム・クーパー
  • ジョッシュ・ディーン
  • ジュディ・ホー
  • グレッグ・ケーディング
  • サンティイアゴ・ロペス

事件現場から・セシルホテル失踪事件の感想と評価

テッド・バンディ」のジョー・ベリンジャー監督による、実際にあった奇妙な事件の真相に迫るドキュメンタリー。作り方が上手すぎて、ホラー映画よりも怖く、同時に悲しい物語に仕上がっています。

全4エピソードからなるミニシリーズで、1話から少しずつ事件の情報を小出しにしていって最後にしっかり一つの答えを提示する、刑事推理ドラマさながらの構成になっていて見せ方の上手さはもちろんのこと再現ドラマのクオリティーの高さやストーリーテリングの技術が光っている記録ドラマです。

もしこれからこのシリーズを見る人は絶対に事件について調べないほうがいいです。もし少しでも調べて何が起こったのかを知ってしまうと、なーんだ、そんなことがあったんだ、というだけの感想しか抱かない可能性があります。

それに対し、何の情報もなく見たら、まっさらな状態でストーリーの中に入っていき、その不気味さとダークさにとりつかれることでしょう。

そして一度話の中に入ったら最後、それこそ沼にはまるかのような感覚になり、最後まで見てしまいます。

出演者たちのキャラクターもなかなかのもので、特にホテルマネージャーの女性は女優じゃないのかなぁ、というほど「役」にはまっていますよね。お前、絶対何か知ってるだろって言いたくなるような顔してるもんね。

メインテナンス担当のメキシコ人のおじちゃんとか、事件を担当した刑事とか、とても実在の人物とは思えなほど、キャラ立ちしてるんですよ。それにしてもよく事件の当事者たちをあれだけ集めて、インタビューに応じさせましたよね。その時点で脱帽です。

エリサ・ラム失踪事件が視聴者を釘付けにする最大の理由は、警察が公開したホテルの監視カメラ映像があまりにも恐ろしいからに違いないです。それがこちらです。

わずか4分の映像の中に奇妙なことが起こり過ぎていて、本当にホテルがお化けかなにかにとりつかれているんじゃないかと思っちゃうほど、気味が悪いんですよ。

こんな動画を見せられたネット民は、水を得た魚のように真相を探ろうと大興奮し、瞬く間にSNSで話題沸騰になったこと言うまでもないでしょう。

しかしそのせいで事件は様々な憶測を呼びました。やがて例のごとく陰謀論まで浮上し、やれエリサ・ラムはスパイで、知ってはいけないことを知り過ぎてしまったために殺されたんだとか、やれエリサ・ラムが通っていた大学では結核の研究所があり、同時期にLAで結核が流行ったのはエリサ・ラムが撒いたんじゃないか、といった根も葉もない話まで膨れ上がります。

しかし警察が捜査を進め、検死官が解剖をしていくと、全く別の新事実が浮上していく、というのがストーリーの流れです。

もうとにかくインターネット大好き現代人が食いつきそうなネタのオンパレードで、気持ち悪さが尋常じゃなく、偶然の一致の数々がまた不思議でしょうがないですね。

たとえば同事件と、日本映画『仄暗い水の底から』のアメリカリメイク作品「ダーク・ウォーター」の内容が極似している、という説とかさもSNSとかで盛り上がりそうなネタですよね。

エリサ・ラムが不幸だったのは、21歳で自分探しの一人旅を決意し、その旅の最初の宿泊先に選んだところがLAのダウンタウンだった、という点でしょう。

カナダ人で英語もできて、アメリカのこともそれなりに知っているはず、あるいはネットで調べられるはずなのに、なぜ治安が悪く、特に見るものなんて何もないLAの貧困外を宿泊先に選んでしまったのか、理解に苦しみます。

情報がほとんどなかった昔とかならまだしも、2013年の時点でそれは旅をするうえでかなりの凡ミスだったといえるでしょう。でも彼女だけじゃなく、外国人カップルもまた事情を知らずにセシルホテルに泊まったら、汚いは、治安が悪いは、びっくりした、って言ったから案外調べないで行っちゃう人いるんですね。

また、エリサ・ラムは自分の人生に悲観しつつも、どこか自由を求めていた、そして自分の殻を打ち破るために旅がしたかった、というのも一つのポイントでしょう。

なぜ両親があんな危なっかしい娘を一人で旅行に行かせたのかも少し気になるところですね。というのもエリサ・ラムは躁鬱病を患っていたからです。

でも成人になった娘が決心したことを親が止めることはできなかったのかもしれませんね。あるいは止めても本人が聞かなかったのか。

第4話になって事件の真相を知ると、怖いという気持ちが晴れ、ただただ悲しくなりました。ホラーから人間ドラマにテイストが変わった瞬間でした。あの路線変更の上手さも見事だし、同時に人間の弱さや怖さを見た気がしました。

怖さというのは素人のネット民が大した情報も持ち合わせてないくせにワーワー騒ぐことで、誰も得せず、むしろ多くの人を傷つけ、そしてまた何事もなかったかのように忘れ去られていく、ということです。

遺族はあの騒ぎようを見て、どう思ったんだろうか、と想像すると気の毒でなりません。彼らがメディアのインタビューで一言も言葉を発しなかったのは、自分たちが責められるリスクも考慮してのことなのかもしれませんね。「マデリンちゃん失踪事件」もそうだけど、メディアに家族が登場して、得することなんてないもんね。

遺族の次に可哀想だったのは、全く無関係のメキシコ人青年です。馬鹿どもが彼を犯人扱いしたせいで、ユーチューブチャンネル、フェースブック、Gメールを停止させられ、発表の場を完全に失ったデスメタルミュージシャン。彼はまじで自分を犯人扱いした奴らを訴えたほうがいいよ。曲の歌詞がそれっぽいからこいつが犯人だとか、奴らはどんだけ頭悪いんだよ。

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