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ブルータル・ジャスティスは独特のバイオレンスドラマ!感想とネタバレ

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途中で間延びするものの、ブラックユーモアを利かせつつ終盤にアクションで魅せる犯罪劇。久々にメル・ギブソンが俳優としていい仕事しています。59点

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ブルータル・ジャスティスのあらすじ

バルウォーク市のベテラン刑事のブレットと相棒のトニーはある日、悪名高いドラッグディーラーのアジトにがさ入れに入る。二人が狙っていた通り麻薬を押収し、ドラッグディーラーと恋人を逮捕することに成功する。ところが容疑者を手荒く扱ったところを市民に目撃され、動画まで撮られてしまったことで6週間の停職を言い渡される。

ブレットが家に帰ると、娘のサラが道で不良たちから嫌がらせを受けたことを聞いた。この地区に引っ越してきてからというもの道で襲われるのはもう五回目だった。元警官の妻は多発性硬化症で杖を突いて歩き、働ける状態ではなかった。いい加減、こんな暮らしは嫌だと言ってもっと安全な地域に引っ越そうと妻は言った。

とはいえブレットは停職になったばかりだ。それも停職中は無給だった。そんな状況にしびれを切らしたブレットは情報提供者の男を尋ね、ヘロインのディーラーである謎の男ロレンツ・ヴォーゲルマンが何かを企んでいることを突き止める。

そしてロレンツ・ヴォーゲルから金を横取りすることを思いつき、相棒のトニーにも相談した。自分たちは仕事に見合った報酬を受け取っていないというのがブレットの言い分だった。

トニーも渋々危ない橋を渡ることに合意し、二人は謎の男ロレンツ・ヴォーゲルマンを尾行することにする。

ブルータル・ジャスティスのキャスト

  • メル・ギブソン
  • ヴィンス・ヴォーン
  • トリー・キトルズ
  • マイケル・ジェイ・ホワイト
  • ジェニファー・カーペンター
  • ウド・キア

ブルータル・ジャスティスの感想と評価

S・クレイグ・ザラー監督による、独特な雰囲気を持つクライムアクションドラマ。停職中の刑事二人が金を横取りしようとした相手が凄腕の殺し屋だったことから壮絶な殺し合いに発展するノワール映画とも、ブラックコメディともいえるバイオレンスムービーです。

どこかタランティーノ作品を彷彿とさせるものがあって「パルプ・フィクション」や「レザボア・ドックス」を彷彿とさせるものがありました。

いわゆるハリウッド的な誰が正義の味方で、誰が悪、という決めつけがなく、刑事二人がつい出来心で金をねこばばしようとしたのをきっかけに凶悪犯罪に巻き込まれていく様子を刑事二人の目線、ヘロインのディーラーであり、殺し屋の男の目線、殺し屋から雇われているチンピラの目線で描いていきます。

そのためそれぞれにバックストーリーがあり、3つのストーリーが交差するときにお互いがお互いと衝突する流れになっていました。

一番の特徴は尺の長さでしょう。約2時間40分もあるんですが、アクションやハラハラドキドキの展開がノンストップで続いていった結果の長さではなく、監督が意図的に作った間や無数のサイドストーリーのために膨れ上がった長さなんです。

いわばものすごくセンスを問われる時間の使い方をしています。また、バイオレンスシーンの一部にホラーっぽいグロテスクなシーンがあって、そのせいでアメリカではR指定(17歳未満は保護者同伴)にされてるんですね。そういう意味では興行的にかなりのリスクを背負っているなぁ、という感じがしました。

尺の長さといい、グロテスクなシーンといい、必要性を特に感じないんですよ。ここカットできるでしょっていうシーンがところどころで目につきます。

例えば冒頭のベッドシーン。中国人の経営する商店の強盗シーン。張り込みのシーン。赤ちゃんが好きすぎて会社になかなか行けない銀行員のシーンなどなど。

実際、製作側からはもっと短縮するように言われたそうなんですが、監督は断固それを拒否したんだそうです。ある意味、あの無駄こそが俺の映画だとでも言いたいのかもしれませんね。

見る人を選ぶ映画で、合う合わないがはっきりしそうなタイプの作品です。僕はせっかちなだけに簡潔にパパっと終わってくれる映画が好きなので、僕のタイプの映画ではないです。

しかしながら先の読めないストーリー展開や独特のリズムに引き込まれたことは否定できないし、S・クレイグ・ザラー監督の作品をもっと見ていけばはまっていく可能性はなきにしもあらずです。

黒いマスクをかぶった冷酷な殺し屋ロレンツ・ヴォーゲルマンのキャラはいいですねぇ。なんであんなに殺す必要もない人間をあえて殺すのかは意味不明ですが、前半部分で非情さを存分に見せたことで後半に迫力が増した感がありますね。なかなかのインパクトのある悪役キャラでした。

黒人のチンピラ二人が白人のメイクをして銀行を襲う手法も面白いですね。マスクをするのでもなく、顔に白塗りをして変装するのは斬新でした。

最後はタランティーノ映画のような皆殺し劇になっていって、ラストの終わり方はそんなバカなでしたけどね。金塊なんて盗んだって換金するのが難しそうだし、その過程ですぐに足がつきそうだもん。

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