ハーフ・オブ・イット・面白いのはこれからはラストが素敵!感想とネタバレ

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学生が見ても、大人が見ても楽しめる学園もの。笑いあり、青春あり、感動ありの良質な映画です。71点

ハーフ・オブ・イット・面白いのはこれからのあらすじ

『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』予告編 – Netflix

人里離れた田舎町、スクワハミッシュで高校生活を送る中国系移民の少女エリー・チューはシャイで内向的なことから友達があまりいなかった。

彼女は性格費を賄うためにほかの生徒たちのレポートの宿題を代筆して小遣いを稼いでいた。エリー・チューの父親は鉄道エンジニアだったが、英語が上手くないという理由で仕方なく駅の信号手をしていた。母親は幼い頃に亡くなっていた。

ある日、代筆をしているエリー・チューに同級生のポール・マンスキーがラブレターを書いてくれと頼みに来る。

エリー・チューは最初断ったが、電気代を滞納していて止められそうになっていたため仕方なくポール・マンスキーの依頼を受けることにする。

ポール・マンスキーはエリー・チューの同じクラスの美女アスターに片思いだった。アスターは誰もが憧れる学校のアイドルだったが、性格が良く、笑顔が素敵で、優しい心の持ち主だった。

エリー・チューの助けを借りてラブレターを贈ったポール・マンスキーにもアスターはちゃんと返事をくれた。

何度か手紙のやり取りをしているうちにやがてポール・マンスキーはアスターとデートすることになる。

ハーフ・オブ・イット・面白いのはこれからのキャスト

  • リーア・ルイス
  • ダニエル・ディーマー
  • アレクシス・レミール
  • キャサリン・カーティン
  • コリン・チョウ
  • エンリケ・ムルシアーノ

ハーフ・オブ・イット・面白いのはこれからの感想と評価

アリス・ウー監督によるネットフリックスの青春学園コメディ恋愛ドラマ。配信前の時点で英語版の予告動画が500万再生以上されていた注目の映画で、決してその前評判を裏切らない内容でした。

The Half of It | Official Trailer | Netflix

物語は、内気な中国系アメリカ人の女子高生が、不器用な男子の恋愛相談に乗っているうちに、その男子と仲良くなっていき、自分に素直になれなかった自分自身の殻を破っていく、というプロットになっています。

予告動画を見る限りでは、よくある恋愛ものかなぁと思って、正直あまり期待していなかったんですが、いい意味で期待を裏切る展開とオチが用意されていました。

ただの学園ものの恋愛ストーリーではなく、しっかり一人一人のキャラクターが自分と向き合っていく様子を描いていて恋愛をメインに描いているようで実は個々の成長と自立、そしてアイデンティティーの追求がテーマになっていますね。

メインのキャラクターであるエリー、ポール、アスターの三人はそれぞれ違った家族事情やバックグランドがあります。

エリーは中国人。ポールは大家族の家業の息子。アスターはヒスパニック系。それぞれにそれぞれの信仰、家庭の問題、そのうえでの夢があり、お互いの影響を受けながら学校を卒業する頃までに自分の進むべき道を明確にしていく姿がリアルだし、青春を感じさせます。

育った環境も、寂れた町スクワハミッシュに住んでいる理由もそれぞれ違う三人が心の交流をしていくうちに自分は一体誰のことが好きなのか。そしてそれは自分にとって何を意味するのか、というのが見せ場になっていて、誰と誰がつっくつのか、といった単純な話じゃなくなっていくのが見事でした。

三人全員がハッピーになったエンディングともいえるし、あるいは全員が失恋したともいえるし、なかなか味わい深い終わり方でした。現代的だし、新しいね。電車の別れのシーンと、白黒映画の伏線のつなぎ方なんて最高だったじゃん。

それにしてもなんでこうもハリウッドの学園ドラマって邦画の学園ドラマとクオリティーが違うんだろう。邦画の脚本家はこれ見て勉強したほうがいいよ、まじで。

ハーフ・オブ・イット・面白いのはこれからのネタバレ

まず、ハリウッド映画の学園恋愛ドラマで中国系アメリカ人の女子を主人公に抜擢している時点で新しいですよね。その時点でものすごく挑戦的だし、間違いなくネットフリックスだからできた作品だといえるでしょう。

ネットフリックスは世界中にプラットフォームと会員を持っているので、別に英語にこだわる必要もなければ、アメリカのマジョリティーである白人に媚を売る必要もなく、映画館収入で競うビジネスモデルでもないので、自由な作品が作れるんですよ。

だからこそ無名の中国系アメリカ人監督アリス・ウーを抜擢できるし、彼女の人生を反映したユニークが映画を世に送り出すことが可能なのでしょう。

アリス・ウー監督の経歴もなかなか面白く、もともとはマイクロソフトのソフトウェアエンジニアだったんだそうです。

それなのに映画を撮るために会社を辞め、ニューヨークに引っ越し、本作でその名を世界に知らしめたってまさにアメリカンドリームですね。

アジア系の俳優を主人公に起用するにしても最初なんでリーア・ルイス扮するエリー・チューのような地味でハスキーボイスのボーイッシュな子を選んだんだろうって不思議だったんですよ。

でもエリー・チューがレズビアンだった、というサプライズで点と点が結ばれた感じがしました。

それもそのはず、アリス・ウー監督自身がレズビアンで、デビュー作の前作「Saving Face」もやはり同性愛をテーマにした内容だからです。

アメリカにおいて中国人でありながら、レズビアンということはいわばダブルマイノリティーなわけで、そういう監督だからこそ、より複雑で深いキャラクターを作り上げることができたに違いないです。本作のエリー・チューはまさに監督自身だったんでしょうね。

この映画、結局誰も不幸になってませんよね。アスターは最後までモテモテだったし、ポールもアスターとちょっとうまく行ったからドンマイでしょ。

そしてエリー・チューは自分自身の気持ちに正直になったことで、きっと大学生活はもっと生きやすくなるはずです。三人とも頑張れよって励ましたくなる話だったし、なにより僕が励まされました。

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