映画メランコリックは過大評価された平凡な作品!感想とネタバレ

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なんとなく面白そうに作ってあるだけで、中身は大したことのない低予算映画。なんとか最後まで見れるかな、といったレベルです。50点

映画メランコリックのあらすじ

映画『メランコリック』予告編

東大卒の和彦は就職もせず、実家でダラダラと暮らしていた。ある晩、和彦は母親がお風呂のお湯をうっかり捨ててしまったことから近所の銭湯に行くことにする。

そこで和彦は高校時代の同級生だった副島百合と偶然再会する。彼女がそこの常連であることを知った和彦は、副島百合とまた会うためにバイトの面接を受けることにする。

ところがその銭湯では客がいなくなった後、殺し屋がターゲットを処刑する現場に使われていたのだった。そしてひょんなことから和彦まで殺人の処理を手伝わさせられるはめに。

映画メランコリックのキャスト

  • 皆川 暢二
  • 磯崎 義知
  • 吉田芽吹
  • 羽田真
  • 矢田政伸
  • 浜谷康幸
  • 山下ケイジ
  • 新海ひろ子
  • Stefanie Arianne

映画メランコリックの感想と評価

東京国際映画祭などで評価された田中征爾監督の長編デビュー作。ひょんなことから殺しの手伝いをすることになった東大卒の男と彼のバイト仲間であり、殺し屋の男によるブラックコメディ。

ところどころ小さな笑いがあり、最後まで見れる作品ではあるものの、掴みどころがなく、起承転結も弱く、大したオチもないです。

たまたま主人公が働き始めた銭湯が、やくざの処刑場だった、というプロットは面白いです。

そこでバイトとして雇われた一人が東大卒で、もう一人がチャラくて金髪の凄腕の殺し屋だった、という設定も悪くないでしょう。

金髪の殺し屋、松本がまるで大学生のようなノリをしているのも意外性があります。

松本と主人公の和彦の関係性はまさにバイトを同時期に始めた者同士のそれで、いつの間にか「殺し」が和彦にとってバイトの仕事内容に組み込まれていく様子はコミカルに描かれていました。

ただ、興味をそそられるのはそこまでで、それ以上話を膨らませることに成功したとはいいがたいです。

殺害シーンを見せ場にしているわけではないので、バイオレンスを楽しむ映画とも違います。

それよりも主人公が殺人の仕事に携わることに一種の楽しみを見出していく様子がコミカルに描かれているというだけで、それ以上でもそれ以下でもないです。

公式サイトは「サスペンスコメディ」などと謳っているけど、殺人の背景には触れないし、シリアスな演出をしているわけではないので、サスペンス性はどこにもないですよね。

軽いノリで殺人を繰り広げていく登場人物たちはどこかタランティーノ映画から影響を受けているような感じもしました。「パルプ・フィクション」のようなスタイリッシュなブラックコメディにしたかったのかなぁ、とも思いましたが、にしては脚本が薄いですよね。

予算がなかったからなのか、登場人物の少なさが気になります。やくざの親分面をしている田中にはボディーガードもいなければ、舎弟もいないという有様で、いつでも殺せちゃう無防備さがアホらしいし、どうせ最後は田中を殺す方向になるんだろうなぁと読めてしまうのも残念です。

また、女性キャラクターたちがあまり上手く活かされてなかったですね。ラストにみんなで楽しいひと時を過ごす場面のためだけに存在しているかのような扱いだったし、メインストーリーとは無関係じゃないですか。

特にフィリピン人の女の子の使い方がもったいなかったです。彼女を軸にもっと笑いが起きそうな予感がしたのに、期待外れでしたね。松本といい感じになるならセックスシーンがあってもよかったです。

一方の副島百合もなんで最初からあんなに積極的にさえない男、和彦にモーションをかけていくのか謎だったし、一番必然性の感じられないキャラといえるんじゃないでしょうか。

俳優たちは終始素人に毛が生えた程度の危なっかしい演技を見せていて、そっちのほうがストーリーよりハラハラドキドキしました。

結局、褒めるべきところは、「デビュー作なのにすごい!」っていうところぐらいなんだよね。

冷静に平等にいち映画人が撮った作品として見たら全体のクオリティーは低いですよ。

日本人監督の悪い癖は、変に外国映画の影響を日本のストーリーの中に反映させて、リアリティーをぶち壊しつつ、さらに個性を出そうとするばかりに変に芸術家ぶった演出やストーリー構成にするところなんですよ。

それを如実に表しているのがタイトルじゃないでしょうか。メランコリックなんて、ラストシーンぐらいにしかあてはまらないじゃん。なにを最後の最後で青春ドラマにしてくれてんだよ。メランコリックっていう響きの良さだけでタイトル決めたでしょ?

「なんかこの話、メランコリックだよねえ」

「俺もそう思ってた!」

「じゃあタイトルはメランコリックで決まりだね」

とか話してそうで嫌だもん。

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