ロストガールズは重くて後味の悪い実話映画!感想とネタバレ

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凶悪犯罪に巻き込まれても、警察にまともに相手にされない哀れな被害者家族をつづった実話ベースの物語。ただただやるせない話です。58点

ロストガールズのあらすじ

『ロストガールズ』予告編 – Netflix

ある晩、自立して他の場所に住んでいる長女のシャナンがメアリーと別の二人の娘の住む家に、夕食を食べるに来る予定だった。

ところが一晩中待ってもシャナンは現れなかった。娘に約束をすっぽされたと思ったメアリーは大いに落胆した。

翌日、ドクターを名乗る男から不審な電話がかかってきた。なんでも彼が昨晩シャナンを助けた、というのだった。シャナンの恋人からも電話がかかっていた。シャナンは電話に応じなかった。

しびれを切らしたメアリーは警察に行って、事情を説明するもまともに取り合ってくれなかった。メアリーが独自にシャナンを知る人たちたちを訪ねていくと、シャナンは売春をしていたことが分かった。

また、通話履歴をたどっていくと彼女が助けを求めていたことも発覚した。しかしながら警察はシャナンが売春婦であることを理由に真面目に捜査しようとはしなかった。売春婦が失踪することは特別のことではないと思っていた。

それからしばらくして複数の女性の白骨遺体がロングアイランドで見つかった。その中にシャナンの遺体は含まれていなかったが、女性たちは皆、若い売春婦という点で一致していた。

シャナンは一体どこに行ってしまったのか。メアリーは、ロングアイランドの住人たちに話を聞きに行ったりもしたが、手掛かりは何も見つからなかった。住人たちは閉鎖的で何かを隠しているようだった。

特に事件の翌日にメアリーに電話をしてきたと思われるドクター・ピーター・ハケットがなにか知っているようだったが、何も話さなかった。

警察は相変わらずまともな捜査をしているとは言えなかった。そうこうするうちに事件から1年以上が過ぎ、依然としてシャナンの行方は分からなかった。

ロストガールズのキャスト

  • エイミー・ライアン
  • トーマサイン・マッケンジー
  • ガブリエル・バーン
  • ウーナ・ローレンス

ロストガールズの感想と評価

ネットフリックス製作リズ・ガーバス監督による、実際に起こった連続殺人事件を基にした、重くてどんよりとしたミステリースリラー。ノンフィクション本の実写化です。

僕は知らなかったんですが、1996年から2013年頃にかけて実に10人から16人ぐらいの遺体がロングアイランドで発見されているそうですね。それらの一連の事件はアメリカで「ロングアイランド連続殺人事件」として知られており、それを映画化したのが本作です。

事件が起こった期間や被害者の人数がかなりアバウトなのは、遺体がバラバラにされて見つかったり、白骨化した状態で見つかったせいで、全員の身元が割れているわけではないからです。

それも被害者の大部分が売春婦の女性という点で共通しており、単独犯の犯行か複数犯の犯行かすらも分かっていないようです。

物語の主人公は三人の娘を持つシングルマザーのメアリーです。ある晩、メアリーの長女シャナンがやはりロングアイランドで行方不明になり、必死で探そうとするものの、警察は全く協力的ではなく、シャナンが売春婦だということを知って、むしろ行方が分からなくなったのは自業自得だともいわんばかりの態度で、メアリーに接してきます。

事件直後からそんな態度だから警察がノロノロしているうちに重要な証拠は隠滅され、当然事件は解決しようがありません。

そのうち何人もの白骨遺体が発見され、メアリーは遺族たちに囲まれ、複雑な思いになりながらも自分の娘の行方だけは依然として分からないまま、ただ時間だけが過ぎていく、というのがストーリーの流れです。

主にメアリーが自ら事件を解決しようとどのように動き回るか、人々が彼女にどのように協力し、また邪魔をしてくるのかにフォーカスしていて、犯人捜しのストーリーのようで、サスペンス性はあまりないです。

ハラハラドキドキのスリラー要素も少なく、どちらかというと理不尽な社会に立ち向かう弱者を映した社会派ドラマのノリに近いですね。

凶悪犯罪が起きても、警察は決して平等に事件を扱ってくれない、ということはよく分かる内容にはなっています。

差別主義者の警察や検察の話って本当にうんざりしますね。もちろんアメリカだけのことじゃないけど、映画化やドキュメンタリーシリーズ化されている事件だけでも、アメリカの場合一つや二つどころの話じゃないからね。もしかして冤罪か、未解決の二択しかないのかよって思えてきちゃうもん。

この映画の場合、警察やメディアの差別は人種差別ではなく、職業差別でした。被害者が風俗嬢だと、さもなんらかの事件に巻き込まれて当然かのようなものの言い方をする奴らが大勢登場します。

メディアは、シャナンの名前を出す度に彼女のことをセックスワーカーや売春婦と呼び、視聴者にも偏見を植え付けようとしているふしがありますね。

家族が聞いたらどう思うんだろう、とか考えないんですかね。実際、シャナンが売春していたことを捜査中に知った二人の妹たちはひどく傷ついていましたね。

私たちは姉のことを何も知らなかったんだ、という失望と、世間から自分たちまで偏見の目で見られる絶望に心を痛めていたようです。

これがごく普通のハリウッド映画だったら、最後に犯人が捕まってめでたしめでたしで終わっているでしょう。

しかしいかんせん未解決事件だけに、もちろんハッピーエンドというわけにはいきません。その点では「殺人の追憶」や「ゾディアック」のような後味の悪さと共に終わっていきます。

殺人の追憶」や「ゾディアック」との違いは、娯楽性の低さにあります。これでもうちょっとエキサイティングだったら、もっと話題になってたでしょうね。ああ、重かった。

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