【動画】ある女流作家の罪と罰の感想とネタバレ

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落ちぶれた作家が詐欺を働いて逮捕されるまでをつづった転落物語。自業自得な話ですが、ストーリーとしては面白いです。60点(100点満点)

ある女流作家の罪と罰のあらすじ

Can You Ever Forgive Me? Featurette – Becoming Lee (2018) | Movieclips Coming Soon

1967年、リー・イスラエルはキャサリン・ヘプバーンのインタビュー記事を発表し注目を集めた。イスラエルはそれをきっかけに伝記作家へと転身し、タルラー・バンクヘッドやドロシー・ケリガンらの伝記を発表して好評を博した。

1983年、イスラエルはマクミラン出版社からエスティ・ローダーの伝記を執筆するよう依頼された。マクミランはローダー本人の公認を得ずに伝記の出版に踏み切ろうとしたが、それがローダーの不興を買うことになった。ローダーは再三にわたって伝記の出版を妨害しようとしたが、それが果たせないと知ると、伝記の出版に合わせて自伝を出版した。イスラエルのローダー伝は批評家から酷評され、売り上げも振るわなかった。それが原因でイスラエルは落ち目になっていった。

文筆業では生計を立てられなくなったため、イスラエルは日雇いの仕事に従事したがどうにも馴染めなかった。そんな折、旧友のジャック・ホックが刑期を終えて出所してきた。ジャックの提案で、イスラエルは著名人の手紙を捏造して販売することにした。それは予想以上の成功を収めたが、徐々に手紙の捏造を疑う人が増えていった。イスラエルとホックは「それなら本物を売れば良い」と考え、文書館に保存されている本物の手紙を盗み出すことにした。

wikipediaより

ある女流作家の罪と罰のキャスト

  • メリッサ・マッカーシー
  • リチャード・E・グラント
  • ドリー・ウェルズ
  • ジェーン・カーティン
  • アンナ・ディーヴァー・スミス
  • スティーヴン・スピネラ

ある女流作家の罪と罰の感想と評価

「ミニー・ゲッツの秘密」のマリエル・ヘラー監督による実話ベースの犯罪ドラマ。作家リー・イスラエルの同名ノンフィクションを基にした話です。

この作品でメリッサ・マッカーシーがアカデミー賞主演女優賞に、リチャード・E・グラントが助演男優賞にノミネートされています。

物語は、落ち目の女流作家リー・イスラエルを追っていきます。彼女はアパートの家賃を滞納したり、知人のホームパーティーに行ってはトイレットペーパーを盗んでくるほど貧窮しており、なけなしのお金をはたいて毎晩バーで飲み続ける救いようのない毎日を送っていました。

なんとか作家として復活を遂げようと、新しいプロジェクトを出版社に持ち掛けますが、相手にしてもらえません。

そんなある日、リー・イスラエルは古本屋やブックディーラーの間で作家の個人的な手紙が高額で取引されていることを知ります。

そこでリー・イスラエルは、タイプライターを使って有名作家になりすまし、サインをねつ造して手紙を売り始めるます。

するとたちまち大金が入ってくるようになり、見る見る生活が豊かになっていくのでした。しかしやがて手紙の信ぴょう性を疑う人が現れ、リー・イスラエルはFBIから追われる身となる、というのがストーリーの流れです。

生活に困って、にっちもさっちもいかなくなった女流作家の暴走を描いた物語ですが、実話だけにリアリティーは十分だし、なかなか面白かったです。貧しさから余裕を失い、判断を誤った人間が招いた、せつない悲劇でもありますね。

人嫌いで、猫を愛し、酒飲みで、口が悪く、盗み癖のあるおばちゃんというキャラが強烈で、唯一書くことだけがとりえ、という不器用な人間の姿を映していました。

具体的な描写はなかったもののリー・イスラエルはレズビアンであることが示唆されていて、実際でもレズだったそうです。

ただ、彼女を演じたメリッサ・マッカーシーの演技では、レズビアンの雰囲気をうまく出せていなかったですね。一方のリチャード・E・グラントのほうがゲイっぽさを出せていたし、まだよかったかな。

別にセクシュアリティをテーマにした映画ではないので、そこはそれほど問題ではないんですが、友人であり、リチャード・E・グラントが演じた共犯者の男ジャック・ホックのゲイエピソードはどんどん出していくのにヒロインのレズネタは隠すのはちょっと不公平ですね。

かつてはベストセラー作家の名前に上がったような人間が詐欺でしか食えなくなるという転落ぶりも題材としては申し分ないです。

ちなみにこれがリー・イスラエル本人。見るからに気難しそうな雰囲気が出てますね。どこか日本の占いのおばさんに似てなくもないです。

もともとリー・イスラエルは、伝記作家として成功したそうです。それが化粧品ブランドの創業者エスティ・ローダーの暴露本を書いたことで本人と揉め、本は失敗に終わり、転落していったそうです。もしかすると干されたのかもしれませんね。

そして前述のように詐欺を働くようになり、詐欺にすら自分のライティングテクニックを駆使するんだから、良くも悪くも作家なんだなぁ、という気がしました。

そういえば日本の売れなくなった作家で犯罪に手を染めて捕まった人っていましたっけ? 昔はブイブイ言わせてたのに時代が変わって作家で食べれなくなった人たちは一体今どうしてるんですかね。

リー・イスラエルが逞しいのは警察に逮捕されてから、心を入れ替え、自分がしでかしたことをネタにもう一度本を書こうと立ち上がろうとするところです。

自分で犯した罪のことをノンフィクションにするのはとても褒められたことじゃないけど、彼女にはそうする以外ないからね。書かずにはいられない女の生きざまを見せてもらいました。

コメント

  1. RenoBank より:

    いいですね、こういうストーリー。
    あのFAKEでしたか、佐村河内守のドキュメンタリー映画みたいな感じ。
    僕は根がひねくれているのか、ハッピーものよりこういうダークサイドに
    スポットを当て、人間の弱さや業を包み隠さず浮き彫りにしてくれる映画が
    好みです。
    そういう意味ではジョーカーもとても楽しみです。

    エイリアンなんかも、試しにエイリアン目線でろくでなし人類をあざ笑う
    みたいなの作ってくれないかな・・

    • 映画男映画男 より:

      アホな話ですけど、これなかなか面白いです。エイリアン目線の映画もぜひ見たいですねぇ。