【動画】サタデーナイト・チャーチはベタなLGBT物語!【感想】

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性別に悩む高校生の少年を主人公にした自分探しドラマ。いいところもあるんだけど、肝心な物語がいまひとつです。38点(100点満点)

サタデーナイト・チャーチ・夢を歌う場所のあらすじ

『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』予告編

ニューヨークのブロンクスに暮らす青年ユリシーズは父親の死をきっかけに「美しくなりたい」という思いを抑えられずにいた。ある夜、ストリートで出会ったトランスジェンダーのグループに「土曜の夜の教会」へと誘われる。

そこは静かで厳格な昼間の教会は異なり、ダンスや音楽を楽しみながら、同じ境遇の仲間と語らう場として開放されていた。学校でも家庭でも孤立していたユリシーズは、その自由な雰囲気に夢中になりながら、少しずつ自分を介抱してゆく。

ところが、家族にハイヒールを見つけられ、自分の存在そのものを否定されてしまう。家を追い出され街を彷徨うユリシーズに、人生を変える数々の出来事が待ち受けていたー。

公式サイトより

サタデーナイト・チャーチ・夢を追う場所の主なキャスト

  • ルカ・カインユリシーズ
  • マーゴット・ビンガムアマラ
  • レジーナ・テイラーローズ
  • マークイス・ロドリゲスレイモン
  • MJ・ロドリゲス

サタデーナイト・チャーチ・夢を歌う場所の感想と評価

デイモン・カーダシス監督によるLGBT向けミュージカルドラマ。女性の恰好をしてみたいと願う高校生の男の子が周囲の反対を受けながらも自分に正直に生きようと奮闘する物語です。

素人俳優を起用し、低予算で作った映画で、音楽や映像は悪くないし、演技はいいし、80分程度の短い映画なのでサクっと見れちゃいます。しかしストーリーは薄く、特に響くものはなかったですね。

ミュージカルシーンがちょくちょく入ってくるものの、踊りや歌がまあまあなので、ミュージカル映画と呼ぶには物足りなさがあります。いろんな意味で中途半端でした。まあ、「メリー・ポピンズ・リターンズ」を見るよりはこっちのほうがいいけどね。

物語は、高校生の主人公ユリシーズの父親の亡くなるところからスタートします。ユリシーズは母親が仕事中、口うるさく厳しい叔母さんの世話になることになり、何かにつけて叱られます。

学校に行けばクラスメイトたちからいじめられ、彼はますます居場所を失っていきます。そんなとき道で出会ったのがトランスジェンダーのグループでユリシーズは彼らにサタデーチャーチと呼ばれる施設に連れて行ってもらう、というのがストーリーの流れです。

サタデーチャーチとは教会が運営するLGBT向けの活動で、そこではゲイ、レズ、トランスジェンダーの人々に毎週土曜日に食事や泊まるところを提供しています。

アメリカでは実在する活動でデイモン・カーダシス監督は実際にニューヨークのサタデーチャーチでボランティアをしたのがきっかけで、そこにいる人々の話を聞くことになり、衝撃を受け映画を撮ろうと思ったそうです。

なにが衝撃かというと、例えばサタデーチャーチに来る若者たちの多くは家族に家を追い出されて家出をしていたり、道で寝泊りをしたり、生きるために売春をしたり、といった状況にあることは劇中でも語られていましたね。

行く当てがないからなんとなくそこに集まってくる若者たち。自分の家や学校に居場所がないユリシーズにとってもサタデーチャーチはとても居心地のいい場所になっていき、化粧を覚えたり、そこで知り合った男の子と恋をしたります。

そしてユリシーズもまたほかの若者たち同様、叔母さんと喧嘩をして家を出たり、ベンチで寝て過ごしたり、挙句の果てにはアジア系のおっさんに体を売ったり、というお決まりの転落パターンをたどっていきます。あれは若い男の子好きの日本人のおやじっていう設定なんですかね。

最初はおじさんがすごく親切にしてくれたのに突然ユリシーズから「いくら払うの?」とか聞き出しちゃう下りは、ちょっと違和感がありました。

自暴自棄になってるといえばそれまでだけど、自らどうせ体目当てなんでしょ?みたいな態度を取っておいて被害者のように描かれてもねぇ。おじさんもあんな態度で来られて普通やるかよって話だし。

それら一連のエピソードにはたとえリアリティーがそこそこあっても映画のストーリーとしてはあまりにもベタでした。

家族の反対、学校でのいじめ、社会での孤立を描くにしても、もう一つ捻りやインパクトがないと印象に残らないのが正直なところです。

もしかしたら同じような経験をしたことのあるLGBTの人々には共感や感情移入がしやすいのかもしれません。でも僕には無理でしたね。

唯一の見どころは主人公ユリシーズを演じたルカ・カインの演技でしょうか。てっきりゴリゴリのゲイの子を起用したのかと思ってたら、インタビューを見る限りではそんなにゲイっぽくないですね。その可能性はあるけど。

Luka Kain | The Path to the Big Screen

いずれにしても演技であそこまで微妙な心境とセキュリティーの変化を出せるのはすごいですね。なんでアメリカって若くて才能のある俳優がたくさんいるんだろう。

どうでもいいけど、邦題のサタデーナイト・チャーチってなんですか? 確かに夜の教会の活動なんだけど、サタデーナイトフィーバーみたいなことになってるじゃん。原題がサタデーチャーチなんだからサタデーチャーチでいいだろ。

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