ブリムストーン(原題BRIMSTONE)

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ストーリーと脚本と演技が非常に優れた質の高い西部劇。これでもかというぐらい不幸なエピソードが続く、女性にはちょっとつらい話です。70点(100点満点)

ブリムストーンのあらすじ

夫と2人の子供と生活し、助産師として人々からの信頼を寄せられているリズ(ダコタ・ファニング)。彼女が暮らす小さな村に、鍛え上げた肉体と揺るぎない信仰心を持った牧師(ガイ・ピアース)が現れる。彼から「汝の罪を罰しなければならない」と告げられ、秘めていた壮絶な過去の記憶がよみがえる。それにまつわる危険が迫っていることを家族にも伝える中、家に一発の銃弾が撃ち込まれ……。

シネマトゥデイより

読者ののんさんのリクエストです。ありがとうございます。

ブリムストーンの感想

マルティン・コールホーヴェン監督による、ストーカーロリコンDV親父に執拗に追いかけられる娘の壮絶な逃亡ドラマ。絶望しかない地獄の中を生きる少女の悲劇の物語です。

物語の主人公は口の聞けない女性リズ。彼女は旦那と旦那の連れ子、そして自分の娘の4人家族で、助産婦として小さな村で働いています。

リズはある日、村の妊婦のお産を手伝い、赤ん坊を死なせてしまったことから村人の男から恨みを買われます。ところが間に牧師が割って入り、男の怒りをなだめて問題を解決します。

しかしリズにとってその牧師は、見るにも耐えない因縁の人物でした。牧師は、それからというものリズの家族に執拗につきまとうようになり、家族が飼っている羊を殺し、ついにはリズの旦那まで殺害し、家を燃やしてしまいます。

まさかの出来事にリズはその場から逃げるように息子と娘を連れて義父のもとへと馬車を走らせます。実はそこに至るまでリズは、牧師に永遠に追いかけ回される悲惨な半生を送っていた、、、というのが筋書きです。

簡単にいうと、ドS変態親父が自分の娘にいたずらしちゃう話で、逃げた娘を地の果てまで追いかけていく、ドロドロの親子偏愛ドラマです。

まず、面白いのは、時系列とは逆に話が進んでいくところですね。いかにしてリズが口を聞けなくなったのか。どのような経緯で結婚し、旦那と旦那の連れ子と暮らすようになったのか。幼少期にどんな生活を強いられていたのかを記憶を遡るかのように振り返っていきます。

ヒロインの名前が途中で変わったりするので誰が誰だか分からなくなりそうになったけれど、時間が経つにつれ一本の線がつながるようにストーリーが見えてくるのが心地よかったです。

とはいえ、話の内容は残虐で、冷酷で、無慈悲なエピソードばかりで、心地いいなどとはとても言えない代物です。

執拗に繰り返される拷問と家庭内暴力。女性登場人物に対する卑劣な扱い。彼女たちの不条理な運命を見て、不快に思う女性視聴者も少なくないでしょう。

いい映画なんだけど、女性にすすめたい映画ではないですね。これいい映画だから見てみなよってヘラヘラしながら女子に言ったら神経を疑われてしまうかもしれません。

演出がとても上手く、出演者の演技もばっちりです。ヒロインの大人時代を演じたダコタ・ファニング、少女時代を演じたエミリア・ジョーンズ、そして悪役を演じたガイ・ピアースのいずれも安定のパフォーマンスをしています。

恐怖があって、嫌らしさ満載で、皮肉で、残酷で、不幸な展開ばかりなのに、面白いと感じるのが不思議でした。こういうタイプの映画って、誰が得するんだよっていう感想で終わることが多いんですが、完成度が高いから鑑賞後の後味が全く違いました。

>>ブルムストーンはU-NEXTで視聴できます

コメント

  1. 加藤 より:

    体調悪いときに観たら体調悪くなりましたよ笑笑。そんくらい引き込みます。啓示、脱出、創世、報復という時系列も、汝の罪というアメリカ西部開拓時代の黒い十字架が、北斗の拳みたいに暴力しか存在しない暗部を抉りとってる説得力が半端ない。よくわからんけど、わからんまま完成度が高いのでもっていかれます。ガイピアースという牧師はサタンなのか。ダコタファニングのリズも救われない。いや参りました。

  2. RenoBank より:

    2018年7月8日、U-NEXTで有料配信されましたね。