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映画「あゝ、荒野」のネタバレと感想

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この記事は 約5 分で読めます。

ボクシングを通じて日本人と韓国人の友情を描く、ちょっと格好良さげで、終盤にかけて酷くなっていく人間ドラマ。女性ファンにとっては菅田将暉の絡みのシーンが一番の見所です。33点(100点満点)

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映画あゝ、荒野のあらすじ

2021年。少年院に入っていたことのある沢村新次(菅田将暉)は、昔の仲間でボクサーの山本裕二(山田裕貴)を恨んでいた。一方、吃音(きつおん)と赤面症に悩む二木建二(ヤン・イクチュン)は、あるとき新次と共に片目こと堀口(ユースケ・サンタマリア)からボクシングジムに誘われる。彼らは、それぞれの思いを胸にトレーニングに励み……。

シネマトゥデイより

映画あゝ、荒野の感想

二重生活」の岸善幸監督によるボクシングドラマ。寺山修司の同名小説の映画化で、スポ根と青春と友情ものをミックスしたような物語です。

今イケイケの俳優菅田将暉と「息もできない 」でお馴染みの韓国人ヤン・イクチュンを主演に迎え、脇役にはでんでん、木村多江、ユースケサンタマリア、河井青葉などが出演しています。

主題歌にはBRAHMANの書き下ろしの新曲が起用されており、なにかと話題性を意識した印象です。

物語は二人の主人公を軸に進んでいきます。殺人未遂で実刑を受け少年院から出てきたばかりの沢村新次(菅田将暉)は、自分と友人を襲った昔の仲間であり、現役ボクサーの男に復讐を誓い、自分もボクシングを始めます。

一方、子供の頃韓国人の母親を亡くしたハーフの二木建二(ヤン・イクチュン)は、酒飲みでDVの父親を持ち、暴力に耐え切れず行き場を失い、逃げるようにボクシングジムに駆け込みます。

行く場所を失った者同士、社会からはみ出た者同士が目的は違えど、同時期にボクシングを始め、友情を深めていく、、、というのがストーリーの流れです。

主役の一人の菅田将暉は最近なんでもかんでも出まくっていて、日本映画界は彼一人に頼っているような雰囲気すらありますね。そろそろ見飽きたよっていう人もいるのではないでしょうか。

確かにいい俳優なんだけれど、本作のやくざ者とボクサー役には全く向いていなかったです。

爽やかな好青年のイメージが強いからか、精一杯悪ぶってみても、空回りするだけで、喧嘩のシーンやボクシングのシーンではもやしのような身体から女みたいなパンチを繰り出すだけで、あれで喧嘩が強く、歌舞伎町の裏社会でブイブイ言わせていた、という設定は無理があります。

つまり菅田将暉じゃないとダメな理由が見つからないんですよね。それでも彼をキャスティングしたのは単純に話題作りと人気の高さなんでしょう。

ユースケサンタマリアがボクシングのコーチっていうのはもっとないです。構えがそもそもできてないし、知らないのにボクシングを教えている感が半端なくて、運動神経絶対鈍いだろっていうのがバレバレです。

一方でヤン・イクチュンは「息もできない 」でいかついやくざ役をこなしたのに対し、本作では小心者でひ弱な吃音症持ちという真逆の役を演じています。日本人俳優と比べるとはっきりするけど、韓国人の俳優って演技の幅も広いし、普通に上手いですよね。

舞台は新宿で、歌舞伎町や西口などを綺麗な映像でカメラに収めています。撮り方は味があって格好良さげで、喧嘩、お色気、ボクシングを要所要所に織り交ぜて視聴者の目を引くエキサイティングなストーリーにしようとしているのが分かります。

ベッドシーンは惜しげもなくしっかり撮っているし、菅田将暉なんてケツ丸出しでちょっとしつこいぐらい何度もやらせていました。あれは女性ファン向けのサービスシーンなのでしょうね。

河井青葉がシングルマザーの役をやっていて相変わらず色っぽいです。彼女も最近脇役で映画出まくってますよね。

色々突っ込みどころはあるものの映像は綺麗だし、演技もしっかりしていて本気度が伝わってくる映画です。ただ、中盤にかけて徐々にリアリティーを失っていくのが残念ですね。

沢村新次(菅田将暉)のお母さんが出てきたり、無理にドラマを作ろうとしているのがわかります。それも全部家族絡みというね。自殺防止サークルの下りはメインのストーリーとほとんど関係ないし、ばっさりカットしてもいいぐらいです。

なにより出身も年齢も別々の登場人物たちが偶然につながりすぎていて、アホみたいな相関図が出来上がるのには無理がありましたね。

どこか話を引っ張るために余分なエピソードを加えた感が強く、色々なことが起こっているようで話が全然進んでいきません。

最近流行ってますよね、映画なのに前半、後半の二部構成になっているやつ。これ一つにまとめられるじゃん、っていう作品がほとんどなのにね。

ラストでは親友同士をリングで戦わせます。あのシーンが一番寒かったです。そもそも二人が戦う意味がないし、モチベーションが上がるのは健二だけじゃんって話ですよね。

試合のシーンでは二人とも下を向いて猫みたいなパンチを繰り出すだけで、白目向いて足がフラフラになっているのにレフリーも止めないし、観客たちも最後までやらせてあげて!と感動して涙を流す演出には失笑しかなかったです。

むしろ試合、早く止めてやれよ。

コメント

  1. エロい人 より:

    こんにちは
    長すぎる作品でしたが、割と飽きずに観てたんですけど、やはりラストのボクシングシーンはサブサブ!
    ほんとになんで止めないんだ!!
    オッさんがゴング奪って続けさせろー!てやってるけどだから試合が終わらないなんてありえませんよね。
    最後の最後で僕がカウターパンチ食らわされるとは…
    映画におけるボクシング描写て問題ありますよね、やたらカットを細かく割っていかにもやってますみたいな。

  2. 無言 より:

    前篇までは楽しめた