2017/08/01

アシュラ(原題 ASURA: THE CITY OF MADNESS)

ただ、暴力が描きたいだけの下らない韓国映画。根性と男らしさを履き違えた登場人物たちが永延と度胸試しをするだけの内容です。9点(100点満点)

あらすじ

アンナム市の市長という立場を利用し、利権をむさぼろうと犯罪を繰り返すパク・ソンべ(ファン・ジョンミン)。刑事のハン・ドギョン(チョン・ウソン)は、末期ガンに侵された妻の治療費稼ぎを理由にその処理を請け負っていた。市長検挙に燃える検事キム・チャイン(クァク・ドウォン)と検察捜査官ド・チャンハク(チョン・マンシク)は、彼を脅迫して捜査への協力を迫る。市長と検事たちの間に立たされたドギョンだが……。

シネマトゥデイより


文句

キム・ソンス監督による、やりすぎ感しか出ていない皆殺しクライムドラマ。不必要な喧嘩、拷問、殺し合い、怒鳴り合いのシーンに汚染された中身のない物語です。

悪徳市長、彼を追いかける捜査官と検事、そしてその対立に巻き込まれる刑事の生き様をこれでもかというぐらい格好付けて描いていて、何かにつけてはすぐに大声を出して、取っ組み合いになる幼稚な茶番劇です。

舞台となるのは架空の都市アンナム市。そこがまた未来でもなければ過去でもなく、時代背景も設定もはっきりしない中途半端な都市で、だったら別に架空にする必要があったのかどうかも疑問です。

そこの市長パク・ソンべは権力と金にものを言わせて、悪事に真っ黒に染まった男で、自分の反対勢力を容赦なくつぶしにかかります。

対してパク・ソンべを目の仇にしている検事キム・チャインはなんとしてでも市長の凶悪犯罪の証拠を掴んで起訴しようと、市長の側近の刑事を捕まえてきては潜入捜査を強制的にやらせます。

そこまではちょっとしたスパイドラマのような設定ですが、なんせ架空都市の中で起きる出来事が滅茶苦茶すぎて、どんな犯罪ももみ消されてしまう司法が成立していない世界なので、検事がやっけになって犯罪の証拠を掴んだところでなにもならないだろって話なんですよ。

市長を裁判にかけると言ってる捜査官も検事も平気で法律は破るは、暴力は振るうは、結局モラルもへったくれもないんだったら、いっそのこと捕まえるなんて甘っちょろいこと言ってないで、市長の暗殺でも企んだほうがまだ世界観に合っています。

途中まではあくまでも架空の世界の出来事だからという言い訳が通じるのかもしれないけど、話が進むたびにそれが通用しなくなるほど無法地帯の話になっていくので、その先に起こることがどうでもよくなってきます。

利権を巡る戦争なら、もっと武装した男たちがドンパチやればいいんですよ。でもやってることは戦争なのに戦うときは素手で戦ったり、斧を振り回したり、急に加減が入るのが笑えます。殺す気があるのかないのかどっちなんだよ。

結局こういう映画ってストーリーうんぬんじゃなくて、「男たちが男臭さ全開で戦ってるからどうぞよろしく」っていうメッセージしかないんですよね。

ただ、あんなバカな男たちに格好良さとか男らしさを感じる人っているのかなぁ。なんの脈略もなくいきなりガラスのコップを噛み砕いて、口の中血だらけにされても、「すごい根性してるなぁ」ってならないんですよ、普通。

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