2017/08/01

続・深夜食堂

大都会の路地裏でひっそりと経営している食堂で巻き起こる大人の人間ドラマ。訳ありの人々を近くから観察しているような感覚を覚える、人物描写の優れた作品です。66点(100点満点)

あらすじ

繁華街の路地裏にたたずみ、マスター(小林薫)の作る料理と居心地の良さに惹(ひ)かれて毎晩客が集まってくる食堂「めしや」。ある日、常連たちが次々と喪服姿で現れ故人について話をしていると、さらに範子が喪服姿で店にやってくる。ストレス発散のため喪服を着る趣味がある範子だったが、実際に葬式をすることになり、そこで出会った男に心を奪われ……。

シネマトゥデイより


文句

松岡錠司監督による「深夜食堂」の続編。出演者たちのキャラや演技が自然で、脚本の完成度が高い作品。新宿の食堂を舞台に、そこを訪れる濃いキャラの客たちの人間模様を描いた人情ドラマで、前作に引き続き、緩くて面白い内容に仕上がっています。

基本、登場人物は皆それぞれ悪気のない人たちばかりで、狭い食堂のテーブルを囲んでお客さん同士が交流していく、東京なのに東京らしくない、フレンドリーな風景がそこにあります。

物語は大きく分けて「喪服の女」、「そば屋の息子」、「博多の母」の3つです。「喪服の女」は喪服を着るのが趣味だという女が男に騙されて自分を見失う話。

「そば屋の息子」はシングルマザーの厳しい母親に育てられた息子が年の差のある女との結婚をなんとか母親に認めてもらおうとする話。

「博多の母」はオレオレ詐欺に遭ったのをきっかけに東京に出てきた老婆が生き別れた息子を探す話。いずれもまとまりがあって、短い時間でしっかり起承転結をつけています。

3つの中では「博多の母」が深夜食堂にしてはドラマチックすぎるかなという印象が残りました。残りの二つはその後彼らはどうなったんだろうと思わせるような余韻を残して終わるのが好きです。

前作に比べると、店の外での時間帯がかなり増えていました。なかなか会話だけで、一本の映画を撮るのは難しいんでしょうね。

キャストはさらに豪華になっています。佐藤浩市、池松壮亮、そしてなんて言っても最近脇役で邦画に出まくりの河井青葉が喪服の女役で出演していて、いい味だしてました。

小島聖も年の差カップルの女役で登場します。河井青葉も小島聖も二人共ちょっと影のある大人の雰囲気を醸していて色気があります。あの酸いも甘いも経験した後の疲れた感じがたまらないですね。

今回はあまり悪い女が出てこなかったのが残念といえば残念です。一番悪かったのは、家族を捨てた博多の母でしょうか。自分で家族を捨てておいて、急に息子に会いたくなったのは歳のせいでもあるんでしょうか。

男の気を引くために普段から喪服で外に出かける女も考えようによっては悪い女かもしれませんね。どういうわけか悪い女のエピソードに敏感に反応してしまう今日この頃です。

>>「続・深夜食堂」はU-NEXTで視聴できます

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう