エンド・オブ・トンネル(原題AL FINAL DEL TUNEL)

ホラーやスリラー映画なのかと思ってみたら、がっかりすること間違いなしのへなちょこ犯罪ドラマ。トンネル、トンネル言うわりにはトンネルのシーンに工夫がほとんどなく、ドキドキもワクワクもしませんでした。20点(100点満点)

あらすじ

事故で妻子を失い、自分も車椅子生活を余儀なくされているホアキン(レオナルド・スバラーリャ)は、家の2階部分を娘を抱えるストリッパーのベルタに貸すことに。二人との交流を通して少しずつ明るさを取り戻していく中、地下室でトンネルを掘っているような作業音と話し声を耳にする。やがて、犯罪者たちが銀行に押し入るための地下道を掘り、ベルタたちがその計画に加担させられているのを知る。ホアキンは母娘を救うと共に犯罪者たちが奪った金を横取りしようとするが……。

シネマトゥデイより


文句

アルゼンチン産の低品質スリラー。それぞれの登場人物の行動が意味不明で、何をしたいのかがさっぱり分からない馬鹿らしい映画で、いかにも海外から安く仕入れてきた気配のする作品です。

物語は、孤独に暮らす車椅子の男の家にある日突然部屋を探しているといって美人のストリッパーとその娘がやってきます。女は部屋を見るなりなんなり、契約も交わさずに荷物を持って引っ越して来てしまい、奇妙な共同生活が始まります。

ところがその女は地下でトンネルを掘り、銀行強盗を計画している犯罪グループの一味だった、というのが話の全てです。まず、いきなりずかずか人の家に入ってきて、契約も交わさず、お金も払ってないのに住み始めようとする非常識な女を受け入れるお人良しの男なんていないから。

普通に危ないだろ。なにしでかすか分からないんだから。どんだけ男が馬鹿だっていう設定にしてるんだよ、アルゼンチンの男をなんだと思ってるんだよ、まったく。

そんでもって女が犯罪グループに加担していることを知っても男は女を追い出そうしないというところがまた馬鹿ですね。ちょっと好きになっちゃってるっていうね。引っ越したばかりなのに許可なく人の物を片付け始めたり、なにかと干渉ばかりするあの女のどこに惚れるのか分からないんですよ。

外見は美人なのはまあ分かったけど、それと命のリスクを背負うこととはまた別でしょ。男もいい大人なんだから、美人なだけで犯罪組織のボスの女に手を出したりしないから。

なんかいろいろ設定に伏線を張ってるけど、もれなく不発で終わっていきましたね。そもそもあの女がストリッパーである意味もないし、ストリッパーのくせに夜働きにも行かないし、そもそも脱がないっていうね。

娘は娘で何年間も口を聞いていないってことにしてるけど、散々娘を登場させておいてストーリー上なんの仕事もしてないじゃないですか。あの子がなんかとんでもない行動に出るのかと思ってたら最後まで黙ってたでしょ。男が車椅子である人もないし、ストーリーに必然性がひとつもないんですよね。

なにより最もがっかりなのがトンネルです。もっと狭いトンネルの中で緻密な計画と作戦による心理戦や戦いが見られるのかと思ってたんですが、まだ「ダイ・ハード」のトンネル(パイプ?)シーンのほうがよかったです。タイトルに「トンネル」って入れるなら、もっと工夫しようよ。

それにしてもラストは、どういう精神状態になったらあの男と女と娘が一緒に暮らしていけるんでしょうか。男は男であの女に散々騙されたし、女は女で男に両手両足を結ばれて、注射器で睡眠薬を打たれてましたけど。「色々あったけど、これからはみんなで頑張って行こうね。幸せになろうよ」とか話し合ったんでしょうか。できればその会話が聞きたかったです。