2017/03/09

ペット 檻の中の乙女(原題)

ペット 檻の中の乙女

檻に入れて監禁する、というシチュエーションだけで怖がらせようとして失敗したホラーになりきれていない超駄作。辻褄が合わず、リアリティーがなさすぎて、一度もビクッとしないこと間違いなしです。15点(100点満点)

あらすじ

保健所で働くセスは、ある日バスの中で高校時代男子から大人気だったホーリーと遭遇する。それをきっかけにセスはホーリーをデートに誘おうと彼女に付きまとうようになる。

しかしホーリーから全く相手にされず、彼女の彼氏からも暴力を振るわれたセスはある晩、ホーリーの家に侵入し、彼女を誘拐することに。それからセスは保健所の地下室でホーリーを檻の中で飼育するのだった。

ペット 檻の中の乙女は怖くないし、面白くない

男が美女を拉致する、よくある監禁ホラーで、ストーリーに現実感がゼロで、恐ろしくもなければ、ドキドキもない、ただのポンコツ映画でした。

シッチェス・カタロニア国際映画祭で脚本賞に選ばれた作品らしいんですが、この映画祭で賞を獲った作品は特に注意が必要ですよ。「インビテーション」がグランプリ獲ってるぐらいだから。

物語は、犬に優しい男セスが保健所で勤務していると、ある日高校時代の憧れだった女性ホーリーとばったり遭遇し、彼女にストーカー行為を始める、といった内容です。

そこまではまだいいとして、問題はセスがホーリーを拉致、監禁する下りです。あろうことかセスはホーリーを自宅ではなく、職場に連れていって、そこの地下室に閉じ込めるのです。

セスが自宅ではなく、職場で監禁しなくてはならなかったのは、ストーリーの中で彼が自給9ドルで雇われている低所得者でペットも飼えないような狭いアパート暮らし、という設定にしてしまっているからです。

職場で女を監禁していたら、同僚に見つかるのは時間の問題で、案の定ホーリーの存在がセキュリティーの男にばれてしまいます。そこでセスは仕方なくセキュリティーの男を殺し、どろ沼にはまっていく、というありがちな展開になっていました。

多少の意外性はあるものの、意外性を重視したばかりに現実感が全くなくなり、肝心な恐怖を演出しきれずに終わってしまう、そんな低品質なホラーになっていました。

大きなリスクを背負って監禁した割にはセスの目的がはっきりせず、レイプするわけでもなければ、殺すわけでもなく、ただホーリーを「救いたい」一心だそうです。

そもそもセスがホーリーにどうして歪んだ恋心を抱いたのかが伝えられていないので、最初から最後まで話に入っていけませんでしたね。

ペット 檻の中の乙女のラストのネタバレ

この映画の唯一の意外性、それは監禁した女ホーリーが実はシリアルキラーだった、という笑ってしまうようなオチです。

セスが彼女を救うというのは、ホーリーの崩壊した精神状態から彼女を救い出すということらしく、そこで思いついた方法が彼女を檻に入れて監禁する、というものだったようです。

つまるところどっちも頭がおかしく、どっちも加害者で、「後もう勝手にやってください」としか言えない内容になっていました。

後半になると檻の中に入っているホーリーがセスを徐々に支配していき、挙句の果てにはセスを逆に檻の中に入れてしまう、という馬鹿みたいなオチで幕を閉じます。

そもそもこの映画、アメリカでもかなり評価が低かった映画なんですけどね。この映画に限らず日本で上映されるハリウッドホラー映画のほとんどがアメリカでヒットすらしておらず、低評価を受けている映画だったりします。

そんなB級映画を安く仕入れて1800円で売るっていうビジネスモデルは、しょうもない話でキャーキャー叫ぶ視聴者がいる限りこの先も続いていくでしょう。それこそまさにホラーです。

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