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ニーゼは精神医療を考えさせられる!ネタバレと感想

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精神病院で患者たちに作業療法を用いて治療を施した精神科医ニーゼの半生をつづった、ちょっといい話。精神病患者たちを患者としてでなく、一人の人間として愛情深く向き合っていく彼女の姿に心救われます。52点(100点満点)

ニーゼのあらすじ

共産主義者のレッテルを貼られ投獄されたニーゼは出所後、リオデジャネイロの郊外にある精神病院で勤務を始める。しかしそこは不衛生で劣悪な環境なうえ、医師たちは患者たちにショック療法や脳に外科的手術を施すなどの手荒い療法がまかり通っていた。

医師や職員たちは患者たちの病状にほとんど関心をもたず、誰もが働く意欲すら感じられない病院にニーゼは患者たちのことを第一に考えた作業療法を導入する。サッカーをしたり、絵を描いたり、ペットを飼うことを通じてセラピーを施すと、それまで暴力的だった患者たちの精神状態はみるみうるちに改善していく。

読者のAmiさんのリクエストです。ありがとうございます。

ニーゼの感想

東京国際映画祭でグランプリを受賞したブラジル映画です。精神病院を舞台にした、医師と患者の交流を描いた人間ドラマで、普通にいい話です。

特に芸術路線の映画ではないですが、ハリウッド映画のように特別ドラマチックにしているわけではないので感動して号泣したりすることもないと思います。

それに対し、患者役を演じた俳優たちの迫真の演技がすごく、リアリティーは十分。精神病院の中で起こったいいこと悪いことを紹介し、どのようにして重度の精神障害を負った患者たちが喜びと幸せを取り戻していくかを前向きにつづっていました。

タイトルの「ニーゼ」とは本作の主人公であり、精神科医のニーゼ・ダ・シウヴェイラのことを差します。ブラジルに実在した人物で、生涯を精神医療に捧げた女性だそうです。

どこまで脚色かは分かりませんが、劇中の彼女の優しさといったらないです。患者に対して上から目線でああしろこうしろとは決して言わず、とにかく患者の好きなようにさせる。そこから信頼関係を築いていって、なにかの作業を通じて治療をしていく姿勢が素晴らしかったです。

物語の舞台である病院ではショック療法や脳手術など、とても効果があるとは思えないことを平気でやっていましたが、日本の精神医療もお世辞にもそれより優れているとは言えないでしょう。いまだに患者たちを薬漬けにしているだけで、ほとんど患者の心の部分を無視しているような印象がありますよね。

精神の病は答えがないだけに治療するのが難しい分野でもあるのでしょう。そんな中でニーゼがあそこまで情熱を捧げられるのは愛があってこそですね。色々と悪い話が尽きない国ですが、久しぶりにブラジルのいい話に触れられて救われました。

コメント

  1. Aiu より:

    すみません名前を変えてしまいましたが、Ami名でリクエストしていました。レビューありがとうございます。
    語学力に不安がありつつ私も見ました。医者同士のやり取りは何言ってるかかなり分かりませんでしたが、雰囲気で大まかな内容は分かるし、俳優たちの演技により引き込まれました。
    普段生活していると精神病という枠に入れられた人たちと実際に関わることは滅多になく、余計に色眼鏡で見ているところがあると思うのですが、表現の仕方に個性こそあれ同じ人間なんだな、と改めて考えさせられました。日本では東京国際映画祭以降上映予定はないと聞いたので、ここで見られてよかったです。

    • 映画男 より:

      Aiuさん

      リクエスト&コメントありがとうございます。日本でももっと中南米の映画が普通に上映されたらいいんですけどね。

  2. Aiu より:

    ブラジル映画の『Tudo Que Aprendemos Juntos』(邦題 ストリート・オーケストラ)はご覧になられましたか?日本公開していて気になっているのですが、ブラジルでの上映は終わっていそうで、興味はありますがまだ見ていません。見ようか悩んでいるので、もしご覧になっていたらレビュー書いていただけたら嬉しいです。

    • 映画男 より:

      Aiuさん

      ちょうど見ようと思ってたところです。見終わったらレビューしますね。