正義のゆくえ(原題 Crossing Over)


人種問題を取り上げたヒューマンドラマ。LAを舞台にし、マイノリティーを扱った群像劇という点では「クラッシュ」の続編と言ってもいいです。34点(100点満点)

正義のゆくえのあらすじ

様々な人種が入り乱れるLA。不法滞在者の取り締まりを担当する移民局のベテラン捜査官マックス、問題児の妹を抱えるマックスの同僚ハミッド、オーストラリアから女優を目指して渡米してきたクレア、アメリカ国籍取得を目前にした韓国人のキム、学校で9.11同時多発テロについてのプレゼンテーションをして非難を浴びるバングラデッシュ人のタスリマ。それぞれがそれぞれの立場からアメリカを見詰め、多文化の中で生きる難しさと葛藤にもがき苦しむ。

正義のゆくえの感想

ウェイン・クラマー監督による人種差別ドラマ。

視点も、展開も、演出もどこかで見たことのあるような感じで、ストーリーが胡散臭さでプンプンしています。

怪しく危険なエピソードが忙しく交差するため、見ていて少々疲れました。ただ、「クラッシュ」よりは押し付けがましいところがなくまだましかなと。

この映画に出てくる“弱者に優しい白人”はハリソン・フォードが演じていましたが、これはややキャスティングミスでした。

ハリソン・フォードがメキシコ人とからむシーンが多々あるのですが、スペイン語が全く理解不能なまでに棒読みで、真面目なシーンで吹きだしてしまいそうになります。

スペイン語が話せて人情的な年輩の白人捜査官というと、トミーリー・ジョーンズがまず思い浮かぶのですが、彼ではなくハリソン・フォードがこの役を得たのは監督に借りでもあったのでしょうか?

色々な登場人物がいましたが、中でも気になったのは女優を目出すオーストラリア人のクレアです。グリーンカードと引き換えにおじさんにセックスを提供するという役柄もさることながら、この映画の立場的にも彼女は、登場シーンの半分以上がおっぱい丸出しというヌード女優的な裸を提供する要員として利用されていたのが痛々しかったです。

もしかしたらこの役をゲットするためにも体を提供したんじゃないのか、と思わせるようなフィクションを超越した、ドロドロの現実と複雑にからみあっている世界がそこに存在するかのようでした。

散々利用されたあげく最後は強制送還されてしまう彼女を見ていると、ハリウッドでもてあそばれた末に心身ともにボロボロになって故郷に帰って行く女優の卵の姿が脳裏に浮かぶのでした。

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