2016/03/11

マグダレンの祈り (原題THE MAGDALENE SISTERS)

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修道院という名の刑務所のような施設に入れられた、少女たちの行方を追った悲惨で、やるせない、不幸話。見ていると、「そんなところ早く逃げればいいじゃん」と言いたくなるストーリーが微妙でした。41点(100点満点)

あらすじ

1964年、アイルランド、ダブリン。マグダレン修道院に、時を同じくして3人の少女が収容される。孤児バーナデットはその美しさで周囲の少年たちの目を惹きつけてしまうことが、マーガレットは従兄弟にレイプされたことが、そしてローズは未婚のまま赤ん坊を産んだことがそれぞれ“罪”とされたのだった。彼女たちは、修道院を管理する修道女たちに性悪女と決めつけられ、祈りと労働によって神に奉仕し“罪”を悔い改めるよう言われるのだった。しかしそこで彼女たちを待っていたのは、過酷な労働と自由の一切ない刑務所以上に非人間的な環境だった。

シネマトゥディより

読者のゆみこ29さんのリクエストです。ありがとうございます。

文句

婚外交渉した女性などを収容していた実在した施設を基にした映画だそうです。アイルランドの厳格なカトリックの戒律を守っているような施設が、おかしな方向性に進んでしまうのはありがちな話なので、ストーリー自体は特に嘘っぽくもなく、実際にこんな奴らがいたんだろうなあ、というのは想像できました。

しかし時代性もあるのかそれほどピンと来なかったですね。細かいところを見ていくと、施設自体も簡易な設備で、塀が高いわけでもなく、鉄の扉で閉ざされているわけでもなく、収容されていた女性たちが鎖でつながれていたわけでもないので、逃げようと思えば簡単に逃げられそうなもんだったので、彼女たちが感じている恐怖が伝わりにくかったです。

あるいは逃げられるけど、逃げたとしてもどこに行くの?という不安が彼女たちに行動を起させない理由だったのかもしれません。それを象徴していたのが、マーガレットが鍵の開いていた扉を見つけ、そこから外に出ていって助けを求めて車を止めたのにも関わらず、脱走しなかったシーンです。逃げられるのに逃げないというのは心理的にかなりやられちゃっているからなのかもしれませんね。

象も子供のときからロープで足を柵にでもつないでおくと、大人になって大きく強くなってからもロープでつないでおけばまず逃げようとはしないそうです。大人の象の力だったら本気を出せばロープなんて簡単に切れるのに、それでも逃げないのは、子供のときに植えつけられた「逃げられない」という印象が強く頭に残っているからだそうです。つまりが洗脳ですね。

この映画はそんな洗脳を克服して、勇気を振り絞り、少女たちが施設を脱走するまでを描いています。終盤の脱走までには体罰という名の虐待やいじめのシーンが続き、その絶望的でショッキングな内容にどう反応するかでこの映画の評価が変わってきそうです。僕的にはどれも想像の範疇内で至って普通でしたね。

修道院に限らず、矯正施設的な場所では理不尽な暴力、いじめ、虐待というのはよく聞く話です。日本にもおそらくいまだにそんな場所はたくさんあるんじゃないでしょうか。中でも僕が一番ショックを受けたのはダウンタウンの浜ちゃんが通っていたといわれる日生学園第二高等学校です。

こんなのが学校として機能していたなんて日本もアイルランドに劣らずやばいですよね。どこの国にもこういった施設に自分の子を入れるクズ親がいるっていうことです。