
誰のどのシーンも心に刺さらないスティーブン・キングの名前貸し商法映画。時間の無駄とはこのことを言います。10点
サンキュー、チャックのあらすじ
第三幕
中学校教師のマーティ・アンダーソンは、世界中で異常な出来事が起きていることに気づく。自然災害が相次ぎ、インターネットは世界規模で停止していた。さらに、あちこちに現れた看板や広告には、会計士チャールズ・“チャック”・クランツの写真と共に、
「チャールズ・クランツ:素晴らしい39年間をありがとう!」
という言葉が掲げられていた。
マーティの元妻フェリシア・ゴードンは彼に電話をかけ、「宇宙の終わりが近づいているのでは」と語り合う。マーティは、宇宙の歴史を1年のカレンダーに置き換えて説明するカール・セーガンの「コズミック・カレンダー」の話をする。二人はその後も、さらなる災害や超常現象を目撃していく。
電話回線と電気が失われた後、マーティはフェリシアの家へ向かい、宇宙最後の瞬間を共に過ごそうとする。二人は星々が一つずつ消えていく空を見つめる。そして、この宇宙の終焉が、39歳のチャックと結びついていることが明かされる。
第二幕
死の9か月前、チャックは銀行の会議に参加していた。外を歩いている途中、彼はストリートドラマーのテイラー・フランクに出会う。テイラーはチャックを見ると演奏を始め、そのリズムに突き動かされるように、チャックはその場で踊り始める。
やがて人だかりができる。
そこへ、恋人にメッセージで別れを告げられ落ち込んでいた若い女性ジャニス・ハリデイが加わり、二人は共に踊る。しかしチャックは途中で頭痛に襲われ、一瞬動きを止める。それでも彼は踊り続け、観客たちは歓声を上げる。
第一幕:私は無数を内包する
幼い頃、チャックは交通事故で父と妊娠中の母を失う。その後、父方の祖父母アルビーとサラに育てられる。
明るく優しいサラは、チャックにダンスの楽しさを教える。一方、皮肉屋のアルビーは息子を失った悲しみから酒に溺れ、家の最上部にある「キューポラ(塔部屋)」へ入ることを禁じる。彼はそこで、「人が死ぬ前の姿の幽霊」を見たことがあるとほのめかす。
やがてサラはスーパーで倒れて亡くなり、それによってアルビーのアルコール依存はさらに悪化する。祖母に影響を受けたチャックは、学校のダンスクラブに参加する。彼はクラブで最も優れたダンサーとなり、皆にムーンウォークを教えるまでになる。
チャックは、自分より年上で背の高い少女キャット・マッコイに恋をしていた。彼女には恋人がいたが、学校のダンスパーティーでチャックに一緒に踊ろうと誘う。
チャックはダンスの道に進みたいと祖父に打ち明ける。しかしアルビーはそれを否定し、自分と同じ会計士になるよう勧めるのだった。
サンキュー、チャックのキャスト

- トム・ヒドルストン
- キウェテル・イジョフォー
- カレン・ギラン
- マーク・ハミル
- ジェイコブ・トレンブレイ
サンキュー、チャックの感想と評価

「ドクター・スリープ」のマイク・フラナガン監督による、退屈で仕方ない人生讃歌。スティーブン・キングのショートストーリーを基にした、思わせぶっといて大したオチもない駄作です。
ストーリーを時系列とは逆に見せていき、主人公がどう生きたかをSFとミステリー要素を含めながら小出しにしていく構成になっていて、じれったくて、つまらすぎていつオチつけるんだろうとしか思えませんでした。大嫌いなタイプの映画です。
無駄な会話が多く不必要な登場人物ばかり。人生を哲学的に宇宙に置き換えて表現したり、全体的にセリフが説教臭く、出て来る奴はみんな美しく、いい人みたいな世界が気持ち悪かったです。主人公の脳内の話だからとか、人生を断片的に捉えたらあんな感じになるとかなんとでも言えるけど、チャックの人生にこれといって惹かれませんでした。
それは堅実な会計士の道を進んだからというのではなく、たとえあいつがダンサーになってたとしてもつまんなかったでしょう。これを見てなにを共感しろっていうんだろう。
全てはチャックの人生であり、そのユニバースの中の出来事なんだったら、大してチャックと交わってない奴の会話、あんなに必要か? 主人公だけ追ってろよ。なんか全体の作りが2時間の枠を埋めるためだけのシーンのようで、別にわき役たちが何を喋ろうが、それほどチャック関係ないじゃん。それをやれ「誰かの世界が終わる時、他人の人生もそこに存在している」とか言い出しそうな雰囲気がうざいんですよ。そんなこと言い出したら、もっとたくさんの人々のエピソード出さないとダメじゃん。
この映画のというか、ハリウッドの大きな問題のひとつは、スティーブン・キングの小説を映画化しておけば、外れが少なくそれなりに売れるってことなんですよ。で見た奴らもやれ「さすがスティーブン・キングだ」ほざくんですよ。日本でいうところの、百田尚樹とか東野圭吾みたいな感じで、なんでもかんでもスティーブン・キングでしょ。それも短編小説を長編映画にしちゃうから冗長になるわけよ。「スタンド・バイミー」ぐらいだもんね、まともなの。「グリーン・マイル」も「ショーシャンクの空に」も全然ダメだよ。
スティーブン・キングってさ、SF要素追加したら平凡なストーリーもミステリアスになっていいでしょ?みたいな安易ところに行くでしょ。本作で言ったら、屋根裏部屋だったり、病院の心電図だったり。いらんよ、あんなの。そこを深堀できるならいいよ。そこで笑いや涙が取れるならいいよ。でもなにもないでしょ。ただ見せるだけで。なんなら屋根裏じゃなくて地下室でもいいんでしょ。
いっそのことトイレでもいいじゃん。トイレに入ったら、そこに死ぬ間際の自分がいたって言って狭い空間で窮屈そうにしている自分を映して「せめてベッドに行かしてくれ」って言わせたらいいじゃない。
あと、踊りのシーンが良かったとか言ってる奴いるけど、別にでしたね。あのぐらいの踊りでアメリカ人が足を止めて拍手喝采で見ると思う? あのレベルのドラムで誰かが踊り出すと思う?本当は踊りたかっただあ? 別に会計士しながら踊りたいとき踊れよ。これを見ても一人の男の人生、なんにも感じなかったわ。


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