
キング・オブ・ポップを、さらっと紹介するだけの映画。主人公がマイケルに似てるところ以外特に褒めるところはないです。35点
Michaelマイケルのあらすじ
1966年、製鉄所で働くジョセフ・ジャクソンは、5人の息子たちを集めて音楽グループ「ジャクソン5」を結成し、末っ子のマイケルをリードボーカルに据えた。ジョセフは体罰を伴う過酷なリハーサルを息子たちに課し、やがてジャクソン5は各地でライブを行うようになる。そして1969年、スザンヌ・ド・パスに見出され、モータウンと契約を締結。
彼らのアルバムはチャートの上位を独占し、全米ツアーのコンサートも完売となる。その成功により、彼らはインディアナ州ゲーリーの小さな家から、2年後にはカリフォルニア州エンシノの豪邸へ移り住んだ。モータウン創設者のベリー・ゴーディは、マイケルにはソロアーティストとしてさらに大きな可能性があると考えていた。
1978年、マイケルは大人として初のソロアルバム『オフ・ザ・ウォール』のためにエピック・レコードと契約し、クインシー・ジョーンズがプロデューサーを務めた。アルバムは成功を収めたものの、父のジョセフは「子どもたちの成功は自分のおかげだ」と考えており、マイケルのソロ活動を抑え込んでいた。そのためマイケルは兄弟たちとの「デスティニー・ワールド・ツアー」を続けざるを得なかった。
自身の容姿への不安や、進行する白斑症に悩まされていたマイケルは、鼻を小さくするために鼻形成手術を受ける。ジョセフとの口論の後、彼はボディーガードで親友でもあるビル・ブレイの助言を受け、自分自身の道を切り開く決意をする。その結果弁護士ジョン・ブランカを雇い、ファックスでジョセフを解雇させた。
マイケルは子ども病院を訪問しながら、1982年に発売予定の次のアルバムのアイデアを練っていた。クリップスとブラッズによるギャング抗争のニュースを見た彼は、「Beat It」のミュージックビデオに両ギャングのメンバーを出演させる。さらに『スリラー』は世界的な売上記録を打ち立て、さらにマイケルは「Motown 25」で「Billie Jean」を披露し、革新的なパフォーマンスで観客を魅了するのだった。
Michaelマイケルのキャスト

- ジャファー・ジャクソン
- ニア・ロング
- ローラ・ハリアー
- コールマン・ドミンゴジュ
- リアーノ・バルディ
- マイルズ・テラー
Michaelマイケルの感想と評価

「クロッシング」、「トレーニング デイ」、「イコライザー」シリーズなどで知られるアントワーン・フークア監督による、マイケル・ジャクソンの伝記映画。マイケルの人生の前半から中盤部分をつまんでまとめただけの当たり障りのない話で、まあまあ見れるけど、特に面白くはないし、なにも残らないです。
「ボヘミアン・ラプソディ」、「ロケットマン」、「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」に続きまたミュージシャンの伝記映画ですね。本作も含めていずれの作品にも共通していえるのは、深く人物を掘り下げていないということでしょう。人の人生を2時間で表現するわけだから当然ダイジェストになるし、また訴訟問題にもなりかねないので批判的なことも表現できないし、誰もがどこかで聞いたことのある話しか見せないから、まあ薄っぺらいんですよね。
ミュージカル路線で行くのか、ドラマ路線で行くのかも中途半端になりがちです。偉大なミュージシャンならいっそのこと完全にミュージカル路線で舵を取ってもいいような気がするけど、それだとそっくりさんの音楽PVを誰が2時間も見たいんだって話もなりそうだから難しいところですよね。
本作は、マイケルの幼年時代からジャクソン5を結成し、やがてソロ活動を始め、「Beat It」や「スリラー」で大成功したものの、ペプシのCM撮影中に大火傷を負って入院し、回復後に初のソロツアー公演を実現するところまでを描いています。
しかしマイケルの人生の見どころってむしろその後で、性加害疑惑、ソニーとの抗争、薬物依存、裁判、電撃復帰、そして死までの流れが一番、成功と転落を感じさせてくれる部分じゃないでしょうか。それなのにそこにまで全然たどり着けないっていうね。もしかしたら続編を考えてあそこで終わりにしたのかなあ。続編を作るほど、本作がそもそも売れないと思うけど。
やっぱり伝記映画はどのエピソードをピックアップするかで結果が変わりますね。「地獄に落ちるわよ」もそうだけど、この映画もエピソードの選択間違いましたね。あと悪者を作って分かりやすい構造にするためか、お父さんを小悪魔的存在に仕立て上げ、かといってドラマチックな対立や衝突を見せるわけでもなく、なんかなにもかもが不完全燃焼という感じがしました。どうせならもっとゴリゴリの悪として描けばいいのに。本人に怒られるだろうけど。
結局、お父さん以上の悪役が出てこないから善悪の対立構図が失敗しているし、マイケルを天使やヒーローとして描こうとしても、ちょっと優しいお兄さんぐらいの印象しか残りませんでした。もっと喧嘩させないと。家族、マネージャー、プロデューサー相手でも誰でもいいから。マイケルの主張が伝わってこないんだよ。マイケルが感情的になるシーン一度もなかったんじゃない? ベルトで殴られたときだけ?
その一方でジャファー・ジャクソン扮する主人公はしっかりマイケルになっていて、特に違和感はありませんでした。ちゃんと声とか顔も似せて来るからさすがですね。甥っ子とはいえ、俳優経験のない人物を主演に抜擢するってすごい冒険ですよ。そういうところ有名俳優しか起用しない日本は見習ったほうがいいです。
結局、これは誰が見る映画なんですかね。マイケルファンのための映画だとしたら、ファンなら誰もが知ってるエピソードしか出てこないし、それほどファンじゃないけど、ちょっと興味あるぐらいの人からしても、ふーん、で終わっちゃう気がするなあ。ほんと、ふーん、な映画でした。



コメント
日本では本日の公開で今観てきました。
おっしゃる通り、え?BADで終わり?この後(がドラマチック)なのに!と驚きました。様々な疑惑、肌が白くなっていく事、THIS IS IT初日間際の薬物による不幸とその過程、などを描いて欲しかった。座席から立ち上がりながら映画男さんと同じく「もしかして後編があるのかな?」と思いました。
私はマイケルのファンで、前半にしても、変声期をどの様に乗り越えたのか、モータウンをやめる過程やその後のジャクソン5と名乗れなくなった事、などスルーされていて物足りなかったです。ダイアナロスとの関係も一瞬ちらっとそれらしき人(?)が映るだけ。ジャネットジャクソンは完全に存在していなかったし。
私は個人的に、子供たちへの性加害疑惑は信じていません。莫大な財産目当てに人々に利用され裏切られた結果だと思っています。その辺だけでも二時間の映画になってしまうかもしれませんね、おっしゃる通り描ききれないか…。存命中の親族もたくさんいるし難しいんですね。
楽曲やダンスシーン良かったです。
エンドロールが終わった後に、日本では珍しい事ですが場内から拍手が起こっていました。
ドラマシリーズのほうがよかったかもしれませんね
売れることには売れて、続編も作るらしいですが、裁判関連のことは和解条項の関係で真正面から取り扱えない様子なので、そこを比喩的な表現でうまく処理することができれば映画的にも深みが増すものになるでしょうね。
そりゃ天下のマイケル・ジャクソンですから映画にすれば内容がどんなでも売れるわけですが……今作の脚本はそれに胡座をかいてる感じが否めなかったなあ…
裁判関連触れられないんですね、それなら映画にするなよって感じもするけど
こんにちは。本作、「人物伝」としての脚本・編集の難しさがあったように思います。これは、『マイケル』というよりも、『ジャクソンファミリー』というタイトルが良かったのではと思ったり。
人間ドラマとしては、家父長制がテーマ。ここは、マイケルよりも、父ジョセフの方が目立ってますよね。話の方向性は「間違ってはいない」。
小ネタ、元ネタ的な楽しみ方は十分できると思います。
一方で、彼のこの辺の話って、もう既に知られていることなので、どうしても「再現」や「横展」になってしまう、「再現VTR」としては悪くないけど、それ以上の物が見えなかったというか。「意外性」とか、「これ知らなかった!」、「こう来るとは思わなかった!」みたいな新たな変化や発見はなかったかな。パフォーマンスは良くても、映画としては、何か食い足りなかった気もします。
やはり、NetflixやDisney+で連続ドラマの方が良かったかもしれません。
物足りなかったですね