ジェームス・ブラウン~最高の魂(ソウル)を持つ男~(原題 Get on Up)

Get-On-Up

68点(100点満点)

ストーリー

親に捨てられ、劣悪な環境で育ったジェームス・ブラウン(チャドウィック・ボーズマン)。その後、窃盗の罪により刑務所に入れられてしまうも、無二の親友と出会い、出所後は音楽の世界へ進出。少しずつヒット曲も生み出し、ブラウンの名は次第に世間に広まっていく。一方で、妻や自分を捨てた母親との関係、親友のボビー・バード(ネルサン・エリス)との意見の食い違い、ミュージシャンらとの諸問題など、ブラウンには頭を悩ます事案が常につきまとい……。

シネマトゥディより

文句

ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」のテイト・テイラー監督によるソウルミュージックのキング、ジェームス・ブラウンの伝記ドラマ。彼の生い立ちから成功、そしてトラブルの数々を音楽を交えながら描く娯楽色の強い作品。

ミュージカルとサクセスストリーの要素が上手くミックスされていて、ジェームス・ブラウンかソウルミュージックに興味がある人なら十分に楽しめます。音楽の挿入のタイミングが絶妙で踊りも格好いいです。ジェームス・ブラウンのカリスマ性や天才ぶりも感じられるシーンも多々あって感激しました。

僕はジェームス・ブラウンの音楽は何度も聞いたことがありましたが、生い立ちやバッググランドに関しては全く知りませんでした。この映画では彼は田舎の森の中にある掘っ立て小屋で育ったとして描かれています。ヒステリックな母親と暴力的な父親は喧嘩の末別れ、ジェームス・ブラウン少年はしばらく父親と二人暮らしをします。やがて戦争が始まると、父親は軍隊に入隊することになり、ジェームス・ブラウン少年は親類の家に引き取られます。そこは軍人を相手にした売春宿のような場所で、彼は客引きをしたりして家計を助けます。

そんな荒んだ生活の中で唯一彼の心の支えになったのは教会で聞くゴスペルの歌でした。成長するにすれジェームス・ブラウンは犯罪に手を染めるようになり、ある日スーツを盗んだ罪で服役します。しかしそこで知り合ったバードと共に彼はいつしか音楽への道を進むことになる、というのがストーリーの流れです。

ストーリーは飛び飛びで、ジェームス・ブラウンの人生を深く掘り起こせているかといえばそうではなく、表面的な部分しか描いていません。特に音楽家としての部分に時間をほとんど割いているため、プライベートな部分にはあまり触れていません。十分に楽しめる内容ですが、僕的にはもっとプライベートな部分を覗いてみたかったですね。特にジェームス・ブラウンの暴れん坊エピソードをもっと見たかったです。

ジェームス・ブラウンといえば数え切れないほどの逮捕歴があり、家庭内暴力に収まらず、麻薬所持、交通違反、警官への暴行などかなりのアウトローとして知られています。ボクサーを目指していた時期もあったそうで、昔から喧嘩早かったそうです。女性関係も派手だったようで合計で4度の結婚を経験し、子供も複数いるようです。でもその辺のことは劇中ではほとんど描かれていないか、あるいは軽く摘む程度でした。

果たしてこの映画が日本でヒットするのかというと、おそらく一部のコアなファンが見る程度じゃないかと思います。様々なジャンルの音楽に多大な影響を与えた偉大な人物だけれど、彼の死後もうすぐ10年になろうとしていることから考えても少し公開が遅かったようにも思えます。ただこれだけは言えるのは同じ系統の映画「ジャージー・ボーイズ」 よりは数倍面白い映画です。そういえば監督は違うのにびっくりするほど同じような作風でしたね。

予告


ジェームス・ブラウンのドキュメンタリー

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