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セッション(原題 Whiplash)

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音楽好きにはたまらないドラマーを題材にした音楽映画。日本の厳しい部活動のようなノリの先生と生徒たちの深層心理を描いた、迫力満点の演出に圧倒されること間違いなし。さまざまな見方ができそうな見ごたえ十分の作品。78点(100点満点)


あらすじ

19歳のアンドリューはアメリカで最も優秀な音楽学校シャファー・コンサバトリー校に入学し、ジャズバンドでドラムを叩くことに。しかしバンドの指揮者を務めるテレンス・フレッチャー教授は生徒たちを平気で叩いたり、罵倒したりするような鬼教授だった。テレンスは生徒のたちの感情を完全に支配し、自分のやり方に染めていく。そんな中、アンドリューもなんとか自分のパートを得ようと死に物狂いで練習していく。

文句

いやあ、すごかったですね。迫力ありました。冷酷無比なテレンス先生に対して、どういった感情を抱くかでこの映画の見方も変わってきそうです。

今の日本にはこんな先生は少なくなったのかもしれませんが、僕が学生だったときは生徒を殴ったり、理不尽に怒鳴ったり、ただ単に嫌がらせをしたりする先生は結構いたので、その記憶が蘇りました。

劇中、生徒たちはただ怯えて、先生の機嫌を損なわないようにビクビクしながら楽器を演奏し、何を言われてもじっと我慢し、先生の厳しさこそが自分を引き上げてくれると信じ込みます。

アンドリューのドラムの練習の仕方も、高校野球児がひたすらうさぎ跳びをするかのような根性論丸出しの練習で、血まみれになりながらも氷に手を突っ込んで、ドラムを叩く姿なんかは「ロッキー」などのスポ根映画のような盛り上げ方でした。

とにかくテレンス先生の嫌味加減と理不尽さが尋常じゃなく、先生と生徒たちの完全な支配服従関係が面白かったです。人によってはSM映画として見てしまうのではないかとも思いました。

たまにいますよね学校でも生徒たちの感情を弄んで悦に入っている教師って。性的に興奮しているとしか思えない人ね。怒鳴ったかと思ったら、冗談を言って笑わせようとしたり、そうかと思ったらいきなり悲しい話をして涙を誘ったりする指導者。ああいう人たちは戦略として演技でやっているのか、それともすべては自然にやっているのか疑問ですね。

どっちにしろ頭の中では脳内麻薬が出まくっているはずです。視聴者の方には自分の周りにも「テレンス先生」がいないかどうかぜひ探してもらいたいですね。学校の先生だったり、先輩だったり、親だったり、上司だったり、人それぞれだと思いますが、見つけたら「こいつ、悦に入っているなあ、テレンスだなあ」と思いながら失笑してあげましょう。

ちょっと笑えるシーンもいくつかあってアンドリューが付き合い出した彼女に「ドラムの練習の妨げになるから、俺たち別れたほうがいい」とか言い出すシーンなんかは夢見る若者たちが言いそうな、あるあるシーンでしたね。

あの自分に酔いしれているところなんかが馬鹿っぽくでいいですね。彼女からすれば「なんだそれ? お前が言い寄ってきたんだろ?」っていう話なわけで、そりゃキレるのも無理はないです。

テレンス先生に洗脳されたアンドリューは根性で音楽をやっているため、交通事故にあっても、血まみれの体で舞台に上がったりします。自分のパートをなんとか死守したいというあの気持ちの強さはどこから来るのか。オドオドしたヤワな少年だったアンドリューがテレンス先生に鍛えられていくうちにすっかりタフな男になった瞬間でした。

そして注目のラストです。アンドリューのクレームにより、学校を首になったテレンス先生がアンドリューを自分が参加しているプロのバンドに呼びます。

そこであろうことか、アンドリューをはめて恥をかかせます。そこから一気にリアリティー路線は脱線するものの、あの先の見えない展開が痺れます。なにをしでかすか分からない奴が舞台に二人もいて、ジャズを通じて喧嘩をする。そして二つの才能がぶつかり合った末に大きな壁を突き破る瞬間が来る、という見事なオチでした。

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