2016/03/13

ノー・マンズ・ランド(原題No Man’s Land)

no-mans-land

46点(100点満点)

ストーリー

1993年6月。ボスニア紛争の最前線。霧で道に迷ったボスニア軍の兵士たちは、いつの間にか敵陣に入り込み、気づいたときにはセルビア軍の攻撃が始まっていた。唯一の生存者チキは、なんとか塹壕にたどり着き身を隠す。そこは、ボスニアとセルビアの中間地帯“ノー・マンズ・ランド”。偵察に来たセルビア新兵ニノと老兵士はボスニア兵の死体の下に地雷を仕掛けて引き上げようとする。その瞬間、隠れていたチキが二人を撃ち、老兵士は死に、ニノは怪我を負う。チキとニノの睨み合いが続く中、死んだと思われていたボスニア兵が意識を取り戻し……。

シネマトゥディより

読者の丸刈りーたさんのおすすめ映画です。ありがとうございました。引き続きリクエストも受け付け中です。

文句

敵同士のボスニア兵とセルビア兵がひょんなことからお互いの陣地の中間地点で身動きが取れなく、というシチュエーションドラマ。複雑な状況を作り出すのは上手いものの、戦争映画にしては緊張感が足りない作品。

もちろんわざとそうしているのでしょうが、登場人物のキャラや監督の描写の仕方がコメディータッチで戦争映画の迫力がなかったのが残念でした。戦争映画で見たいのは生きるか死ぬかの緊迫した状況なわけで、中途半端な寸劇は見たくなかったです。いわば葬式の最中に無意味にふざけるような不謹慎さがあって、そこは真面目にやれよと言いたくなるのです。ふざけるならふざけるで、思い切りふざけてくれればいいんですが、そういうわけでもないし、全体的にキャラ設定が曖昧でしたね。

特にボスニア兵とセルビア兵がお互いに銃を奪ったりしながら、すぐに相手を殺さないで相手と対話していく過程が理解できません。さっきまで銃撃戦を繰り広げていたのに急に「まあまあ落ち着けよ、話せばわかるよ」みたいな展開になるし、仲間も殺されているような状況で、自分を撃った相手をみすみす生かしておく兵士ってなんなんでしょうか。

物語の焦点となるのは ボスニア兵の体の下に置かれた地雷ですが、体を動かせば爆発するとかで、ボスニア兵は一歩も動けなくなり、そこに国連軍とマスコミが介入して状況が余計にややこしくなります。最後は人道支援のことなんてなんとも思っていない国連軍が地雷の撤去を諦めて帰っていき、マスコミも一緒にその場を去って物語りが終結します。しかしよく考えると、最初に兵士を助けるべきだといって大騒ぎしていたのはマスコミなのに、せめてマスコミがあの場に残って報道を続けなかった下りが一番辻褄の合わないところでした。国連軍が今にも死にそうな兵士を見捨てて帰ってしまう、それをスクープしないでどうするんだよって。