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ファミリー・ディナーはラスト重視の退屈ホラー!ネタバレなし感想

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ヒロインが肥満体型で地味な少女という設定はいいものの、ストーリー展開まで地味になってしまっている惜しい欧州映画。もうちょっとエンタメ度を上げてくれれば面白くなってたはずです。49点

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ファミリー・ディナーのあらすじ

肥満体型にコンプレックスを抱える10代の少女シミ―は、イースター休暇を料理研究家であり、栄養士の叔母クラウディアの家で過ごすことにする。彼女はあわよくば叔母さんから健康的なダイエットの方法を教えてもらえばと思っていた。

クラウディアの家には彼女の年頃の息子フィリップと新しい夫のシュテファンがいた。クラウディアに言われてシミ―はフィリップと同じ部屋をシェアすることになったはいいが、フィリップはシミ―に意地悪でなぜか敵対心をむき出しにしてくるのだった。一方のシュテファンはどこかシミ―を誘惑してくるかのような態度を取り、シミ―は居心地が悪かった。

シミ―はイースターの当日である日曜日までクラウディアの家に泊まるつもりだったのが、クラウディアはその日は家族だけの大事な日だからその前には帰ったほうがいいと言ってきた。

そんな中、突然フィリップが家出をして帰ってこなくなる。クラウディアは心配してシミ―に彼がどこに行ったか心当たりはないか聞いてきた。シミ―はフィリップが森の中に隠れ家にいるはずだと思ってクラウディアをそこに連れて行く。

フィリップは案の定そこで見つかった。クラウディアはフィリップが無事見つかったことに感情的になり、シミ―に特別にダイエットをサポートすると約束するからイースターの日までぜひ泊まっていけばいいと言い出す。シミ―は大喜びするが、クラウディアの食事法はあまりにも極端な断食だった。そしてようやくイースターになってご馳走を食べれるようになるが、、、

ファミリー・ディナーのキャスト

  • ピア・ヒアツェッガー
  • ニーナ・カトライン
  • ミヒャエル・ピンク
  • アレクサンダー・スラデック

ファミリー・ディナーの感想と評価

ペーター・ヘングル監督による、とある家族に休暇中に起きる恐ろしい出来事を描く欧州ホラー。自然な演技や演出とストーリー自体はいいものの、ハリウッドホラーと違ってスピード感に欠け、エンタメ度は大分低めのオーストリア映画です。

欧州ホラーという点でいうと「LAMBラム」や「イノセンツ」と雰囲気やテンポにおいては同種のホラーだと思っていいでしょう。少人数のキャストと低予算で作り、派手な映像、音は一切使わず、ギャーギャー言わず、静かな恐怖で勝負するホラーです。なので欧州映画が好きな人は見ても問題ないでしょう。対してハリウッドホラーに慣れてて欧州映画は苦手な人はやめておいたほうがいいです。

脚本がとても緻密に計算されていて前半の伏線は後半上手く効いてくるし、違和感を覚えるほどのプロットの穴もそんなに見当たりませんでした。ホラー映画って結構、なんでそうなるの?みたいなところがあるけど、本作は大分辻褄を合わせてきているなあと感じます。その点は好感が抱けました。

突っ込みどころといえばあんなやばい家族だったら、ヒロインのお母さんがまず気づいてるだろっていうところぐらいですかね。あと、なんで姪っ子が泊りに来てるのにわざわざ寝室のドアを開けたまま夫婦で夜の営みに励んでいたのか理解できなかったです。

上映時間97分のうち87分ぐらいが長いフリになっていて、ラスト10分のオチに見所が集中しています。あまりバランスは良くないですね。要するにオチを知るための映画といっていいし、それはつまりラストに行きつくまで集中力を保てればいいけれど、あまりにもスローで飽きてしまったり、途中離脱する人も少なからず出るタイプの作品ということです。なんならせっかちな人にはラストだけ知れればいいっていう人もいるんじゃないでしょうか。

途中の見所が少ないせいで僕的には最後まで見るのがじれったくなっちゃいましたね。面白かったかというと、トータルだとつまらないほうかなあ。

長い映画じゃないのに長く感じるし、退屈さでもあります。フィリップがもっと怖くて気持ち悪い存在だったらよかったのかもしれません。あるいはシミ―がもっとやらかすキャラだったらよかったかも。

ラストに重点を置いたせいで、最後までキャラクターの手の打ちを見せないようにしている部分もあるんですよ。最初からぶっ飛んでたら、こいつが最後に狂うだろうなあっていうのが分かっちゃうから。だから終始、なんかあこいつ変だなあ、気持ち悪いなあって匂わせる程度で、それがラストのサプライズを倍増させている一方でそこまでのエピソードを地味にしている原因になっています。

ただの駄作だったらネタバレしちゃうところです。しかし駄作というほどのものでもないので今回はあえてネタバレはやめておきますね。ラストについて強いてコメントするならば、シミ―は案外あの体格で動けるんだなあってちょっと見直しました。普通ああいうタイプ膠着しちゃってなにもできなくなるもんだけどね。実は生き物として強かったんですね。

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