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シック・オブ・マイセルフは笑えないブラックコメディ!ネタバレ感想

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ノルウェー人とぶっ飛んだ女性の感覚が分かる人向けの欧州映画。あえて見る必要もないかなという作品です。41点

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シック・オブ・マイセルフのあらすじ

シグネとトーマスは、ノルウェーのオスロに住むカップル。シグネはカフェでバリスタとして働いている一方、トーマスは現代アーティストとして最近世間の注目を浴びるようになってきていた。しかしシグネはトーマスが成功を手にしつつあることに異常なまで嫉妬するようになる。

展覧会のオープニングパーティーではトーマスがスピーチをしようとすると、それを必死で邪魔しようとするほどだった。そんなある日、シグネはロシアの抗不安薬であるリデクソールという薬に関する記事を読み、その副作用で皮膚疾患が生じることを知る。すると、彼女は友人のドラッグディーラーからこの薬を大量に取り寄せてもらい、さっそくそれを服用するようになる。

まもなくするとシグネの皮膚に異常が見られ、彼女は入院を余儀なくされる。それによってトーマスの注意を引くことに成功した彼女は一種の満足感や安心感を得るのだった。やがてシグネはメディアのインタビューを受けて自分の病状を世間に公表し、さらに同情を得る作戦に出るが、、、、

シック・オブ・マイセルフのキャスト

  • クリスティン・クヤトゥ・ソープ
  • エイリック・セザー
  • ファニー・ベイガー
  • ヘンリク・メスタド
  • アンドレア・ブライン・フービグ
    アンデルシュ・ダニエルセン・リー

シック・オブ・マイセルフの感想

私は最悪」の制作陣とクリストファー・ボルグリ監督による、人の注意を引くためなら手段を選ばない痛い女を笑いにした、ブラックコメディ。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の出品作品で、大衆向けではないです。

そもそもノルウェーギャグが全然笑えないし、見る人によっては不快に思う可能性すらある、ちょっとリスキーな映画。

物語は、盗み癖のある男トーマスとトーマスの気を引きたくて仕方ない女シグネを中心に進んでいきます。シグネはトーマスがパーティーの席で友人たちに囲まれて自分に構ってくれないと極度の寂しさや嫉妬を覚えるタイプで、人気者になりつつあるアーティストのトーマスが自分から離れていくことを恐れて、わざわざ犬に噛まれようとしたりするほどぶっ飛んだ思考の持ち主です。

そんなシグネはある日、ロシア製のある薬を飲むと副作用で肌にひどい疾患ができることを知り、ネットで薬を取り寄せ、さっそく乱用。その結果、おぞましい姿に変わり、弱った自分の姿を武器に同情を誘い彼に構ってもらおうとする。さらに彼女は醜い自分の姿を積極的にメディアに晒して名声を手に入れようとする、というのがあらすじです。

彼氏を振り向かせるために、注目を浴びるためにここまでする?っていうのが笑いのポイントになっていて、彼女の行動は確かに間抜けで異常で滑稽ではあります。なので共感ではなく、そんなアホな!っていうシチュエーションを楽しむのが狙いなんだろうなあというふうに理解しました。

ただ、肌の病気を笑いのネタにしてる時点で不謹慎でもあり、肌のトラブルで本気に悩んでる人からすると見てられないだろうなあと思う部分もありました。このヒロインの場合はあえて醜くなろうとしてるけど、生まれつき、または後天的にああいう外見になってしまった人もいるからね。

劇中、アシスタントの仕事をする盲目の女性や片手が不自由なモデルを登場させて笑いにしてるようなシーンもあったり、あえて危ない橋を渡りタブーに挑戦しようとしているのかなとも感じられます。そうして議論を呼ぶのが目的なのか、あるいはこれぐらいノルウェーではタブーでもなんでもないのか。

いずれにしてもヒロインのキャラの違和感もあってかノルウェーコントを理解するまでには至らなかったです。そもそもヒロインが美人だから普段から人々の注目を十分に浴びてるでしょ、それで満足しなよって思っちゃうんですよね。かといって全人類の注目を集めないと満足できない、私はそれに相応しいっていうほどの絶世の美人でもないし、異常なナルシストなくせに自分に無頓着な印象すら受けるんですよ。

ホラーとコメディーを融合させたようなどっちつかずな演出も物語に没入しにくい理由の一つでした。こんな女怖いよ。でもそんなに人に危害を加えてないから本当の恐怖にはなりえないんですよね。あくまでも自分自身を傷つけてるだけだからね。

もしかすると、注目を浴びたくて仕方ない女子が見ればヒロインに共感すらできるんでしょうか。それはそれでちょっと怖いけど。

一方でこういう奴いるよなあ、というシーンも少なからずありました。自分の葬式に大勢の人が来て、みんなが号泣するだろうみたいなことを生きてるうちから心配してる人、確かにいるよね。あれはあれで自己愛の表れなんでしょうか。もっとあういうあるあるエピソードが一杯あったらよかったんですけどね。

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