ハロウィンとはほとんど関連性のない謎にハロウィン推しの映画。感動する人の気持ちも酷評する人の気持ちもどっちも分からなかったです。39点
えんとつ町のプペルのあらすじ
ある日、空からゴミでできたゴミ人間がえんとつ町に落ちてくる。ハロウィンだったこともあり、ゴミ人間は仮装だと思われていたが、それが違うと分かると町の人たちから白い目で見られ、迫害を受ける。
そんなときルビッチが助けを求めていたゴミ人間を救い出してあげる。それをきっかけに二人は友達になり、ルビッチはゴミ人間をプペルと名付けた。
ルビッチはゴミ人間に自分の夢を語った。それはえんとつの煙で覆われた空の向こうにあるはずの星を見に行くというものだった。それは生前父親が語って聞かせてくれたことでもあった。しかし誰も空に星があるなどとは信じていなかった。町ではその話をするのもはばかれるぐらいだった。それでもルビッチは父親を、そして自分を信じてプペルと一緒に星を見に行くことにする。
えんとつ町のプペルのキャスト
- 窪田正孝
- 芦田愛菜
- 立川志の輔
- 小池栄子
- 藤森慎吾
- 野間口徹
- 伊藤沙莉
- 宮根誠司
- 大平祥生(JO1)
- 飯尾和樹(ずん)
- 山内圭哉
- 國村隼
えんとつ町のプペルの感想と評価
【読者の猫太郎さん、りゅぬぁってゃさんのリクエストです。ありがとうございます】
廣田裕介監督、西野亮廣脚本による同名の絵本を基にしたファンタジーアニメ。絶賛するほど良くもなければ、ぼろ糞いうほどひどくもない、いたって平凡な作品。
絵本が出たときから話題になっていたこともあり、絵本もオンラインで見たし、本作もかなり期待していました。芸人西野亮廣が作っただけあって話題性は十分だし、賛否両論が沸き起こっていたことでさらに期待は膨らみ、実際見てみたところまあまあな作品でした。
外の世界を知らない町人が風変わりな人たちを迫害し、挑戦しようとする人たちをあざ笑い、星の存在を否定する。それでも主人公が自分の信じた夢に向かって突き進む、というストーリーラインはシンプルかつ社会風刺が効いていて、とてもいいと思います。
ただ、そこだけしかストーリーらしいストーリーはなく、あとは時間を延ばすために付け足したおまけシーンの連続でできている印象を受けました。30分の短編ならそれでもいいでしょうが、一本の映画として見たときに物足りなさを感じますね。
1時間40の間基本ずっと同じ話を繰り返ししていて、町人は外の世界を否定し、ルビッチは「星があるんだ、僕は絶対に星を見に行くんだ」と連呼するだけなのがしつこかったです。
冒頭の10分ぐらいはテンポもいいし、エキサイティングだし、すごく面白くなりそうな予感すらするんですが、ルビッチとプペルが出会ってからは誰かに追われているわけでもないのに逃亡シーンみたいなインディージョーンズ風アドベンチャーが結構長い時間続いていき、話が止まります。
そしてえんとつの町を牛耳る異端審問官がプペルを探し回るのに対し、ルビッチとプペルは気球に乗って星を目指す、というのがストーリーの全てです。
中央銀行の規制と迫害を受けて、奇跡の通貨Lの復活をもくろんだ人々が手の届かない場所にえんとつ町を作った、というくだりは、ちょっと「?」でしたね。奇跡の通貨Lは今どうなってんだっていう話だし、最後は煙が消えたことによって中央銀行の連中が来ちゃうんじゃないの? 大丈夫なの?
BGMの選曲が悪いのは残念でなりません。冒頭のHYDE『HALLOWEEN PARTY -プペル Ver.-』から始まり、挿入歌の秋山黄色『夢の礫』、粉ミルク「メザメ」がとにかく映像とミスマッチです。
それにBGMというよりはミュージカル的にがっつり曲がかかるせいでストーリーのテンポを壊し、邪魔していますね。
ストーリー性のなさを音楽でカバーしようとしている気配すらあって、音楽がかかる度にストーリーが中断し、曲が終わるのを待たなければならないんですよ。つまるところ音楽が上手く溶け込んでいるのではなく、まるで本編の間に挟まれたCM、または曲自体を宣伝するPVのような役割を果たしていて、あの時間が嫌でした。
歌詞付きの曲はエンディング曲だけで、あとはインストゥルメンタルにすればよかったですね。
終盤のお父さんのナレーションもいないですよね。あそこに来てもまだずっとえんとつ町と外の世界の話をなぞっているだけのナレーションだし、行きつく先は親子ドラマで感動、というのが着地点になっていました。
全体的に芸人西野亮廣が脚本を手掛けた割にはユーモアに欠けますね。ここで笑いを狙ったんだろうなあ、というパートはちらほら見かけましたが難なくスルーしてしまいました。笑いが少ないのが原因で感情の起伏が起こらずにラストで感動するはずの場面でも感動しなかった、というのもあるんじゃないでしょうか。
あるいは「最後は星が見れるようになる」というオチが最初から分かっているので、感動しようがないというのもあるかもしれませんね。お父さんをサプライズにしてたけど、なんであいつがお父さんなんだよっていう納得のいく説明はないからね。ブレスレットがゴミ人間の脳みそになったり、ゴミを引き寄せていたあの心臓は一体なんだったのか、とにかくところどころものすごく設定が雑になるよね。
一方、背景は綺麗だし、訳の分からないストーリーではないし、誰々を救う、みたいなプロットじゃない点や女子高生が主人公じゃなくて恋愛要素がない点は評価していいと思います。
子供も大人も巻き込みたいのならストーリーはこのぐらいシンプルにするべきなんですよ。少なくとも全体的なクオリティーで「鬼滅の刃」や「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」には勝ってます。
声優陣についていろいろ批判があったみたいだけど、僕的にはそんなに違和感は覚えなかったです。そもそもほとんど誰が誰だか分からなかったんで。唯一、はっきり分かって、違和感を覚えたのは藤森慎吾のパートぐらいですかね。あのわざとらしいお喋りキャラのうざさが半端なく、出番自体をカットしてもよかったです。
まあ、それぐらいですかね。正直、ものすごく面白いか、もっとひどい作品かのどっちかを期待していたので、そういう意味では物足りなさがありますね。なんなら映画ですらないじゃん、ぐらいの低レベルだと思っていたので。拍手する気は起きないし、もう一度見る気にはなれないけど、邦画アニメにしてはよくできているほうじゃないですか。
賛否両論ありますが、西野亮廣にはこれからも映画製作を続けて行ってもらいたいです。ディズニーに勝つか、負けるかなんてどうでもいいです。まずは日本にもっとまともなアニメ映画を増やして欲しいです。
コメント
映画男さん今晩は。本作、ご覧になったんですね。アニメ作品の中では評価が高めなことが意外でした。
私は原作の内容は知っていましたが、どうも西野氏のサロンメンバーの方の信者臭がキツいと感じてしまい、映画は観ていません。予告編で観た限り、アニメを手がけたstudio 4℃の作画は綺麗で、声優の演技も違和感ないと思います。(本職でない芸能人が声を当てている作品の中では比較的良い方)
ただ、ストーリーがそれらのレベルに引き上げられてない感じはしますね。
もし時間があれば、一度観てみようかなと思います。
本作に限らず、最近の邦画アニメは、綺麗な作画にBGMをガンガン流して盛り上げようする傾向にありますね。まるでMVを観ているかのようです。しかし、MVとしてはクオリティが高くても、そこに脚本のレベルが伴わないと結局印象に残らない作品になってしまうのが残念です。
音楽でごまかしているんですかね。ストーリー作りをもっと頑張って欲しいですね。
お返事ありがとうございます。確かに「脚本が書けないから、作画や音楽で『誤魔化してる』」作品は多いですね。
また、りゅぬぁってゃさんも仰っていますが、下記のような「悪評」がなければ、ネガティブなレッテルを貼らずに作品を評価できたように感じたので、とても残念でした。
本編とは別に、オンラインサロンのメンバーにチケットと台本を「将来価値が上がる。転売していい」と鼠講してたのがイメージ悪化の一因ですね。
https://note.com/rewritethestar/n/ne0e5315e4347
その悪評さえなければ、映画単体の評価ができたと思います。
あと ルビッチが挫けたり、「自分は間違ってるのでは?」と気持ちが揺らぐシーンがあれば見応えがあったと思いますが、西野の性格からして嫌がりそう。
海外では絶賛されてるの知らないんだろうね可愛そうに
これが映画ヲタクの限界
絵本がガッカリだったので映画は観ませんでした。ストーリーに物足りなさを感じました。
ストーリーは物足りないですね。