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WeWork470億ドル企業を崩落させた男は面白い!ネタバレ感想

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WeWorkがどれだけやばい企業だったかを詳細につづった、面白い企業ドキュメンタリー。多額の出資をしたソフトバンクの無謀っぷりもよく分かります。70点

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WeWork470億ドル企業を崩落させた男のあらすじ

アダム・ニューマンは2010年にニューヨークでWeWorkを創業し、IT業界の若者クリエイターたちを対象にクールな仕事環境をシェアするコーワーキングスペースを立ち上げ、たちまち時の人となった。

アダム・ニューマンは様々な企業のイケてる人材が同じ場所で業界の垣根を越えて働けば相乗効果が得られ、人々の働き方が変わる、その結果生き方が変わり、世界が変わると提唱した。

全ては「私 I」のためではなく、「私たち We」のためにというコンセプトで、それぞれが「We」コミュニティーという名のビジネス共同体を築けば成功に近づきやすくなる、という考えに多くの若者たちが賛同した。

それまでコーワーキングスペースといえば地味なオフィスばかりだったが、WeWorkは違った。ニューヨークの一等地に長期契約で借り、オシャレにリフォームして区分けし、貸し出しのだった。これが若者たちの間で話題になり、次々と投資家たちの目に留まっていっては、WeWorkの評価額はたちまちうなぎ上りになった。

一方でWeWorkが実際に利益を出しているかどうかについて疑問に持っている人も少なくなかった。そんなとき日本のソフトバンクを率いる孫正義がWeWorkに多額の出資をすることを決めるのだった。

WeWork470億ドル企業を崩落させた男のキャスト

  • アダム・ニューマン
  • リサ・スカイ
  • リロン・デイヴィッド
  • ドン・ルイス
  • メーガン・マロウ
  • デレク・トンプソン

WeWork470億ドル企業を崩落させた男の感想と評価

ジェド・ロススタイン監督による、ソフトバンクを大損させたことで有名なWeWorkの創業者アダム・ニューマンの成功と転落の半生をつづったドキュメンタリー。理想郷を謳っていたWeコミュニティーの実態とカルト集団にも例えられる当時の雰囲気や労働環境を関係者の口から伝える興味深い映画です。

立ち上げ当初からWeWorkに関わった人たちがインタビューに応じていて、アダム・ニューマンとの出会いや彼の人となりについて語っています。

アダム・ニューマンのWeWork創業当初のゴールやビジョンは、それこそ個人主義ではなく、みんなで素晴らしい労働環境をシェアし、これまでの働き方を再定義し、切磋琢磨しながら共に成功を目指そう、という純粋なものだったようです。

しかし若者たちの間で大きな反響を得て投資家から次々と多額の出資を受けるようになると、企業として継続的に利益を出す、というよりもとにかく目立とう、話題を作ろうといったように虚勢を張るようになり、やがて企業評価額と実態が伴わなくなっていったようです。

にも関わらずWeWorkは多くの不動産を借り続け、次々と企業を買収し、出費を増やしていき、経理は火の車となり、そろそろやばいんじゃないかというときに救いの手を差し伸べたのが世界最大のファンドを持つソフトバンクだったのです。

ソフトバンクはWeWorkの実態を暴いたリーク記事が出たり、ブラックな噂が囁かれていた中、なんと40億ドルの出資を決めたのでした。もちろんその決断を下したのはほかでもない孫正義です。

アダム・ニューマンは孫正義との交渉の際に完璧なプレゼンを用意し、孫正義の到着をニューヨークのオフィスで今か今かと待っていました。

1時間遅れて到着した孫正義は「悪いが12分しか時間がないんだ」といってプレゼンを全部聞こうとせずに帰ろうとしますが、車の中で移動しながら話そうと提案し、アダム・ニューマンを自分の車に乗せます。

そしてアダム・ニューマンのプレゼンを遮り、こう聞いたといいます。

「戦いで勝つのは、賢者かクレイジーな奴か?」

「クレイジーな奴です」

「そうだ、でも君はまだクレイジーと言えない。クレイジーになるんだ。今より10倍大きなことを考えろ」

ほとんど事業内容もプレゼンも聞かずにこれで40億ドルの出資を決めたっていうのがもし本当ならどうかしてませんか?

つまりWeWorkの理念やコンセプトに夢を抱いた若者たち同様、孫正義ともあろう人物がアダム・ニューマンのエセカリスマ性にまんまとやられちゃったわけで、これによってWeWorkはさらに調子に乗り、会社のお金を理想と虚業のためにつぎ込み、やがてはったりが崩れていったのです。

この流れはまさに「FYRE夢に終わった史上最高のパーティー」のカリスマCEOビリー・マクファーランドと同じですね。なんだか実態は分からないけどクールに見えるものに若者たちが群がり、それを察知した投資家が儲かりそうだと支援し、話題だけが膨らんでいく。でも実際は中身はないビジネスだったというパターンですね。

アダム・ニューマンの話はカルト教団の教祖そのもので、響きのいい言葉のオンパレードで聞く者を魅了します。働き方を変える。生き方を変える。世界を変える。みんなを幸せにする。そのために一日コミュニティーのために何時間でも休まず頑張って働こうってブラック企業を通り越して、やばい宗教ですよね。

アメリカ人の若者もあんな綺麗ごとに便乗しちゃうんですねぇ。やっぱりみんなどこかで誰かとつながりたがってるんですねえ。そしてどこか安心できる、夢を見せてくれる組織、団体に所属したい願望があるんだなあ、というのが興味深かったです。

そしてパーティーをして、音楽をかけて、お酒を飲んで酔っ払って踊っていたら、なんだか素敵なコミュニティーのように感じちゃうんでしょうか。バカですねぇ。

アダム・ニューマンの妻、レベッカ・ニューマンがまた絵にかいたような胡散臭いスピリチュアル女で、働き方改革だけでは収まらず、教育も改革しようと、WeGrowという会社を立ち上げます。

WeGrowのポリシーはずばり「世界の意識を高めること」。もう彼女が話すこと全てが抽象的なことばかりで挙句の果てには「すべての人のスーパーパワーを解き放ち、幸せを広げたい」とか訳の分からないことを言い出す始末だし、そもそもどんな教育ビジネスなのかが話を聞いてても見えてこないんですよ。

夫婦そろって口にすることは理念とか理想とかばかりで、企業としてどうやって利益を上げるかは全部後回しみたいなのが笑えます。あれだけコミュニティーとか「We」が大事だって言ってた夫婦が立場が危うくなると、長年ついてきてくれた従業員のことはお構いなしで自分たちだけ多額の手切れ金をもらって会社を辞めていくんだから笑い話でしかないですね。

それにしても投資家たちから集めた投資金をこんな夫婦に投資してしまった孫正義の立場はかなり危うくなったんじゃないかあと想像します。ソフトバンク・ビジョン・ファンドってサウジアラビアマネーも入っているみたいだけど、大丈夫ですかね。危ない橋渡ってますねぇ。

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